到達目標
多くの機械には,組込みマイコン(マイクロプロセッサもくしはマイクロコントローラ)やセンサーをはじめとする電子部品が組み込まれ,アクチュエータを制御して高度な機能と柔軟性を実現している.本授業では「計測工学」等の科目で学習したセンサーの知識を活用し,実際に組込みマイコンのプログラミング実習を行う.具体的には以下の各項目の内容を理解し,到達することを目標とする.
・ Arduino言語を用いたプログラミングが理解できる.
・ 液晶ディスプレイや圧電ブサーの仕組みを理解し,実際に活用できる.
・ アナログ入力を理解し,温度センサーを実際に活用できる.
・ 無線通信の方法を理解し,ラジコンカーの制御に活用できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | Arduino言語を十分理解し,優れたスケッチを作成することができる. | Arduino言語を理解し,スケッチを作成することができる. | Arduino言語を理解できていない. |
評価項目2 | 液晶ディスプレイや圧電ブサーの仕組みを十分理解し,実際によく活用できる. | 液晶ディスプレイや圧電ブサーの仕組みを理解し,使用できる. | 液晶ディスプレイや圧電ブサーの仕組みが理解できていない. |
評価項目3 | アナログ入力を十分理解し,温度センサーを実際に活用できる. | アナログ入力を理解し,温度センサーを使用できる. | アナログ入力が理解できていない. |
評価項目4 | 無線通信の方法を十分理解し,ラジコンカーの制御に有効に活用できる. | 無線通信の方法を理解し,ラジコンカーの制御に活用できる. | 無線通信の方法を理解できていない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
組込みマイコンのArduino(互換機)を一人一台使用して授業を進める.このマイコンのプログラムにはC言語に非常によく似たArduino言語を使用する.基本的な文法の理解から,条件判断や繰返し処理のための記述方法等を学習する.その後,液晶ディスプレイ,圧電ブザー,温度センサーなどの使用方法を実習する.さらに,アナログ入力の方法や温度センサーの仕組みなどを学ぶとともに実際にプログラムを作成し,動作を確認する.最後にはラジコンカーの制御を通して無線通信の方法について学習する.
授業の進め方・方法:
機械工学科3階 設計演習室で行う.
教科書はないが,書画カメラやPCも使用し中間モニタに資料を表示して説明を行う.また,プログラミング実習ではPCと組込みマイコンを接続して使用する.
注意点:
課題の数は変更になる可能性がある.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
Aruduinoとプログラミング環境 |
Arduinoとは,プログラム開発環境の構築,USBドライバーの認証方法とPCへの接続方法について理解している.
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2週 |
Arduinoプログラム入門(1) |
変数と定数,型と使用可能な範囲,setup()関数とloop()関数について理解している.
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3週 |
Arduinoプログラム入門(2) |
基本的な演算子や算術演算子,シリアルモニターの利用方法について理解している.
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4週 |
Arduinoプログラム入門(3) |
条件判断,比較演算子,論理演算子,if-else文について理解している.
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5週 |
Arduinoプログラム入門(4) |
繰返し処理,for文,while文,do-while文,2進数,10進数,16進数の相互変換について理解している.
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6週 |
液晶ディスプレイの利用 |
液晶ディスプレイの接続,LiquidCrystalライブラリの利用方法について理解している.また,sprintfを利用し書式を指定したた出力方法について理解している.
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7週 |
圧電ブザーの利用 |
圧電ブザーの仕組み,音階の出力方法について理解している.
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8週 |
後期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
温度センサーの利用(1) |
アナログ入力とその分解能,デジタル入力との違い,map関数による数値の変換について理解している
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10週 |
温度センサーの利用(2) |
温度センサーLM35の動作と測定した温度のグラフ表示方法について理解している.
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11週 |
超音波距離センサーの利用(1) |
超音波距離センサーUS-015の動作原理を理解し,実際に距離を測定するスケッチを作成できる.
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12週 |
超音波距離センサーの利用(2) |
温度センサーから室温を測定し,計算した音速を用いて距離を測定するスケッチを作成できる.
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13週 |
DataDisplayを利用した測定データのグラフ化 |
データをグラフ化する仕組みについて理解している.
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14週 |
XBeeによる無線シリアル通信 |
XBeeを用いた無線通信について理解している.
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15週 |
テスト返却 |
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 40 |
専門的能力 | 55 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 55 |
分野横断的能力 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |