到達目標
□機械システムの伝達関数モデルの定式化、制御モデルのブロック線図表記、伝達関数の記述ができる。
□制御モデルを理解し、制御システムの応答を解析できる。
□制御モデルの安定判別ができる。
□フィードバックシステムの簡易な制御設計(パラメータ設定)ができる。
□機械システムを状態方程式として定式化できる。
□状態方程式を解き、簡易な現代制御設計ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 自ら機械システムの伝達関数モデルの定式化、制御モデルのブロック線図表記、伝達関数の記述ができる。 | 機械システムの伝達関数モデルの定式化、制御モデルのブロック線図表記、伝達関数の記述の方法が理解できる。 | 機械システムの伝達関数モデルの定式化、制御モデルのブロック線図表記、伝達関数の記述できない。 |
評価項目2 | 自ら制御モデルを理解し、制御システムの応答を解析できる。 | 制御モデルを理解し、制御システムの応答を解析を指導をうけながら実施できる。 | 制御モデルを理解し、制御システムの応答を解析できない。 |
評価項目3 | 自ら制御モデルの安定判別ができる。 | 制御モデルの安定判別方法が理解できる。 | 制御モデルの安定判別ができない。 |
評価項目4 | 自らフィードバックシステムの簡易な制御設計(パラメータ設定)ができる。 | フィードバックシステムの簡易な制御設計(パラメータ設定)が理解できる。 | フィードバックシステムの簡易な制御設計(パラメータ設定)ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
制御工学の応用分野は、機械工学をはじめ電気工学、情報工学、物質工学など、工学全般にわたり広い分野で活用されている。また、近年では、医学、農学、経済学、社会学への応用も見られるようになりつつある。これらを実用的に応用するためには、幅広い分野に関心を持ち深く学習する必要がある。本講義では、制御理論を学び、制御設計をできるようになるために、機械システムへの実応用例を理解し、体系づけた物事の考え方を養う。また、この科目は企業で宇宙機器の開発業務に従事した教員が1名含まれ、その経験を活かし授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本科目の総授業時間は45時間である。
この科目は企業で宇宙開発の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、制御の種類、特性、最新の制御手法等について講義形式で授業を行うものである。
前期に古典制御理論として、機械システムの定式化、システムのブロック線図、伝達関数表記方法、システムの応答、システムの安定判別法、フィードバックシステムの応答、フィードバックシステムの設計、について学習する。後期に現代制御理論として、状態方程式、システム安定判別法、可制御性、可観測性について学習する。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
制御の定義 |
制御とは何か、定義、制御手順、各種制御手法の概要、制御の歴史について説明できる。また、ブロック線図の表記法や制御で取り扱われる語句について説明できる。
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2週 |
数学的準備、複素数、ラプラス変換 |
制御工学で必要となる数学を学習する。複素数、ラプラス変換の定義、各種ラプラス変換について解くことができる。
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3週 |
数学的準備、ラプラス変換 |
微分、積分、ステップ関数、デルタ関数、指数関数などのラプラス変換について解くことができる。
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4週 |
ラプラス変換の諸定理 |
ラプラス変換の諸定理を使い各種諸問題を解くことができる。
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5週 |
伝達関数とブロック線図 |
ブロック線図における要素、信号の流れを理解し伝達関数への等価変換を解くことができる。
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6週 |
システムのモデル化 |
機械系の運動モデルを運動方程式としてモデル化することができ、また、ラプラス変換と伝達関数として記述することができる。
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7週 |
システムの各種要素 |
比例要素、積分要素、微分要素、1次遅れ要素、2遅れ要素について理解し、記述することができる。
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8週 |
前期中間試験 |
前期中間試験
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2ndQ |
9週 |
これまでの復習 |
これまで学習した内容について、例題を解くことができる。
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10週 |
システムの応答 |
各種要素にステップ関数、インパルス関数を入力したときの応答出力を解くことができる。
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11週 |
システムの応答 |
一次遅れ要素、2次遅れ要素にステップ関数を入力したときの応答を解くことができる。
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12週 |
システムの周波数応答 |
周波数伝達関数、システムの周波数応答を解くことができる。
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13週 |
システムの周波数応答 |
一次遅れ要素、2次遅れ要素の周波数応答を解くことができる。
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14週 |
複合要素システムの周波数応答 |
ベクトル軌跡、ボード線図を作図することができる。
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15週 |
答案返却 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
前期学習内容の復習 フィードバックシステムの応答と定常偏差 |
前期まで学習した内容の例題を解くことができる。 フィードバックシステムの応答と定常偏差を解くことができる。
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2週 |
システムの安定判別 |
フィードバックシステムの伝達関数、特性方程式、極について理解し、解くことができる。
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3週 |
システムの安定判別 |
ラウス表、フルビッツ行列について理解し解くことができる。
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4週 |
システムの安定判別 |
ラウス表、フルビッツ行列について理解し解くことができる。ゲイン余裕、位相余裕による安定解析ができる。
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5週 |
フィードバックシステムの設計 |
フィードバックシステムの単位ステップ応答、速応性と安定性の相関について理解し、解くことができる。
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6週 |
フィードバックシステムの設計 |
ゲイン余裕、位相余裕による安定解析ができ、簡易な制御設計ができる。
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7週 |
現代制御理論序論 |
現代制御理論について理解し、微分方程式を状態方程式として記述することができる。
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8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
これまでの復習 |
これまで学習した内容の例題を解くことができる。
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10週 |
状態方程式 |
機械系運動モデルを状態方程式として定式化することができる。
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11週 |
状態方程式の解法 |
状態遷移行列を解くことができる。
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12週 |
状態方程式の解法 |
状態遷移行列を解くことができる。
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13週 |
可制御性と可観測性 |
可制御性と可観測性について理解し、解くことができる。
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14週 |
極配置法 最適制御 |
極配置法による状態フィードバックコントローラを解くことができ、システムを安定化に設計することができる。 評価関数、リカッチ方程式を使い最適制御手法について解くことができる。
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15週 |
答案返却 |
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 80 |