工作実習

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工作実習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 参考書:機械実習 安全のこころえ:土井正志智、岡野修一、稲本稔:実教出版:9784407313284
担当教員 重松 洋一,平社 信人,平間 雄輔

到達目標

□ 工作実習における安全確保の重要性を理解し、作業時の注意すべき点について説明できる。
□ 各種センサ(レゴマインドストーム)の機能を理解し、計測制御系を構成することができる。
□ 環境認識による移動ロボットの走行プログラムを理解し作成することができる。
□ オシロスコープを用いた波形観測、周波数応答実験、熱電対による温度計測ができる。
□ ガス切断およびガス溶接、アーク溶接のしくみを理解し、それらに関連する基本的な作業や検査ができる。
□ 旋盤を用いて、段付き丸棒および引張試験棒の外径切削、丸棒中心の穴開けと内径切削、内径および外径テーパ切削ができる。
□ 平面研削盤による精密加工およびNCフライス盤による加工ができる。
□ マシニングセンタの基本操作を理解し、CAD/CAMによる加工プログラムの作成およびマシニングセンタを用いた基礎的な自動加工ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1年生の時に使用法を学んだ工作機械(旋盤、形削り盤、立フライス盤、横フライス盤)を用いて、より複雑な形状の機械部品の加工ができる。工作機械を用いた、より複雑な形状の機械部品の加工が十分にできる。 工作機械を用いた、より複雑な形状の機械部品の加工ができる。 工作機械を用いた、より複雑な形状の機械部品の加工ができない。
研削盤による精密加工、溶接、マシニングセンタによるプログラム加工、メカトロニクス関連のプログラム走行ができる。研削精密加工、溶接、プログラム加工、プログラム走行が十分にできる。 研削精密加工、溶接、プログラム加工、プログラム走行ができる。 研削精密加工、溶接、プログラム加工、プログラム走行ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる
準学士課程 D-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
初回にガイダンスと安全教育を行う。実習では1年生の時に使用法を学んだ工作機械(旋盤、形削り盤、立フライス盤、横フライス盤)を用いて、より複雑な形状の機械部品の加工ができるようにする。さらに、研削盤による精密加
工、歯車加工、ひずみ温度計測、溶接、マシニングセンタによる自動加工、メカトロニクス関連の加工を習得する。
授業の進め方・方法:
2Mクラスを5班に分け、各班は1テーマを5~6週で行い、1年間で全5テーマを実習する。実習の理解度を確認するため、各テーマごとにレポートの提出を必須とする。
5テーマの内容と目的を以下に示す。

(1) メカトロ加工・計測:各種センサ(レゴマインドストーム)を実装した環境認識による移動ロボットのプログラムを作成を行い、パラメータチューニングを実施しながら走行実験を行う。また、オシロスコープを用いた各種電気信号の波形観測や熱電対による温度計測の方法について学ぶ。
(2) 溶接:ガス切断およびガス溶接、3種類のアーク溶接の基礎を学ぶ。ガス切断およびガス溶接、アークの発生、ビード置き、角溶接、突合わせ溶接、曲げ試験を行う。
(3) 旋盤:段付き丸棒および、引張り試験棒の外径切削。丸棒中心の穴開けと内径切削。内径テーパ切削。外径テーパ切削。加工寸法のマイクロメータによる精密測定。
(4) 平面研削盤/NCフライス盤:1年生の時に学んだ工作機械(旋盤、形削り盤、立フライス盤、横フライス盤)を用いてより複雑な形状の加工を行う。さらに平面研削盤による精密加工法を習得する。
(5) マシニングセンタ:コンピュータ制御による自動加工法を学ぶ。自動加工プログラムの作り方、マシニングセンタの操作方法、各自が作成したプログラムにより自動加工の実習。
注意点:
・安全確保のため工場内では、「作業服、帽子、安全靴、安全保護メガネの着用」、「担当者の注意をよく聞く」、「ふざけない」、「走らない」を厳守すること。
・長いシャツはズボンの中に入れ、長い髪はたばね、指輪、ピアス、イヤリング等は外すこと。
・機械や装置は正しく使用しないと大変危険なため、常に気を引き締めて真剣に行動すること。
・実習ノートやメモ帳を準備して必要事項を書き留めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実習ガイダンスおよび安全教育班分け 実験・実習の目標と、心構えがわかる。
災害防止と安全確保のためにすべきことがわかる。
2週 メカトロ加工計測(1) オシロスコープを用いた波形観測、周波数応答実験、熱電対による温度計測ができる。
3週 メカトロ加工計測(2) オシロスコープを用いた波形観測、周波数応答実験、熱電対による温度計測ができる。
4週 メカトロ加工計測(3) オシロスコープを用いた波形観測、周波数応答実験、熱電対による温度計測ができる。
5週 メカトロ加工計測(4) 各種センサ(レゴマインドストーム)の機能を理解し、計測制御系を構成することができる。
6週 メカトロ加工計測(5) 環境認識による移動ロボットの走行プログラムを理解し作成することができる。
7週 メカトロ加工計測(6) 環境認識による移動ロボットの走行プログラムを理解し作成することができる。
8週 提出したレポートについてのガイダンス レポートの作成の仕方がわかる。
2ndQ
9週 溶接(1) ガス溶接で用いるガス、装置、ガス溶接棒の扱いかたがわかる。
ガス溶接の基本作業ができる。
ガス切断の基本作業ができる。
10週 溶接(2) アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱いかたがわかる。
アーク溶接の基本作業ができる。
11週 溶接(3) アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱いかたがわかる。
アーク溶接の基本作業ができる。
12週 溶接(4) アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱いかたがわかる。
アーク溶接の基本作業ができる。
13週 溶接(5) アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱いかたがわかる。
アーク溶接の基本作業ができる。
14週 旋盤(1) 旋盤主要部の構造と機能がわかる。
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。
15週 旋盤(2) 旋盤主要部の構造と機能がわかる。
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。
16週 旋盤(3) 旋盤主要部の構造と機能がわかる。
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。
後期
3rdQ
1週 旋盤(4) 旋盤主要部の構造と機能がわかる。
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。
2週 旋盤(5) 旋盤主要部の構造と機能がわかる。
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。
3週 平面研削盤/NCフライス盤(1) フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
4週 平面研削盤/NCフライス盤(2) フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
5週 平面研削盤/NCフライス盤(3) フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
6週 平面研削盤/NCフライス盤(4) フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
7週 平面研削盤/NCフライス盤(5) フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
8週 提出したレポートについてのガイダンス レポートの作成の仕方がわかる。
4thQ
9週 マシニングセンタ(1) NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。
10週 マシニングセンタ(1) 少なくとも一つのNC工作機械について、プログラミングができる。
11週 マシニングセンタ(1) 少なくとも一つのNC工作機械について、プログラミングができる。
12週 マシニングセンタ(1) 少なくとも一つのNC工作機械について、プログラミングができる。
13週 マシニングセンタ(1) 少なくとも一つのNC工作機械について、プログラミングができる。
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、基本作業ができる。
14週 実習のまとめ 実験・実習の目標と、心構えがわかる。
災害防止と安全確保のためにすべきことがわかる。
レポートの作成の仕方がわかる。
15週
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他技能的習熟度レポート合計
総合評価割合0000006040100
基礎的能力00000004040
専門的能力00000060060
分野横断的能力000000000