到達目標
・ 工作実習における安全確保の重要性を理解し,作業時の注意すべき点について説明できる.
1年,2年のメカトロニクスの知識を基本として
・ 各種センサを応用したロボット(TETRIX)を理解し、作製することができる。
・ LabVIEWによる移動ロボットの走行プログラムを理解し、作成することができる。
・ 自己保持回路などリレーシーケンス制御の基本回路の作成方法や原則を理解できる.
・ 光電センサ,近接センサなどセンサの仕組みや使用方法を理解し,配線できる.
・ 自己保持回路やインターロック回路などPLCシーケンス制御の基本回路を理解し,ラダー図を作成できる.
2年のときに学んだ溶接の基礎を基本として
・ より複雑な形状の溶接を行うことができる.
・ 溶接後の水漏れ検査,不具合箇所の修正溶接ができる.
1年,2年の工作実習で学んだ旋盤,フライス盤による機械加工を基本として
・ CNC旋盤のNCプログラムを作成できる.
・ 加工シミュレーションおよび加工の実施ができる.
1年,2年の工作実習で学んだ旋盤,フライス盤による機械加工を基本として
・ レーザー加工機におけるCAMを用いたオリジナルデザインの作製ができる.
・ レーザー加工機を用いてオリジナルデザインの加工ができる.
スターリングエンジン製作では
・ エンジン部品のシリンダ,ピストン,クランクなどの加工ができる.
・ 製作した部品を組付け , スターリングエンジンを完成させることができる.
・ 試運転および調整ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 機械の応用的な使い方を理解している. | 基本的な機械の使い方を理解している。 | 基本的な機械の使い方を理解できていない. |
評価項目2 | レポートが標準以上の優れた水準にあり,独創性にも優れている. | レポートが標準的な水準にあり、内容を十分理解している. | レポートが標準的な水準に達せず,内容の理解もできていない. |
評価項目3 | CAMソフトを応用して様々な設計を行うことができる. | CAMソフトの基本的な使用方法を理解している. | CAMソフトの基本的な使用方法も理解できていない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
実習工場において、実習形式にて授業を行う.今後座学の専門科目でも必要となる機械工作技術を理解し,技術を体得する.
授業の進め方・方法:
1クラスを5班に分け,各班は1テーマを5週もしくは6週実施し,1年間で5テーマを実習する.5テーマの目的と内容を以下に示す.
(1) メカトロニクス実習
メカトロニクスの基礎知識や技術を養うため,センサ回路・電気・電子回路の作製に必要な技能を習得する.TETRIXを用いて付加機能をもつ高度なロボットの製作およびLabVIEWによる制御プログラムの作成方法について学習する。
さらに,リレーシーケンス制御およびPLCシーケンス制御の基礎について学習する.
(2) 溶接
鋼板を溶接して鋼板の箱を製作・検査する.箱を構成する5枚の鋼板の加工.端面加工,開先加工.箱の仮溶接.本溶接.水漏れ検査.不具合箇所の修正溶接.
(3) CNC 旋盤
CNC 旋盤用の NC プログラムの作り方.CNC 旋盤上での加工シミュレーション.NC 旋盤にようる NC 加工の実施.手動による旋盤を用いた(外径ねじおよび内径ねじの)ねじ切り.
(4) スターリングエンジン製作
シリンダの製作(ドリル加工,リーマ加工,加熱部の圧入).動力ピストン,送気ピストン,クランクシャフトの加工.スターリングエンジンの組立および試運転・調整.
(5) レーザー加工機
CAM を用いたオリジナルデザインおよび課題図面の NC プログラム作成後、レーザ-加工機によるオリジナルデザインおよび課題図面の加工.
注意点:
・実習担当者の説明や注意をよく聞くこと。長いシャツはズボンの中に入れる。長い髪は束ねる。安全確保のため工場内では「実習作業服の着用」「担当者の注意をよく聞く」「ふざけない」「走らない」を厳守すること。携帯電話は担当者の許可を得た上で写真・動画機能のみ使用可とする。溶接では安全のために長めの靴下を必ず着用すること。
・スターリングエンジンなど、テーマによっては予習が必要となる。担当者の指示に従って適宜予習を行うこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
・実習ガイダンス ・班分け ・日程と実習内容の説明 ・安全教育 について理解できる.
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2週 |
メカトロニクス実習 (1) |
・TETRIXによるロボットの製作 ・各種センサの機能についての説明 について理解できる.
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3週 |
メカトロニクス実習 (2) |
・LabVIEWによるロボット制御プログラムの作成 ・動作試験およびパラメータチューニング について理解できる.
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4週 |
メカトロニクス実習 (3) |
・リレーシーケンス制御の基本 ・スイッチ ・シーケンス回路の作成方法 ・自己保持回路によるコンベアの制御 について理解できる.
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5週 |
メカトロニクス実習 (4) |
・PLCシーケンス制御の基礎 ・ラダー図の作成方法、I/Oアドレス ・光電センサ,近接センサなどの各種センサ について理解できる.
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6週 |
メカトロニクス実習 (5) |
・PLCシーケンス制御の基本回路 ・タイマー回路,カウンター回路 ・自己保持回路、インターロック回路 について理解できる.
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7週 |
提出したレポートについてのガイダンス |
提出したレポートについての講評を受け,レポートの書き方や諸注意を理解できる.
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8週 |
溶接(1) |
・アーク溶接の種類:被覆アーク、TIG、MAGの特徴 ・材料について(SS材) ・TIG溶接の説明、シールドガスの役割 について理解し,TIG溶接を行えるとともに安全教育についても理解できている.
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2ndQ |
9週 |
溶接(2) |
・MAG溶接の説明 について理解し,MAG溶接が行える.
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10週 |
溶接(3) |
・溶接欠陥 ・被覆アーク溶接 ・被覆材 ・電撃防止装置 について理解し,被覆アーク溶接が行える.
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11週 |
溶接(4) |
TIG,MAG、アーク溶接、溶接条件の決定について理解できる.
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12週 |
溶接(5) |
シャーリンを使用して材料取りや仮付けが行える.
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13週 |
溶接(6) |
作業手順、検定試験について理解し、不良個所の修正行える.
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14週 |
CNC旋盤(1) |
NC旋盤用のプログラムの作り方を理解し,加工図面が作成できる.
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15週 |
CNC旋盤(2) |
NCプログラムの作成できる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
CNC旋盤(3) |
NC旋盤の操作と加工シミュレーションを理解している.
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2週 |
CNC旋盤(4) |
マニュアル旋盤による内径ねじ切り(M12)ができる.
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3週 |
CNC旋盤(5) |
マニュアル旋盤による外径ねじ切り(M12)ができる.
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4週 |
スターリングエンジンの製作(1) |
部品の製作 (1):加熱側シリンダ,ディスプレーサー,ロッド,シャフト及びピン類の加工ができる.
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5週 |
スターリングエンジンの製作(2) |
部品の製作 (2):冷却側シリンダ,連結器の加工ができる.
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6週 |
スターリングエンジンの製作(3) |
部品の製作 (3):送気ピストンの加工ができる.
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7週 |
スターリングエンジンの製作(4) |
部品の製作 (4):動力ピストン,クランクホイール,コンロッドの加工ができる.
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8週 |
スターリングエンジンの製作(5) |
組立て,試運転および調整:部品の製作 (1) ~ (4) で製作した部品を組立て、スターリングエンジンを完成させ、試運転および調整を行うことができる.
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4thQ |
9週 |
提出したレポートについてのガイダンス |
提出したレポートについての講評を受け,レポートの書き方や諸注意を理解できる.
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10週 |
レーザー加工機(1) |
レーザー加工機概要:レーザー加工機特有のGコード等について説明を理解できる.
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11週 |
レーザー加工機(2) |
レーザー加工機の操作説明ビーム径補正の考え方と編集について説明を理解できる.
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12週 |
レーザー加工機(3) |
CADCAMによるオリジナルデザインの設計・加工(1):Mastercam応用編(主にCAD機能について)につい理解できる.
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13週 |
レーザー加工機(4) |
CADCAMによるオリジナルデザインの設計・加工(2):Mastercam応用編(主にCAD機能について)につい理解できる.
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14週 |
レーザー加工機(5) |
CADCAMによるオリジナルデザインの設計・加工(3):Mastercam応用編(安全上重要なパラメータについて)レーザー加工機による加工を理解できる.
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15週 |
実習のまとめ |
1年間の実習を振り返り,実習内容等を再確認できる.
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16週 |
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評価割合
| 技能習熟度 | レポート | | | | | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |