ロボット工学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 ロボット工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ロボット工学の基礎:川﨑晴久:森北出版
担当教員 重松 洋一

到達目標

人の腕動作を模倣した産業用ロボットやマニピュレータについて、以下のことを目標にする。
□マニピュレータの運動学モデルを理解できる。
□基本的なマニピュレータの順運動学モデルを導出できる。
□基本的なマニピュレータの逆運動学モデルを導出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
人の腕動作を模倣した産業用ロボットやマニピュレータについて、その運動学モデルを理解できる。 マニピュレータについて、その運動学モデルを十分に理解できる。マニピュレータについて、その運動学モデルを理解できる。マニピュレータについて、その運動学モデルを理解できない。
基本的なマニピュレータの順運動学モデルを導出できる。基本的なマニピュレータの順運動学モデルを十分に理解し導出できる基本的なマニピュレータの順運動学モデルを導出できる基本的なマニピュレータの順運動学モデルを導出できない。
基本的なマニピュレータの逆運動学モデルを導出できる。基本的なマニピュレータの逆運動学モデルを十分に理解し導出できる。基本的なマニピュレータの逆運動学モデルを導出できる。基本的なマニピュレータの逆運動学モデルを導出できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人の腕動作を模倣した産業用ロボットやマニピュレータは、現在、工場の組立作業や塗装作業等において多用されており、不可欠なものとなっている。一方、人の脚動作を模倣した人間型2足歩行ロボットは、まだ、実用化されているとはいえないが、人が接近できないような極限の場所において、マニピュレータが作業するためには、マニピュレータ本体を、階段等の人間用に作られた設備内や不整地等、従来の車輪やキャタピラでは移動困難な場所で移動させる必要があり、2足歩行ロボットが必要とされている。マニピュレータと歩行ロボットはともに空間リンク機構と見なせるから、その解析手法には共通部分も多くある。ここでは、簡単なマニピュレータを例にして、順運動学と逆運動学の解析手法を学習する。
授業の進め方・方法:
マニピュレータと歩行ロボットはともに空間リンク機構と見なせるから、その解析手法には共通部分も多くある。ここでは、簡単なマニピュレータを例にして、順運動学と逆運動学の解析手法を学習する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ロボットの概要 ロボットシステムの基本構成、産業用ロボットの分類、ロボット工学の種々の課題について説明できる。
2週 ロボットの機構と運動学(1) ロボットを構成するリンク間の位置姿勢を同次変換行列で表現できる。
3週 ロボットの機構と運動学(2) ロボットを構成するリンク間の位置姿勢を同次変換行列で表現できる。
4週 ロボットの機構と運動学(3) ロボットを構成するリンク間の位置姿勢を同次変換行列で表現できる。
5週 リンクの回転運動とフレームの貼付け方(1) ロボットを構成するリンクの回転運動を表現する回転行列を導出できる。
6週 リンクの回転運動とフレームの貼付け方(2) ロボットを構成するリンクの回転運動を表現する回転行列の性質を説明できる。
7週 リンクの回転運動とフレームの貼付け方(3) ロボットを構成する各リンクに、DH法を用いたフレームを貼付けることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 リンク上の点の速度と加速度(1) 速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。
ロボットを構成するリンク上の任意の点の速度ベクトルを、リンク上の代表点の速度ベクトルとリンクの角速度ベクトルを用いて表現できる。
10週 リンク上の点の速度と加速度(2) ロボットを構成するリンク上の任意の点の加速度ベクトルを、リンク上の代表点の加速度ベクトルとリンクの角加速度ベクトルを用いて表現できる。
11週 ロボットの順運動学モデリング(1) 簡単なマニピュレータを用いて順動力学モデルを導出できる。
12週 ロボットの順運動学モデリング(2) 簡単なマニピュレータを用いて順動力学モデルを導出できる。
13週 ロボットの逆運動学モデリング(1) 簡単なマニピュレータを用いて逆動力学モデルを導出できる。
14週 ロボットの逆運動学モデリング(2) 簡単なマニピュレータを用いて逆動力学モデルを導出できる。
15週 マニピュレータ手先力と関節トルクの関係 マニピュレータ手先力と関節トルクの関係をヤコビ行列を用いて導出できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合800000020100
基礎的能力00000000
専門的能力800000020100
分野横断的能力00000000