概要:
計算機の機械語について、各種命令の使い方を学習する.また、データ構造とアルゴリズムについて学習する.
情報とは,最終的には記号(または数)で表現されるが,記号そのものよりも,複数の記号の間の関係によって表現されていると考えた方が良い.このように記号の関係までとらえた概念をデータ構造という.アルゴリズムとは,データを処理する手順を記述したものであり,データ構造と一体であると考えて良い.同じ処理を行なうにも,複数のアルゴリズムとそれに対応したデータ構造があるが,データ量等,与えられた条件によって選択すべきである.その際に,アルゴリズムの定量的な評価が必要である.時間計算量,領域計算量,理解の容易さ等,アルゴリズムの評価方法についても学習する.
授業の進め方・方法:
つぎのような事項について学習する.
・計算機と機械語:計算機の基本構成,データの存在場所,2進数と16進数,機械語とは.
・機械語入門:機械語とアセンブラ言語,命令セット概説.
・エディタ・アセンブラ・デバッガの基本操作.
・各種命令の使い方:転送命令とアドレッシングモード,算術演算命令と桁上げ,負数の表現,制御命令と状態フラグ,繰返しの技法,シフト命令と乗算・除算プログラム,命令セットの制限事項とその対策,論理演算命令とビットパターンの操作,スタック操作とサブルーチン,文字列処理.
なお,各種命令の使い方については,主にプログラミング実習の例題解説を通して学習する.
また,C言語を用いて,データ構造とアルゴリズムについて学習する.
注意点:
必要な内容は基礎的な内容を含めて授業中に扱うため,前提となる科目はありませんが,最低限のコンピュータ使用方法(ファイルのコピー,シャットダウン,ブラウザ使用方法等)は学んでおいてください.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 4 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 4 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 4 | |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 4 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 4 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 4 | |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 4 | |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 4 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 4 | |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 4 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 4 | |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 4 | |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | |
ソフトウェア | 整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 4 | |
計算機工学 | 整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | |