情報科学Ⅰ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報科学Ⅰ
科目番号 3E012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 (自作教材)
担当教員 松本 敦

到達目標

▢ 機械語およびアセンブリ言語によるプログラミングができる。
▢ C言語によるプログラミングができる。
▢ 計算機の動作原理を理解できる.
▢ データ構造とアルゴリズムについて理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計算機のプログラムを作成できる。計算機のプログラムを読んで、その動作内容を理解できる。計算機のプログラムを見ても内容を理解できない。
評価項目2計算機動作の元になる要素,仕組みを正しく理解し,原理を説明することができる.計算機動作に必要となる要素,仕組みの個別動作の説明ができる.計算機動作を説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 計算機の機械語について、各種命令の使い方を学習する.また、データ構造とアルゴリズムについて学習する.
 情報とは,最終的には記号(または数)で表現されるが,記号そのものよりも,複数の記号の間の関係によって表現されていると考えた方が良い.このように記号の関係までとらえた概念をデータ構造という.アルゴリズムとは,データを処理する手順を記述したものであり,データ構造と一体であると考えて良い.同じ処理を行なうにも,複数のアルゴリズムとそれに対応したデータ構造があるが,データ量等,与えられた条件によって選択すべきである.その際に,アルゴリズムの定量的な評価が必要である.時間計算量,領域計算量,理解の容易さ等,アルゴリズムの評価方法についても学習する.
授業の進め方・方法:
つぎのような事項について学習する.
・計算機と機械語:計算機の基本構成,データの存在場所,2進数と16進数,機械語とは.
・機械語入門:機械語とアセンブラ言語,命令セット概説.
・エディタ・アセンブラ・デバッガの基本操作.
・各種命令の使い方:転送命令とアドレッシングモード,算術演算命令と桁上げ,負数の表現,制御命令と状態フラグ,繰返しの技法,シフト命令と乗算・除算プログラム,命令セットの制限事項とその対策,論理演算命令とビットパターンの操作,スタック操作とサブルーチン,文字列処理.
 なお,各種命令の使い方については,主にプログラミング実習の例題解説を通して学習する.
 また,C言語を用いて,データ構造とアルゴリズムについて学習する.
注意点:
必要な内容は基礎的な内容を含めて授業中に扱うため,前提となる科目はありませんが,最低限のコンピュータ使用方法(ファイルのコピー,シャットダウン,ブラウザ使用方法等)は学んでおいてください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のねらい、2進数(1) 整数の表現方法、2進十進変換、十進2進変換について理解できる。
2週 2進数(2) 負数の表現方法、論理演算、文字符号について理解できる。
3週 計算機の構成と動作(1) 計算機の基本構成について理解できる。
4週 計算機の構成と動作(2) 命令の種類と構成について理解できる。
5週 アセンブラ実習 機械語による繰返しの技法について理解できる。
6週 C言語実習(1) 関数と変数と定数、文と式と演算子について理解できる。
7週 C言語実習(2) if文、for文の利用方法について理解できる。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の返却と解説,C言語実習(3) 配列の活用方法について理解できる。
10週 繰返しと条件分岐(1) 繰返しと条件分岐の各種技法について理解できる。
11週 繰返しと条件分岐(2) 繰返しと条件分岐の活用方法について理解できる。
12週 2分探索 線形探索と2分探索について理解できる。
13週 ソーティング(1) ソーティングの各種アルゴリズムについて理解できる。
14週 ソーティング(2) アルゴリズムの評価方法について理解できる。
15週 定期試験 定期試験
16週 定期試験の返却と解説,付加的内容に関する実習 スクリプト言語(Python等)の初歩的な内容と実習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。4
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。4
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。4
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。4
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。4
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。4
計算機工学整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4
組合せ論理回路を設計することができる。4

評価割合

レポート点中間試験定期試験合計
総合評価割合204040100
配点204040100