電磁気学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電磁気学演習Ⅰ
科目番号 3E017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 物理学演習II-電磁気学-:鈴木賢二、高木精志:学術図書出版社:978-4873610559
担当教員 佐々木 信雄

到達目標

□ スカラーとベクトルの違いを理解し, 力や電場をベクトルとして扱うことができる.
□ クーロンの法則を理解し, 4個程度の電荷がある場合の問題が解けるようになる.
□ 静電場の意味を理解し, 複数の点電荷がある場合に、各電荷による電場を計算し, 合成することができる.
□ 積分形のガウスの法則を理解し, 対称性がある条件下で, (i)点電荷, (ii)殻, (iii)電荷が分布している場合に
ついて, ガウスの法則から電場を求めることが出来る.
□ 静電ポテンシャルおよびポテンシャルの原点について理解し, 電場が与えられた場合に, 静電ポテンシャルを計
算することができる. また, 静電ポテンシャルが与えられたとき, 電場を計算することができる.
□ 静電エネルギーの意味を理解し, 複数の電荷がある場合の系全体の静電エネルギーを計算できる.
□ 具体的なコンデンサの静電容量の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロンの法則を理解し, 4個程度の電荷がある場合の力の合成ができる.また,静電場の意味を理解し, 複数の点電荷がある場合に、各電荷による電場を計算し, 合成することができる.クーロンの法則を理解し, 2個の電荷がある場合の力の合成ができる.また,静電場の意味を理解し, 2個の点電荷がある場合に、各電荷による電場を計算し, 合成することができる.2個の電荷がある場合の力の合成ができない.また, 2個の点電荷がある場合に、各電荷による電場を計算し, 合成することができない.
評価項目2積分形のガウスの法則を理解し, 対称性がある条件下で, (i)点電荷, (ii)殻, (iii)電荷が分布している場合に ついて, ガウスの法則から電場を求めることが出来る.積分形のガウスの法則を理解し, 対称性がある条件下で, (i)点電荷, (ii)殻に ついて, ガウスの法則から電場を求めることが出来る.対称性がある条件下で, ガウスの法則から電場を求めることが出来ない.
評価項目3静電ポテンシャルおよびポテンシャルの原点について理解し, 与えられた電場から静電ポテンシャルを計 算することができる. また, 与えられた静電ポテンシャルから電場を計算することができる.静電ポテンシャルおよびポテンシャルの原点について理解し, 与えられた電場から静電ポテンシャルを計 算することができる. 与えられた電場から静電ポテンシャルを計 算することができない. また, 与えられた静電ポテンシャルから電場を計算することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学は力学などとは違って, 目に見えない現象を扱うため, 一見難解に感じられる. このような場合, まず問題を解くところから入るのも一つの方法である. また, 今まで習ってきた力学との対応関係で理解すると, 分かりやすい. この演習では, 電磁気学の典型的な問題を解くことによって, 電磁気学の諸現象についての理解を深めることが目的である.
授業の進め方・方法:
電磁気学Iで学習した内容の理解を深めるため, ベクトル, クーロンの法則, 静電場, ガウスの法則, 静電ポテンシャル, 静電エネルギー, 静電容量などのテーマについて, それぞれ典型的な問題を解いてもらう. 授業の進め方としては, まずスライドを用いて必要事項の解説を行った後, 問題をプリントで配布し, 解いてもらう. 問題は次の時間までにやってきて, 黒板で解説してもらう.
注意点:
ベクトル, 偏微分, 重積分の知識が必要となる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ベクトル ・ベクトルの簡単な計算ができる.
・ベクトルの内積, 外積が計算できる.
2週 クーロンの法則 ・電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる.
・3個以上点電荷があるときの力の合成ができる.
3週 電荷と静電場(1) ・点電荷が作る静電場について説明できる.
・複数点電荷があるときの電場の合成ができる.
4週 電荷と静電場(2) ・電荷分布が与えられたときの静電場が計算できる.
5週 ガウスの法則(1) ・電気力線と電場の関係を説明できる.
・ガウスの法則を用いて, 平板上の電荷による電場を計算できる.
6週 ガウスの法則(2) ・ガウスの法則を用いて, 同心球殻上の電荷による電場を計算できる.
・ガウスの法則を用いて, 円柱内に分布した電荷による電場を計算できる.
7週 ガウスの法則(3) ・ガウスの法則を用いて, 球内に分布した電荷による電場を計算できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 静電ポテンシャル(1) ・電場が与えられたときの静電ポテンシャルを計算できる.
・同心球殻上の電荷による静電ポテンシャルを計算できる.
10週 静電ポテンシャル(2) ・円柱内に分布した電荷による静電ポテンシャルを計算できる.
・静電ポテンシャルが与えられたときの電場を計算できる.
11週 静電ポテンシャル(3) ・直線状の電荷による静電ポテンシャルを計算できる.
・円輪、円盤上の電荷による静電ポテンシャル、電場を計算できる.
12週 静電エネルギー(1) ・点電荷系の静電エネルギーを計算できる.
・平行平板電極間の静電エネルギーを計算できる.
13週 静電エネルギー(2) ・導体球の静電エネルギーを計算できる.
14週 コンデンサの静電容量(1) ・コンデンサの静電容量を計算できる.
・直並列接続されたコンデンサの合成容量を計算できる.
15週 コンデンサの静電容量(2) ・コンデンサの静電エネルギーを計算できる.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力1000002030
専門的能力600000060
分野横断的能力100000010