応用物理演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理演習Ⅱ
科目番号 4E010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 五十嵐 睦夫

到達目標

□ 古典力学における基礎的な概念を《定量的に把握》できる。
□ 古典力学の基礎的概念に基づき、典型的な問題における《条件設定を正しく把握して適切に対応》できる。
□ 多くの力学問題を解いた経験を元に、物体の簡単な運動について《運動方程式を正しく記述》できる。
□ 初歩的な古典力学に現れる各種保存則に関し、具体的問題において《その成立条件を適切に適用》できる。
□ 比較的長い記述式答案を書く作業を通じ、《論述式答案の記述ができる》ようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準より少し上位の到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な問題設定の設問についても、設定条件の概要を分析できる。問題の設定条件の概要を分析できる。問題の設定条件の概要を分析できるようになるための努力をすることができる。問題の設定条件の概要を分析できるようになるための努力をすることができない。
評価項目2座標変換などが必要な条件についても、質点にとどまらず剛体についても適切に運動方程式を立てることができる。質点の簡単な運動についてなら、運動方程式を立てることができる。質点の簡単な運動についてなら、運動方程式を立てることができるようになるための努力をすることができる。単一の力のみが働いている質点の運動についてさえ、運動方程式を立てることができるようになるための努力をすることができない。
評価項目3一見込み入った問題設定に際しても、エネルギー保存則と運動量保存則では成立条件が異なることを適切に斟酌して適用し、問題を解くことができる。エネルギー保存則と運動量保存則では成立条件が異なることを理解している。エネルギー保存則と運動量保存則では成立条件が異なることを理解できるようになるための努力をすることができる。エネルギー保存則と運動量保存則では成立条件が異なることを理解できるようになるための努力をすることができない。
評価項目4第三者としての答案採点者の視点を的確に把握しており、自らの解答が採点者に判読してもらえるよう十分に配慮された答案を書くことができる。 第三者としての答案採点者の視点を把握し、自らの解答が採点者に判読してもらえるよう配慮された答案を書く準備ができている。 第三者としての答案採点者の視点を把握し、自らの解答が採点者に判読してもらえるよう配慮された答案を書く準備ができているようになるための努力をすることができる。 第三者としての答案採点者の視点を把握することや、自らの解答が採点者に判読してもらえるよう配慮された答案を書るようにすること、そしてその準備ができるようになるための努力をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・過去の大学編入学試験で出題された力学関連の問題を中心とした演習を行い、古典力学の問題を解く力を養う。
・基礎力の確実化を目的として、低学年の物理の教科傍用問題集に対して高い正答率で解答する能力の獲得を促す。
・演習科目であるので、授業時間に参加して実際にみずからの手を動かして取り組む必要がある。
・電磁気学演習Ⅰに引き続き、専門工学基礎としての英単語学習を継続する。

○速度と加速度の違いを説明できる。
○同一直線上を等速運動する2物体について、相対速度を求めることができる。
○等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。
○平面内を移動する質点の運動を、位置ベクトルの変化として理解している。
○座標を時間で微分し、速度や加速度を求めることができる。
○自由落下に関する計算ができる。
○鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。
○水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。
○物体に作用する力を図示することができる。
○力の合成と分解をすることができる。
○重力、抗力、張力、圧力について説明できる。
○フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。
○慣性の法則について説明できる。
○作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。
○互いに力を及ぼしあう物体の運動について、運動方程式を立てて解くことができる。
○簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
○静止摩擦力がはたらいている場合において、力のつりあいについて理解している。
○最大摩擦力に関する計算ができる。
○動摩擦力に関する計算ができる。
○仕事と仕事率に関する計算ができる。
○物体の運動エネルギーに関する計算ができる。
○重力による位置エネルギーに関する計算ができる。
○弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。
○力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
○物体の質量と速度から運動量を求めることができる。
○運動量の差が力積に等しいことを理解している。
○運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
○周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。
○単振動における速度、加速度、力の関係を説明できる。
○等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。
○力のモーメントを求めることができる。
○角運動量を求めることができる。角運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
○剛体における力のつり合いに関する計算ができる。
○重心の定義について理解し、重心に関する計算ができる。
○一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。
○剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
授業の進め方・方法:
・応用解析基礎と連動した授業態勢となる。別途連絡する予定に従い、的確に対応することが欠かせない。
・予習および復習といった自学自習が基本となる。
・課題は期限通りに提出することが重・配布された課題プリントに対し、自力で解けるようにするための努力をおこなう。
・アクティブラーニング形式で実施し、授業素材の定着を図る。
・クラスメートとの学びあいを実践する。
・小テストには、低学年で使用した教科傍用問題集「リードアルファ」に収録された問題群および英単語を出題する。高専機構が掲げる「英語で仕事ができる高専生」に準拠した取り組みの一環である。
注意点:
 専門能力を発揮する場を得るためには、基礎学力を備えることが必須です。大学編入学試験においてはそのような視点の下、大学1年次までに学習する内容の基本が出題されます。それは高等学校の学習指導要領の範囲を超えた出題であるということでもありますが、かといってその範囲の能力が必要でないということを意味するわけではありません。それは高等専門学校の課程を修了した段階の学力が身についているかどうかを確認する手段としては当然のことです。本科目の目的はあくまでも学生が専門能力を発揮することに資することにありますが、そのためにこそ、基礎学力を涵養することに重心を据えた運用をします。すなわち、本授業が学生に求めるのは、そのような内容に対する解答対応能力の開発です。
 そのような内容は必然的に、高等学校の学習指導要領を超えた範囲のものとなります。しかし、学習指導要領の範囲の内容を前提としていることは上述のように明らかです。その内容もままならないようでは本科目が照準とする内容の学習に根本的な障害があります。学習指導要領の範囲の内容は本授業の必然的な前提なのです。しかしながら、成績が不振な学生の場合、この前提が満たされていないことがほとんどです。学習の前提となる学習指導要領範囲の内容が定着していないため、学習指導要領を超える範囲の学習になると無意味な丸暗記に終始してしまって本質理解からは程遠い状態に陥ってしまっています。それでは、本授業の本来の目的は達成されません。基礎力の定着は授業目標達成のための前提条件なのです。
 他方、編入学試験で問われる内容は、各種の工学に取り組む際のまさに礎となる能力を測るものです。そのような素養が求められるからこそ、高等教育機関である大学が入学試験として課すのです。それへの対応能力を身に着けることは、本科目が照準とする専門対応能力の涵養と直接的につながります。ですから、本授業において低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について解答を求めていく際、低学年のときよりも必然的に高い定着度を求めます。しっかりとした自己学習をして授業に臨んでください。
 結論として、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について、いつでも解答できる学力を身につける努力の継続を求めます。

・課題をこなすことが授業の中核を占める。
・何にも増して自己学習が必須である。
・成績比率は以下のとおりとする。小テストに対して真摯な対応をすることが単位取得の要である。

  課題および小テスト60%
  中間試験20%
  定期試験20%

・中間試験および定期試験の双方のみによる成績と上記の方法による成績のうちの高い方を科目成績として採用する。
・上記による成績では合格点に満たない場合、追加課題が課される。それへの取り組みが単位取得の条件となる。
・中間試験および定期試験に対しては再評価試験を実施する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
2週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
3週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
4週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
5週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
6週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
7週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
8週 中間試験 力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
2ndQ
9週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
10週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
11週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
12週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
13週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
14週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
15週 定期試験 力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
16週 答案返却
演習
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
後期
3rdQ
1週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
2週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
3週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
4週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
5週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
6週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
7週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
8週 中間試験 力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
4thQ
9週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
10週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
11週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
12週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
13週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
14週 ○過去の編入試で出題された力学関連の問題および、低学年の物理で使用した教科傍用問題集の問題群について適宜に小テストを実施する。
○小テストの内容はアクティブラーニング形式で学習し、学力の定着を図る。
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
15週 定期試験 力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。
16週 答案返却
演習
力学の諸概念の適用能力の定着努力ができる。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力2000030050
専門的能力2000020040
分野横断的能力100000010