電磁気学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電磁気学演習Ⅱ
科目番号 4E015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:電磁気学(1):長岡洋介:岩波書店 教科書:電磁気学(2):長岡洋介:岩波書店 参考書:例解 電磁気学演習:長岡・丹慶:岩波書店 参考書:基礎演習シリーズ 電磁気学:中山正敏:裳華房
担当教員 五十嵐 睦夫

到達目標

□ 単純で対称性の高い電荷分布がつくる電位、電場、静電エネルギーの計算ができる。
□ 磁場中の荷電粒子の運動を導くことができる。
□ ビオ・サバールの法則を用いて簡単な電流系の磁場の計算ができる。
□ アンペールの法則を用いて簡単な電流系の磁場の計算ができる。
□ 電磁誘導の法則の簡単な応用問題を解くことができる。
□ 簡単な構造の導体系の自己インダクタンス、相互インダクタンスの計算ができる。
□ マクスウェル方程式に関する基本問題を解くことができる。
□ 誘電体中の電場に関する基本問題を解くことができる。
□ 磁性体中の磁場に関する基本問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1やや複雑な電荷分布であっても、系がつくる電位、電場、静電エネルギーを適切に計算することができる。簡単な電荷系の場合なら、それがつくる電位、電場、静電エネルギーの計算ができる。簡単な電荷系の場合でさえ、それがつくる電位、電場、静電エネルギーの計算ができない。
評価項目2やや複雑な形態を持つ電流系に対しても、ビオ=サバールの法則・アンペールの法則を用いた磁場の計算ができる。ビオ=サバールの法則・アンペールの法則を用い、簡単な電流系の磁場の計算ができる。簡単な形態の電流系についてでさえ、ビオ=サバールの法則・アンペールの法則を用いて磁場の計算をすることができない。
評価項目3複雑な状況設定の場合であっても磁場中の荷電粒子の運動に関して適切な洞察をすることができ、電磁誘導の法則に関しても適切な対応を伴って応用問題を解ける。磁場中の荷電粒子の運動に関する基本的な問題が解け、電磁誘導の法則に関する簡単な応用問題も解ける。磁場中の荷電粒子の運動に関する基本的な問題が解けず、電磁誘導の法則に関する簡単な応用問題も解けない。
評価項目4誘電体中の電場および磁性体中の磁場に関し、やや複雑な設定を持つ問題であっても解くことができる。誘電体中の電場および磁性体中の磁場に関する基本的な問題が解ける。誘電体中の電場および磁性体中の磁場に関する基本的な問題が解けない。
評価項目5マクスウェル方程式を適用し、一般の電磁場伝幡に関する問題も解くことができる。電磁場の伝幡に関する基礎的問題に対し、マクスウェル方程式を適用して解くことができる。電磁場の伝幡に関する基礎的問題に対し、マクスウェル方程式を適用して解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
○電磁気学の理解を深めるため、演習問題を解く。
○学習素材は各種の大学編入学試験や問題集等から適宜引用する。
○マクスウェル方程式を用いて数式による扱いをするようになったとしても、電磁気学が物理的存在を扱うものであることに変わりはない。各物理量が持つ単位を正しく用い、かつ、典型的な値はどの程度のオーダーになるかを把握していることが必要である。その観点から、応用物理演習Ⅱに引き続き、低学年における物理教科傍用問題集を活用して基盤的学力の定着を図る。
授業の進め方・方法:
○配布された課題プリントに対し、小テスト形式で各自が取り組む。
○低学年で使用した教科傍用問題集「リードアルファ」に収録された問題群も出題する。
○単位取得に至る到達レベルは、「リードアルファ」における「基本問題」相当以上とする。
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   [グレード1] 基礎CHECKレベル
   [グレード2] 基本例題レベル
   [グレード3] 基本問題レベル
   [グレード4] 応用問題レベル
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注意点:
○ 電磁気学を理解していることと電磁気学の問題が解けることとは違います。できるだけ多くのパターンの問題を解き、その解法に慣れることが大切です。
○ 3年次の電磁気学Ⅰおよび電磁気学演習Ⅰを履修しているか、その内容に相当する知識を有すること。
○ 応用物理演習Ⅱの合格に相当する学力を有すること。

【成績評価方法】
[後期]中間試験:20%, 期末試験:20%, 小テスト:40%, 課題:20%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 静電場(1)
・様々な電荷系がつくる電場の計算
・ガウスの法則の応用問題
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
2週 静電場(2)
・様々な電荷系がつくる電位の計算
・静電場のエネルギーの計算
・導体系の電気容量の計算
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
3週 電流と静磁場(1)
・磁場中の荷電粒子の運動
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
4週 電流と静磁場(2)
・ビオ=サバールの法則の応用
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
5週 電流と静磁場(3)
・アンペールの法則の応用
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
6週 電流と静磁場(4)
・ベクトルポテンシャルを用いた磁場計算
・磁気モーメントの計算
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
7週 電磁誘導の法則(1)
・電磁誘導の法則に関連する基本問題
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
8週 中間試験 ○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
4thQ
9週 電磁誘導の法則(2)
・自己インダクタンスの計算
・相互インダクタンスの計算
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
10週 電磁誘導の法則(3)
・磁気エネルギーに関する計算
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
11週 マクスウェル方程式と電磁波
・変位電流、ポインテイングベクトル、マクスウェル方程式に関する基本問題(1)
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
12週 マクスウェル方程式と電磁波
・電磁波の伝幡に関する基本問題 (2)
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
13週 物質中の電場(1)
・誘電体に関する簡単な応用問題(1)
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
14週 物質中の電場(2)
・誘電体に関する簡単な応用問題(2)
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
15週 期末試験 ○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。
16週 答案返却
物質中の磁場
・磁性体に関する簡単な応用問題
○電磁気学の諸原理の理解を深める。
○電磁気学の基盤としての力学運用能力を高める。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000