自動制御

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 自動制御
科目番号 5E011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自動制御理論:樋口龍雄:森北出版株式会社(古典制御)
担当教員 松本 敦

到達目標

▢ 主として古典制御理論を学習し、理解することができる。
▢ 伝達関数、ブロック線図、信号伝達線図、過渡応答、周波数応答の内容に関して,基礎的な制御系の基本構造の解析,および挙動を理解することができる.
▢ 安定判別、制御系の評価、根軌跡法、制御系の計画について,基礎的な制御系の種々の特性について求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
伝達関数,ブロック線図に関する理解伝達関数とブロック線図の関係を完全に理解し,相互変換等を自在に行うことができる.伝達関数の意味,ブロック線図の簡単化等の基礎的な問題を解くことができる.伝達関数,ブロック線図の意味を理解しておらず,問題への適用ができない.
安定性判別方法に関する理解各種安定判別法とシステム伝達関数の関係を十分に理解した上で,自在に問題に適用することができる.基礎的な問題への安定判別法の適用を行うことができる.条件が与えられても,安定判別を実行することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
最近自動制御の応用範囲がますます広がり、その基本的知識がエンジニアにとって欠くべからざるものになってきた。しかし、自動制御工学は電気工学だけでなく、機械工学、情報工学、物質工学(化学工学)、土木工学などを包含し、
これを習得することは極めて困難である。本授業により、理解することが難しい教科の一つであるとされている自動制御を容易に、深く学習し、習得できる。さらに、エンジニア的センスの養成が可能である。
(1)理論体系などの把握 (2)基本的事項の徹底的理解 (3)制御工学的見方に馴れること(4)例題や演習を数多くやるので、具体的事例の把握等に優れるようになること(5)分野によらない統一的見方や手法の取得(6)レポート課題に取り組むことにより、自分で考え、問題を解決できるようになる。
 授業においては、主として古典制御理論と現代制御理論とを学習し、修得する。その内容(の詳細)は、「自動制御の概念」、「自動制御を学習するための数学的準備」、「伝達関数」、「ブロック線」、「信号伝達線図」、「過渡応答」、「周波数応答」、「安定判別(法)」、「制御系の評価」、「根軌跡法」、「制御系の計画」などであり、線形制御が扱う内容の中心である。
授業の進め方・方法:
特になし(座学)
注意点:
授業を理解するに当たり,4年生までに学習した数学の知識(行列計算,部分分数分解,ラプラス変換等)が必要になります.授業中にも説明しますが,事前に理解を十分に深めていただくようお願いします.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション 授業進行方法の説明,自動制御の背景,制御系の分類
2週 フィードバック制御系 フィードバック系の構成要素,ブロック線図の簡単化
3週 基礎数学 複素数,畳み込み積分
4週 基礎数学 ラプラス変換,ラプラス逆変換と諸問題
5週 伝達関数 周波数伝達関数
6週 伝達関数 伝達関数,周波数応答の表示法(ナイキスト線図,ボード線図)
7週 基本伝達関数の特性 伝達関数の定義,比例要素,積分要素,微分要素
8週 中間試験
4thQ
9週 基本伝達関数の特性 1次遅れ要素,1次進み要素
10週 基本伝達関数の特性 2次要素,無駄時間要素
11週 安定性 安定条件,判別法(ラウス,フルビッツ)
12週 安定性 判別法(ナイキスト),安定度
13週 速応性と定常偏差 時間特性,即応性,定常偏差(各種入力)
14週 速応性と定常偏差,フィードバック制御系の設計 定常偏差(外乱),設計仕様
15週 定期試験
16週 試験解説,フィードバック制御系の設計 周波数応答法,根軌跡法

評価割合

レポート(2回)中間試験定期試験合計
総合評価割合204040100
配点204040100