応用解析基礎

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用解析基礎
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「新応用数学(佐藤、高遠、西垣、濱口、前田、向山 著)大日本図書」、問題集:「新応用数学問題集(嶋野、高遠、西垣、橋本、濱口 著)大日本図書」
担当教員 五十嵐 睦夫

到達目標

 □ 簡単な関数のラプラス変換が定義に基づいて計算できる。
 □ ラプラス変換の基本性質を利用して、やや複雑な関数のラプラス変換が計算できる。
 □ ラプラス変換の表を利用して、特定の関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
 □ ラプラス変換を利用して簡単な線形微分方程式を解くことができる。
 □ たたみこみを利用したラプラス変換の簡単な問題を解くことができる。
 □ 基本的な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
 □ フーリエの収束定理を利用して無限級数の和を計算する手法が理解できる。
 □ 簡単な関数のフーリエ変換を求めることができる。
 □ フーリエの積分定理を利用して、定積分を計算する手法が理解できる。
 □ たたみこみを利用したフーリエ変換の簡単な問題を解くことができる。
 □ フーリエ級数またはフーリエ変換を用いた熱伝導方程式の解法の概要が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1簡単な関数のラプラス変換および逆ラプラス変換が確実に計算できる。 簡単な関数のラプラス変換および逆ラプラス変換が計算できる。 簡単な関数のラプラス変換および逆ラプラス変換が計算できない。
評価項目2ラプラス変換を利用して、基本的な線形微分方程式を確実に解くことができる。ラプラス変換を利用して、基本的な線形微分方程式を解くことができる。ラプラス変換を利用して、基本的な線形微分方程式を解くことができない。
評価項目3基本的な周期関数のフーリエ級数が計算でき、フーリエの収束定理を確実に応用ができる。基本的な周期関数のフーリエ級数が計算でき、フーリエの収束定理の簡単な応用ができる。基本的な周期関数のフーリエ級数が計算できず、フーリエの収束定理の簡単な応用もできない。
評価項目4基本的な関数のフーリエ変換が確実に計算でき、フーリエの積分定理を確実に応用ができる。 基本的な関数のフーリエ変換が計算でき、フーリエの積分定理の簡単な応用ができる。 基本的な関数のフーリエ変換が計算できず、フーリエの積分定理の簡単な応用もできない。
評価項目5 フーリエ級数、フーリエ変換を利用した熱伝導方程式の解法を確実に適用することができる。 フーリエ級数、フーリエ変換を利用した熱伝導方程式の解法が理解できる。 フーリエ級数、フーリエ変換を利用した熱伝導方程式の解法が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
○ラプラス変換
 指数関数、広義積分を復習し、ラプラス変換の定義及びそのいろいろな性質を学ぶ。これを微分方程式、伝達関数等に応用する。
○フーリエ級数
 三角関数の基礎知識とその積分や周期関数について復習し、フーリエ級数を定義する。次に関数の対称性との関連、無限級数の値を求めることなどへ発展させる。フーリエ級数の計算に習熟させることに主眼を置くが、フーリエ級数の意味を良く理解することを目指す。
○フーリエ変換
 フーリエ級数の(周期の)極限として、積分変換を学習する。反転公式から積分の値を求めることや、フーリエ変換の性質を学ぶ。
○偏微分方程式の境界値問題
 波動方程式・熱伝導方程式・ラプラス方程式の導出と、これらの方程式の解法として変数分離法やフーリエ級数・フーリエ変換の応用を学ぶ。
授業の進め方・方法:
○授業素材の解説を講義形式で行うが、計算能力を充実させることに主眼を置く。
○ある程度まとまった量の解説をおこなったのち、その内容について小テストを実施する。消化度合いが低いと考えられる学生については課題設定をし、その実行をすることを求める。単位取得にあたっては、課題を着実に実施することが肝要である。
注意点:
○ 微積分の基礎をしっかり復習しておくこと。毎回の講義には、前回の授業内容を理解した上で臨むこと。
○ 分らなくなったら、3年までに学んだ数学の教科書をもう一度読み返して下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ラプラス変換の定義と例
2週 基本的性質
3週 基本的なラプラス変換(1)
4週 基本的なラプラス変換(2)
5週 基本的なラプラス変換(3)
6週 ラプラス変換とたたみこみ
7週 逆ラプラス変換(1)
8週 逆ラプラス変換(2)
2ndQ
9週 常微分方程式への応用
10週
11週 周期関数のラプラス変換
12週
13週
14週 デルタ関数と系の伝達関数
15週
16週
後期
3rdQ
1週 周期2πの関数のフーリエ級数
2週
3週 一般の周期関数のフーリエ級数
4週 フーリエ級数の収束
5週
6週 複素形フーリエ級数
7週
8週 フーリエ変換とフーリエ積分定理
4thQ
9週
10週 フーリエ変換の性質と公式
11週 いろいろな応用
12週
13週 波動方程式
熱伝導方程式
ラプラス方程式
14週
15週 フーリエ変換の偏微分方程式への応用
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000