応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 : 講談社基礎物理学シリーズ2振動・波動 : 長谷川修司 : 講談社 : 978-4061572027, 教科書 : 講談社基礎物理学シリーズ3熱力学 : 菊川芳夫 : 講談社 : 978-4061572034
担当教員 渡邉 悠貴

到達目標

□ 状態量を用いて熱力学量を記述することができる.
□ 熱力学第1法則に習熟し ,多変数関数の微積分のテクニックを用いて熱力学の典型的な問題を解くことができる.
□ 熱力学第2法則に習熟し, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて熱力学の典型的な問題を解くことができる.
□ 多自由度系における質点の運動方程式が書ける.
□ 運動方程式を解き, 規準モードを求めることができる.
□ フーリエ解析を用いて, 連続体の振動を解析することができる.
□ それらの知識を, 実際の現象に応用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1状態量を利用した熱力学量の記述の仕方に習熟する. また熱力学第 1法則について習熟し, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて , 応用的な問題に関する熱力学量を求めることができる.状態量を利用した熱力学量の記述の仕方に習熟する. また熱力学第 1法則について習熟し, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて , 基本的な問題に関する熱力学量を求めることができる.状態量を利用した熱力学量の記述の仕方に習熟していない. また熱力学第 1法則について習熟しておらず, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて , 基本的な問題に関する熱力学量を求めることができない.
評価項目2熱力学第2法則と熱力学関数について習熟し, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて, 応用問題を解くことができる.熱力学第2法則と熱力学関数について習熟し, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて, 基本問題を解くことができる.熱力学第2法則と熱力学関数について習熟しておらず, 多変数関数の微積分のテクニックを用いて, 基本問題を解くことができない.
評価項目3フーリエ級数展開を利用して, 連成振動の運動方程式を解析し, 規準振動を導くことができる. またこれを利用して, 対応する物理現象に応用することができる.フーリエ級数展開を利用して, 連成振動の運動方程式を解析し, 規準振動を導くことができる. フーリエ級数展開を利用して, 連成振動の運動方程式を解析し, 規準振動を導くことができない.
評価項目4フーリエ変換を利用して, 波動方程式の境界値問題の一般解を導くことができる. またこれを利用して, 対応する物理現象に応用することができる.フーリエ変換を利用して, 波動方程式の境界値問題の一般解を導くことができる.フーリエ変換を利用して, 波動方程式の境界値問題の一般解を導くことができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 B-1 説明 閉じる
準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期は多変数関数の微積分のテクニックを用いた, 大学教養程度の熱力学の 基本的な理論を学習する.
後期はフーリエ解析のテクニックを用いた, 大学教養程度の線型の振動・波動現象に関する基本的な理論を学習する.
授業の進め方・方法:
座学
注意点:
様々な学問の中で, 物理学はその修得に著しい困難を感じる学生が特に多い学問です. 復習を中心に, 日頃から地道に学習に努めて下さい. また一人では解決できそうにない疑問点を, 納得できないまま何日も放置しないようにしましょう. このような疑問点は決して一人で抱え込んだりせず, 先生や物理の得意な級友に, その都度早め早めに質問して教えてもらうことを強くお勧めします. 応用物理Iの内容(運動方程式の立て方, その解き方)の復習と高校物理の内容(熱力学, 波動)の復習をしておくと良いでしょう.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学第0法則 熱力学第0法則について説明できる.
経験的温度, 理想気体と絶対温度について説明できる.
2週 熱力学第1法則(1) 熱力学第1法則について説明できる.
可逆変化と準静的変化について説明できる.
3週 熱力学第1法則(2) 内部エネルギーと状態量について説明できる.
4週 熱力学第1法則(3) 状態量と微分形式について説明できる.
5週 熱力学第1法則(4) 熱容量について説明できる.
理想気体へ熱力学第1法則が応用できる.
6週 熱力学第1法則(5) 理想気体の様々な熱サイクルについて効率が計算できる.
7週 中間試験
8週 熱力学第2法則(1) トムソンの原理とクラウジウスの原理について説明できる.
2ndQ
9週 熱力学第2法則(2) カルノーの定理について説明できる.
熱力学的絶対温度について説明できる.
10週 熱力学第2法則(3) クラウジウスの不等式について説明できる.
エントロピーについて説明できる.
11週 熱力学第2法則(4) エントロピー増大則について説明できる.
エントロピーに関する例題を解くことができる.
12週 熱力学関数(1) 熱力学の基本方程式について説明できる.
様々な熱力学ポテンシャルとルジャンドル変換について説明できる.
13週 熱力学関数(2) 化学ポテンシャルについて説明できる.
理想気体について様々な熱力学ポテンシャルを求めることができる.
14週 熱力学関数(3) 相平衡の条件とクラウジウス・クラペイロンの式について説明できる.
15週 まとめと応用 熱力学の応用問題を解くことができる.
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 1自由度の振動(1) ばね振り子, 固定された糸で両側から張られたおもり, 振動回路について運動方程式を解析できる.
2週 1自由度の振動(2) 減衰振動と強制振動, 共鳴について運動方程式を解析できる.
3週 2自由度系の連成振動(1) 基準振動, 固有角振動数, 基準座標について説明できる.
4週 2自由度系の連成振動(2) 様々な2自由度系の連成振動について運動方程式を解析できる.
5週 多自由度系の連成振動(1) 基準振動と分散関係, 境界条件について説明できる.
6週 多自由度系の連成振動(2) フーリエ級数展開を用いて基準振動を解析できる.
7週 中間試験
8週 連続体の振動(1) 連成振動の連続極限を説明できる.
4thQ
9週 連続体の振動(2) フーリエ変換を用いた波動方程式の解析ができる.
10週 連続体の振動(3) 波動方程式の境界条件と定常波, ダランベールの解について解析できる.
11週 振動・波動現象の応用(1) 位相速度と群速度について説明できる.
フーリエ変換を用いて波朿を解析できる.
12週 振動・波動現象の応用(2) 2, 3次元の波について波動方程式を解析できる.
13週 振動・波動現象の応用(3) 2, 3次元の波について問題を解くことができる.
14週 振動・波動現象の応用(4) 2, 3次元の波について問題を解くことができる.
15週 まとめと応用 振動・波動の応用問題を解くことができる.
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力600000060
分野横断的能力100000010