伝送メディア工学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 伝送メディア工学
科目番号 0039 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子メディア工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 光・電磁波工学:鹿子島憲一
担当教員 松本 敦

到達目標

□電磁波の支配方程式を理解することができる.
□電界,磁界の振動によるエネルギー伝達について理解できる.
□電磁波の反射,屈折,回折について理解し,基礎的な計算を行うことができる.
□一様伝送路における基本的な式表記が理解できる.
□電磁波の放射,受信について基本式を理解することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電磁波の持つエネルギーに関する理解式の意味を理解し,エネルギーを適切に把握することができる.式を用いて関連する問題に適用することができる.式の意味を理解できず,問題への適用ができない.
電磁波の反射,屈折,回折に関する理解と計算反射係数,透過係数等の意味を完全に理解した上で,関連する問題への適用ができる.関連項目の式を与えれば,基礎的な問題に適用することができる.反射係数,透過係数に関連する式を理解することができない.
一様伝送路における基本的な式表記分布定数で表された伝送路を理解し,特性インピーダンス等の項目を元に,伝送波の計算ができる.伝送路上を伝わる電磁波の式を与えれば,それを元に基礎的な問題を解くことができる.伝送路上を伝播する電磁波の式とパラメータの意味が理解できていない.
電磁波の放射,受信に関する基本式の理解空間中に放射され,受信される電磁波,およびそのエネルギーの意味を理解できている.各種式が与えられる前提で,電磁波の放射,受信に関する基礎的な問題を解くことができる.電磁波の放射,受信に関する基礎的な問題に対応するだけの知識がない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
マクスウェルの方程式を基に,電磁波の物理現象について解説を行なう。演習を多く取り入れることによって、平面波としての取り扱い、ポインティングベクトル、一様伝送路における表記法を理解できるようにする。
授業の進め方・方法:
座学講義形式
注意点:
前年度までの電磁気学,ベクトル解析の内容を使いますので,必ず理解した上で受講して下さい.
また,試験のみで評価し,平常点等はありませんので,十分に学習をした上で試験に臨んで下さい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション
2週 光・電磁波の基礎物理
3週 光・電磁波の基礎物理
4週 光・電磁波の数式表現(マクスウェル方程式)
5週 光・電磁波の数式表現(ベクトル波動方程式)
6週 光・電磁波の数式表現(平面波)
7週 光・電磁波の数式表現(偏波)
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説,光・電磁波の数式表現(ポインティングベクトル)
10週 電磁波の反射,屈折,解説(境界条件)
11週 電磁波の反射,屈折,解説(電磁波の透過と反射(垂直))
12週 電磁波の反射,屈折,解説(電磁波の透過と反射(垂直))
13週 電磁波の反射,屈折,解説(波動行列法)
14週 電磁波の反射,屈折,解説(波動行列法)
15週 電磁波の反射,屈折,解説(反射と透過(斜め方向))
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 前期定期試験解説と電磁波の反射,屈折,解説(諸知識の確認)
2週 伝送路における電磁波伝搬(分布定数線路)
3週 伝送路における電磁波伝搬(分布定数線路)
4週 伝送路における電磁波伝搬(有限線路長の特性)
5週 伝送路における電磁波伝搬(インピーダンス,反射係数)
6週 伝送路における電磁波伝搬(定在波,伝送路整合)
7週 伝送路における電磁波伝搬(スミスチャート)
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験解説と前回までの補足
10週 伝送路における電磁波伝搬(導波管)
11週 伝送路における電磁波伝搬(共振器)
12週 光ファイバと光回路
13週 電磁波の放射と受信(電磁は放射の基本式)
14週 電磁波の放射と受信(電磁は放射の基本式)
15週 電磁波の放射と受信(放射構造と遠方電磁界)
16週 電磁波の放射と受信(アンテナ利得,受信特性,その他)

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末試験合計
総合評価割合25252525100
配点25252525100