到達目標
1.基本的なアルゴリズムを理解し,フローチャートやPADを理解できる。
2.変数とデータの型,式と代入などについての概念が説明でき,これらを組み合わせて基本的なプログラミングができる。
3.条件分岐,反復構造,論理式の概念が説明でき,これらを用いて基本的なプログラミングができる。
4.C 言語で簡単なプログラムを作成できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | アルゴリズムを理解し,フローチャートやPADとして表現できる。 | 基本的なアルゴリズムを理解し,フローチャートやPADを理解できる。
| 基本的なアルゴリズムを理解し,フローチャートやPADを理解できない。 |
評価項目2 | 条件分岐,反復構造,論理式の概念が説明でき,これらを用いてプログラミングができる。 | 条件分岐,反復構造,論理式の概念が説明でき,これらを用いて基本的なプログラミングができる。 | 条件分岐,反復構造,論理式の概念が説明でき,これらを用いて基本的なプログラミングができない。 |
評価項目3 | C 言語でプログラムを作成できる。 | C 言語で簡単なプログラムを作成できる。 | C 言語で簡単なプログラムを作成できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
■ 前期
コンピュータにおけるソフトウェアの役割と,プログラミングの位置づけを学びます。プログラミングにあたり,コンピュータに処理の内容を教える必要がありますが,本科目では,「手続き」による表現でのプログラミングを扱います。手続きの進行と,コンピュータの動作の関係についても触れます。手続きの表現の方法として,まずはPADを扱います。順次処理・選択処理・繰り返し処理の組み合わせで,さまざまな処理が記述できることを理解し,それらを用いて基本的な処理を記述することを学びます。プログラミング言語として,「Processing言語」を使用します。
■ 後期
プログラミング言語として,「C 言語」を使用します。プログラムの作成と実行,変数をはじめとしたデータの概念とその管理,制御構造の記述を学びます。また,C 言語の重要な概念のひとつである,手続
きをまとめる「関数(function)」について,処理系が用意しているライブラリ関数,自分で作成する関数を学びます。
授業の進め方・方法:
教室での講義に加えて,IT 教育研究センター演習室でプログラミング実習を行います。
注意点:
電子情報工学科では,すべてのソフトウェア関連の科目は本科目を基礎として構成されています。
プログラミングは,話を聞いているだけでは習得できません。プログラムを読み,自分で考え,自分で書き,実行し,バグなどと闘って経験を積むことが必要です。本科目履修後に作成できるプログラムは,まだ小さく頼りないものでしょうが,これから経験を積んで技術を修得することで,皆さんが目にする「ソフトウェア」に近づいていくことを忘れないでください。
なお、出欠確認時以降の入室は遅刻とする。遅刻2回で欠課1回として取り扱う。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
プログラミング基礎 |
メモリと代入と変数について学習します。
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2週 |
プログラミング基礎 |
ソフトウェアの役割とプログラミングの関係を扱います。コンピュータに,どのように問題解決させるのか,その動作と関連させて変数とデータの型,式と代入などについての概念を説明します。これらを組み合わせて基本的なプログラミングをProcessing言語を利用し,学習します。
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3週 |
プログラミング基礎 |
ソフトウェアの役割とプログラミングの関係を扱います。コンピュータに,どのように問題解決させるのか,その動作と関連させて変数とデータの型,式と代入などについての概念を説明します。これらを組み合わせて基本的なプログラミングをProcessing言語を利用し,学習します。
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4週 |
手続きの記述とPAD図 |
処理内容を手続きで表現することについて,「PAD図」を用いて記述することを学びます。手続きを記述することとその注意,順次・繰り返しによる処理の記述と,構造化プログラミグについてProcessing言語を利用し,学習します。
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5週 |
繰り返し処理( while文) |
繰り返しによる処理のwhile文によるプログラミグについてProcessing言語を利用し,学習します。
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6週 |
繰り返し処理( for文 ) |
繰り返しによる処理のfor文によるプログラミグについてProcessing言語を利用し,学習します。
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7週 |
繰り返し処理( まとめ ) |
繰り返しによる処理のプログラミグについてProcessing言語を利用し,学習します。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
配列を使う1 |
番号付きの変数群である「配列」について学びます。
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10週 |
配列を使う2 |
データを番号で指し示す方法,繰り返し処理と連携したプログラム例を扱います。
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11週 |
選択処理(if 文)1 |
「PAD図」を用いた選択処理の記述法を学びます。if文を用いた簡単なプログラムについて学びます。
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12週 |
選択処理(if 文)2 |
if 文の条件式の記述法について学びます。
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13週 |
選択処理(if 文)3 |
選択処理(if 文)を用いた,分岐があるプログラムについて学びます。
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14週 |
簡単なプログラム1 |
反復処理と選択処理を用いたプログラムについて学びます。
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15週 |
簡単なプログラム2 |
反復処理と選択処理を用いたプログラムについて学びます。
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16週 |
期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
データ型 |
C 言語における「型」の概念の概要を理解します。
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2週 |
C 言語プログラミング入門1 |
パーソナルコンピュータでの C 言語処理系の扱いや開発環境について学びます。
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3週 |
C 言語プログラミング入門2 |
プログラムの書き方を説明し,printf関数を用いた簡単なプログラムを実行させてみます。
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4週 |
関数printf |
標準出力関数printfの書式について学びます。
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5週 |
繰り返し処理のループ1 |
二重にループした繰り返し処理の処理の流れについて学びます。
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6週 |
繰り返し処理のループ2 |
二重にループした繰り返し処理のプログラム例を扱います。
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7週 |
関数scanf |
標準入力関数scanfの使い方について学びます。プログラム例を扱います。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
選択処理(else if 文) |
選択処理(else if 文)を用いた,分岐があるプログラムについて学びます。
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10週 |
選択処理(else if 文) |
選択処理(else if 文)を用いた,分岐があるプログラムについて学びます。
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11週 |
選択処理(switch 文) |
「流れ図(フローチャート)」の記述法と選択処理(switch文)を用いた,分岐があるプログラムについて学びます。
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12週 |
ポインタの基礎 |
「ポインタ」について,その考え方,書き方,使い方を学びます。
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13週 |
関数1 |
プログラムの機能単位である「関数」について,その考え方,書き方,使い方を学びます。これに関連して,引数の渡し方,変数の通用範囲(局所変数・広域変数)を説明します。
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14週 |
関数2 |
プログラムの機能単位である「関数」について,その考え方,書き方,使い方を学びます。これに関連して,引数の渡し方,変数の通用範囲(局所変数・広域変数)を説明します。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
後期のまとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 変数の概念を説明できる。 | 2 | |
データ型の概念を説明できる。 | 2 | |
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 2 | 前3,前10,前11 |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 2 | |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 2 | |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 2 | 前7,前8,後11,後12,後13,後15 |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 2 | 前15,後7,後10,後14,後15 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |