論理回路

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 論理回路
科目番号 3J015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 はじめての論理回路:飯田全広:近代科学社:ISBN978-4-7649-0571-9:2年次購入済み
担当教員 大墳 聡

到達目標

□ 表を用いた論理式の簡単化ができること.
□ 組み合わせ回路を設計できること.
□ 各種フリップフロップの動作を理解し,説明できること.
□ 同期式順序回路の解析・設計ができること.
□ 同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1表を用いた論理式の簡単化が十分にできる表を用いた論理式の簡単化ができる表を用いた論理式の簡単化ができない
到達目標2組み合わせ回路を十分に設計できる組み合わせ回路を設計できる組み合わせ回路を設計できない
到達目標3各種フリップフロップの動作を十分に説明できる各種フリップフロップの動作を説明できる各種フリップフロップの動作を説明できない
到達目標4同期式順序回路の解析・設計が十分にできる同期式順序回路の解析・設計ができる同期式順序回路の解析・設計ができない
到達目標5同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認十分にできる同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できる同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年後期に引き続き,デジタル装置の回路の基本である論理回路について,組み合わせ回路の応用,同期式順序回路の解析と設計,非同期式順序回路の解析を解説する.
合わせて,設計した回路を論理回路実装システム上に実装して動作確認をおこなう.
この科目は4年次以降の大規模論理回路の設計・実装関連科目の基礎となるものである.
授業の進め方・方法:
・授業は講義と実習を交互に進めステップ・アップするスパイラル方式で行なう.
・実習では,プログラマブル・ロジック・デバイスを使って設計した論理回路を実装・動作確認する.
 使用する実験装置・ツール等は以下のとおり.
 ・回路図エディタ(Xilinx ISE WebPack)
   無償のソフトウェア・ツールで,自宅のパソコンにインストール可能
 ・論理回路実習システム
   授業時間外にも利用できる装置を用意しているので,自主的・積極的に学習を進めることが可能
注意点:
・本科目は単に座学で学習するだけでなく,実際に机上で設計した論理回路を実習ボード上に実装し,動作確認することで理論と現実のギャップを埋め,理解を深める.
・講義はスライドで行う.スライドは印刷資料を事前に配布するが,要所を抜いてあるので,授業に集中し穴埋めを補充すること.
・スライド資料を元に復習をしっかりと行い,教科書にある例題・問題を自分で解いてみることが重要.
・再試験・再々試験に合格するためには,実習課題をやってレポートを提出していることが必須条件.
・実習ボード上での実装・動作確認が重要なので,実習課題において学年末までに動作確認ができてない場合は,成績として不合格とする.

授業の連絡については,Teams および http://www9.gunma-ct.ac.jp/staff/ohtsuka/kougi/ronri3rd/ を確認する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 表を用いた論理式の簡単化(1) QM法で論理式の簡単化ができる
2週 表を用いた論理式の簡単化(2) QM法でドンとケア条件がある論理式の簡単化ができる
3週 基本組み合わせ回路(1) デコーダ,・エンコーダ,プライオリエンコーダの回路機能と基本回路の理解
4週 基本組み合わせ回路(2) マルチプレクサ,コンパレータの回路機能と基本回路の理解
5週 基本組み合わせ回路(3) ハーフアダー,フルアダー,並列加算器の回路機能と基本回路の理解
6週 実習 4ビット加算器の設計と実装テスト
7週 実習 4ビット減算器の設計と実装テスト
8週 中間試験
2ndQ
9週 記憶回路の原理/フリップフロップ フィードバックによる記憶原理/
RSフリップ・フロップ
同期式RSフリップ・フロップ
Dフリップ・フロップ
10週 フリップフロップ JKフリップ・フロップ
Tフリップ・フロップ
11週 フリップフロップの応用回路 フリップ・フロップの相互代替回路
シフト・レジスタ
12週 各種フリップ・フロップの動作確認 NORを用いたRSフリップ・フロップの動作確認
NANDを用いたRSフリップ・フロップの動作確認

同期式RSフリップ・フロップの動作確認
13週 各種フリップ・フロップの動作確認 D, JK, Tフリップ・フロップの動作確認
14週 シフトレジスタの動作確認と設計 エッジトリガ型によるシフトレジスタシフトレジスタ
レベルトリガ型によるシフトレジスタの実装と動作確認
パラレル・イン・シリアル・アウト・レジスタ
15週 期末試験
16週 課題提出
後期
3rdQ
1週 同期式順序回路の解析 解析手順
2週 同期式順序回路の解析/同期式順序回路の設計 解析例/設計手順
3週 同期式順序回路の設計 設計例
4週 同期式順序回路の設計 設計例
5週 同期式順序回路の設計実習 イネーブル付き同期式10進アップ・カウンタの設計・実装・動作確認
6週 同期式順序回路の設計実習 ローダブル同期式10進ダウン・カウンタの設計・実装・動作確認
7週 同期式順序回路の設計実習 設計実習つづき
8週 中間試験
4thQ
9週 ゲートの遅延/非同期式順序回路の解析 ゲートの遅延による影響/非同期式順序回路の解析方法
10週 非同期式順序回路の解析 非同期式順序回路の解析方法
11週 非同期式順序回路の解析/非同期式順序回路の応用 RSフリップ・フロップの解析
12週 総合設計実習 ダイナミック点灯方式による2桁のローダブル同期式10進ダウン・カウンタの設計・実装・動作確認
13週 総合設計実習 ストップ・ウォッチの設計と実装
14週 総合設計実習 設計実習つづき
15週 期末試験
16週 答案返却・課題提出

評価割合

試験実習・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100