到達目標
□ 表を用いた論理式の簡単化ができること.
□ 組み合わせ回路を設計できること.
□ 各種フリップフロップの動作を理解し,説明できること.
□ 同期式順序回路の解析・設計ができること.
□ 同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できること.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標1 | 表を用いた論理式の簡単化が十分にできる | 表を用いた論理式の簡単化ができる | 表を用いた論理式の簡単化ができない |
到達目標2 | 組み合わせ回路を十分に設計できる | 組み合わせ回路を設計できる | 組み合わせ回路を設計できない |
到達目標3 | 各種フリップフロップの動作を十分に説明できる | 各種フリップフロップの動作を説明できる | 各種フリップフロップの動作を説明できない |
到達目標4 | 同期式順序回路の解析・設計が十分にできる | 同期式順序回路の解析・設計ができる | 同期式順序回路の解析・設計ができない |
到達目標5 | 同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認十分にできる | 同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できる | 同期式順序回路を設計し,プログラマブル・ロジック・デバイス上に実装して動作確認できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2年後期に引き続き,デジタル装置の回路の基本である論理回路について,組み合わせ回路の応用,同期式順序回路の解析と設計,非同期式順序回路の解析を解説する.
合わせて,設計した回路を論理回路実装システム上に実装して動作確認をおこなう.
この科目は4年次以降の大規模論理回路の設計・実装関連科目の基礎となるものである.
授業の進め方・方法:
・授業は講義と実習を交互に進めステップ・アップするスパイラル方式で行なう.
・実習では,プログラマブル・ロジック・デバイスを使って設計した論理回路を実装・動作確認する.
使用する実験装置・ツール等は以下のとおり.
・回路図エディタ(Xilinx ISE WebPack)
無償のソフトウェア・ツールで,自宅のパソコンにインストール可能
・論理回路実習システム
授業時間外にも利用できる装置を用意しているので,自主的・積極的に学習を進めることが可能
注意点:
・本科目は単に座学で学習するだけでなく,実際に机上で設計した論理回路を実習ボード上に実装し,動作確認することで理論と現実のギャップを埋め,理解を深める.
・講義はスライドで行う.スライドは印刷資料を事前に配布するが,要所を抜いてあるので,授業に集中し穴埋めを補充すること.
・スライド資料を元に復習をしっかりと行い,教科書にある例題・問題を自分で解いてみることが重要.
・再試験・再々試験に合格するためには,実習課題をやってレポートを提出していることが必須条件.
・実習ボード上での実装・動作確認が重要なので,実習課題において学年末までに動作確認ができてない場合は,成績として不合格とする.
授業の連絡については,Teams および http://www9.gunma-ct.ac.jp/staff/ohtsuka/kougi/ronri3rd/ を確認する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
表を用いた論理式の簡単化(1) |
QM法で論理式の簡単化ができる
|
2週 |
表を用いた論理式の簡単化(2) |
QM法でドンとケア条件がある論理式の簡単化ができる
|
3週 |
基本組み合わせ回路(1) |
デコーダ,・エンコーダ,プライオリエンコーダの回路機能と基本回路の理解
|
4週 |
基本組み合わせ回路(2) |
マルチプレクサ,コンパレータの回路機能と基本回路の理解
|
5週 |
基本組み合わせ回路(3) |
ハーフアダー,フルアダー,並列加算器の回路機能と基本回路の理解
|
6週 |
実習 |
4ビット加算器の設計と実装テスト
|
7週 |
実習 |
4ビット減算器の設計と実装テスト
|
8週 |
中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
記憶回路の原理/フリップフロップ |
フィードバックによる記憶原理/ RSフリップ・フロップ 同期式RSフリップ・フロップ Dフリップ・フロップ
|
10週 |
フリップフロップ |
JKフリップ・フロップ Tフリップ・フロップ
|
11週 |
フリップフロップの応用回路 |
フリップ・フロップの相互代替回路 シフト・レジスタ
|
12週 |
各種フリップ・フロップの動作確認 |
NORを用いたRSフリップ・フロップの動作確認 NANDを用いたRSフリップ・フロップの動作確認 認 同期式RSフリップ・フロップの動作確認
|
13週 |
各種フリップ・フロップの動作確認 |
D, JK, Tフリップ・フロップの動作確認
|
14週 |
シフトレジスタの動作確認と設計 |
エッジトリガ型によるシフトレジスタシフトレジスタ レベルトリガ型によるシフトレジスタの実装と動作確認 パラレル・イン・シリアル・アウト・レジスタ
|
15週 |
期末試験 |
|
16週 |
課題提出 |
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
同期式順序回路の解析 |
解析手順
|
2週 |
同期式順序回路の解析/同期式順序回路の設計 |
解析例/設計手順
|
3週 |
同期式順序回路の設計 |
設計例
|
4週 |
同期式順序回路の設計 |
設計例
|
5週 |
同期式順序回路の設計実習 |
イネーブル付き同期式10進アップ・カウンタの設計・実装・動作確認
|
6週 |
同期式順序回路の設計実習 |
ローダブル同期式10進ダウン・カウンタの設計・実装・動作確認
|
7週 |
同期式順序回路の設計実習 |
設計実習つづき
|
8週 |
中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
ゲートの遅延/非同期式順序回路の解析 |
ゲートの遅延による影響/非同期式順序回路の解析方法
|
10週 |
非同期式順序回路の解析 |
非同期式順序回路の解析方法
|
11週 |
非同期式順序回路の解析/非同期式順序回路の応用 |
RSフリップ・フロップの解析
|
12週 |
総合設計実習 |
ダイナミック点灯方式による2桁のローダブル同期式10進ダウン・カウンタの設計・実装・動作確認
|
13週 |
総合設計実習 |
ストップ・ウォッチの設計と実装
|
14週 |
総合設計実習 |
設計実習つづき
|
15週 |
期末試験 |
|
16週 |
答案返却・課題提出 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | 前5,後4 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前3,前4,前5 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 前1,前2 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 前1,前2 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | 前1,前2 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | 前14,後2,後3,後4 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | 後1 |
順序回路を設計することができる。 | 4 | 後2,後3,後4 |
評価割合
| 試験 | 実習・レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |