電子情報工学実験実習

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子情報工学実験実習
科目番号 4J019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 実験前の説明会で各実験に関するテキストを配布する。
担当教員 渡邉 俊哉,電子情報工学科 科教員

到達目標

前期は,電子情報工学科の専門科目に関連した実験を行い,講義を受けて得た理解を深めるとともに,各種実験のや
り方・測定法などを習得する.
□講義で扱った事項を,実験・実習を通じて理解できる.
□さまざまな測定を実施し,その方法を理解・習得し,データをまとめることができる.
□実施した実験を,期日までに報告書としてまとめて提出できる.

後期は、エンジニアリング・デザイン教育の一環として、大規模なソフトウェアまたはハードウェアを製作する。こ
の製作を通じて、以下に示すデザイン能力を習得する。
□課せられた制約を勘案して仕様を設定し,要求条件を満たす複数のソフトウェアまたはハードウェアの方策を立
案することができる.
□立案に対して多角的な検討を行い,実施計画を工程線表として具体的に作成することができる.
□工程線表に基づき,目標とするソフトウェア・ハードウェアを製作し,機能・性能を確認することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験指導書および教員の指示内容に従い、実験を適切に遂行できる。教員の指導を受けながら、一通りの実験を遂行できる。実験指導書通りに実験を遂行できない。
評価項目2実施した実験に関する報告書を、的確にまとめることができる。実施した実験に関する報告書を、最低限のルールと書式に従い、作成できる。実施した実験に関する報告書を作成できない、あるいは提出できない。
評価項目3実験内容をスライドとして適切にまとめ、自分の言葉で適切に発表できる。実験内容をスライドに記載し、最低限内容を発表できる。実験内容をスライドにまとめることができない、あるいは発表できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は1 年後期からの実験と同様に、電気・電子回路関係、マイコン関
係、論理回路関係および情報処理関係のテーマについて実験室で実験し、結果を考察してレポートを提出する。
前期は8 グループに分かれ、グループ単位のローテーションで半期7テーマ(8週分)の実験を行う。
後期はデザイン能力を身につけることを目的として、ソフトウェアあるいはハードウェアの製作を行う、製作は原
則2人でグループを作り、グループごとに担当教員のもとで進めていく。製作の流れは以下のようになる。
(1) ソフトウェアあるいはハードウェアの製作に関するテーマとして、学生自ら電子情報工学科4 年生としてふさわ
しいものを考える。
(2) ソフトウェアあるいはハードウェアに要求される事項を決める。
(3) 要求を達成するためのアイデアを複数提出し,それらを比較検討する。
(4) 仕様の選択基準を設定し、製作物の仕様を決定する。
(5) 決定した仕様にもとづき、実施計画を具体的に進めるため工程線表を作成し、ソフトウェアあるいはハードウェ
アの製作を進める。
(6) 製作物及び製作プロセスについてプレゼンテーション発表を行い、また報告書を作成する。
授業の進め方・方法:
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験テーマ説明
2週 実験テーマ説明
3週 実験テーマ説明
4週 実験テーマ説明
5週 トランジスタのパルス特性
6週 OP アンプの特性
7週 マイコン(4) ---A/D, D/A---
8週 ディジタルIC の特性
2ndQ
9週 整流回路
10週 ディジタル回路設計と製作(1)
11週 ディジタル回路設計と製作(2)
12週 公開鍵暗号
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 『テーマ概要』の提出
2週 『仕様検討書』の提出
3週 『仕様書・工程表』の提出
4週 各グループごとの実習
5週 各グループごとの実習
6週 『中間報告書(1)』の提出
7週 各グループごとの実習
8週 各グループごとの実習
4thQ
9週 各グループごとの実習
10週 『中間報告書(2)』の提出
11週 各グループごとの実習
12週 各グループごとの実習
13週 各グループごとの実習
14週 実験発表会
15週 『実験報告書』の提出
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4前1,前2,前3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4前4,前5,前6
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4前4,前5,前6
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4後1,後2,後3,後6,後10,後14,後15
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4前7,前12
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前7,前12
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4前7,前12
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4前10,前11
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。4
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。4
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。4
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01010251045100
基礎的能力0000000
専門的能力01010251045100
分野横断的能力0000000