計算機アーキテクチャ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 計算機アーキテクチャ
科目番号 5J009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 図解 コンピュータアーキテクチャ入門 [第2版]:堀 桂太郎:森北出版:ISBN978-4627829022
担当教員 市村 智康

到達目標

・ワイヤードロジック制御方式とマイクロプログラム制御方式の基本について説明できる.
・ICメモリの分類および基本動作、代表的な補助記憶装置の構造と基本原理について理解している.
・キャッシュメモリおよび仮想メモリの概要について説明できる.
・計算機の高速化手法であるパイプライン処理の基本動作と問題点となるハザードについて説明できる.
・入出力アーキテクチャの基本およびヒューマンマシンインターフェイスの概要を理解している.
・モニタプログラムとOSの関係、OSの代表的な機能について理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ワイヤードロジック制御方式とマイクロプログラム制御方式の概要について十分に説明できる.ワイヤードロジック制御方式とマイクロプログラム制御方式の概要について説明できる. ワイヤードロジック制御方式とマイクロプログラム制御方式の概要について説明できない.
評価項目2キャッシュメモリおよび仮想 メモリの概要について十分に説明できる.キャッシュメモリおよび仮想 メモリの概要について説明できる.キャッシュメモリおよび仮想 メモリの概要について説明できない.
評価項目3計算機の高速化手法であるパイプライン処理の基本動作と問題点と なるハザードについて十分に説明できる.計算機の高速化手法であるパイプライン処理の基本動作と問題点と なるハザードについて説明できる.計算機の高速化手法であるパイプライン処理の基本動作と問題点と なるハザードについて説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計算機の仕組み構成の底辺にある基本的な考え方を元に,4年生後期に続く制御アーキテクチャ,メモリアーキテク チャ,キャッシュメモリと仮想メモリ,パイプラインアーキテクチャ,入出力アーキテクチャ,システムアーキテク チャについて学習する.
授業の進め方・方法:
計算機の構成法であるアーキテクチャの基本的事項について学習する。各々の概念については、その背景とともに基 本原理や手法を学習する。特に、応用分野に応じた最適な計算機システムを設計するための基礎的知識を修得するこ とを目的とし、以下の内容を授業でとりあげる.

・制御アーキテクチャ
・メモリアーキテクチャ
・キャッシュメモリ
・仮想メモリ
・パイプラインアーキテクチャ
・入出力アーキテクチャ
・システムアーキテクチャ


注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御アーキテクチャ(1) ワイヤードロジック制御方式について説明できる.
2週 制御アーキテクチャ(2) マイクロプログラム制御方式について説明できる.
3週 メモリアーキテクチャ(1) ICメモリについて説明できる.
メモリインターリーブ方式について説明できる.
4週 メモリアーキテクチャ(2) ハードディスク装置について説明できる.
光ディスク装置について説明できる.
5週 キャッシュメモリと仮想メモリ(1) キャッシュメモリについて説明できる.
ヒット率,キャッシュメモリのマッピング,主記憶装置への書込方式について説明できる.
6週 キャッシュメモリと仮想メモリ(2) メモリの空間的参照局所性と時間的参照局所性について説明できる.
7週 キャッシュメモリと仮想メモリ(3) 仮想メモリアーキテクチャについて説明できる.
ページング方式,セグメンテーション方式について説明できる.
ページング方式でのマッピング,ページテーブル,TLBについて説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 パイプラインアーキテクチャ(1) パイプラインの原理について説明できる.
パイプラインの評価方法について説明できる.
10週 パイプラインアーキテクチャ(2) 構造ハザードと,その対策について説明できる.
11週 パイプラインアーキテクチャ(3) データハザードと,その対策であるフォワーディングや命令スケジューリングについて説明できる.
12週 パイプラインアーキテクチャ(4) 制御ハザードと,その対策である遅延分岐や分岐予測について説明できる.
13週 パイプラインアーキテクチャ(5) パイプライン以外の高速処理であるスーパーパイプライン,スーパースカラ,VLIW,ベクトルコンピュータなどについて説明できる.
14週 入出力アーキテクチャ 直接制御方式や間接制御方式について説明できる.
15週 期末試験
16週 テスト返却
システムアーキテクチャ
OSの成り立ちや機能について説明できる.

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力1000002030
専門的能力600000060
分野横断的能力100000010