LSI工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 LSI工学Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:コンピュータの設計と原理:木村真也・鹿股昭雄,コンピュータの設計とテスト:藤原秀雄:
担当教員 木村 真也

到達目標

大規模集積回路のデータ・パス部と制御部について基本回路構成理解し,デジタル・システムの設計に必要な基礎を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1データ・パス部について十分に基本回路構成を説明できるデータ・パス部について基本回路構成を説明できるデータ・パス部について基本回路構成を説明できない
評価項目2制御部について十分に基本回路構成を説明できる制御部について基本回路構成を説明できる制御部について基本回路構成を説明できない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 B-2 説明 閉じる
準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
デジタル・システムの構成方法について,モデル化の方法,基本回路構成,設計手法について解説する.
授業の進め方・方法:
デジタル・システムは大きくデータ・パス部と制御部の2つに分けることができる.データ・パス部はレジスタやメモリ,演算回路といったデータを記憶し処理する部分を指す.制御部はデータ・パス部を制御するための制御信号を順次発生する回路で,いわゆる順序回路である.
本講義では,これらデータ・パス部と制御部について基本回路構成を示し,デジタル・システムの設計に必要な基礎を解説する.この講義は引き続く「LSI工学II」を受講する際の前提になる講義である.
注意点:
授業に集中し,必ずノートをとること.
課題は自ら取り組むこと.
前回の授業の復習をすること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 論理のROM化とPLA化 ・組み合わせ回路とROM,PLAの構成
2週 論理のROM化とPLA化 ・組み合わせ回路とROM,PLAの構成
3週 レジスタ・トランスファ・ロジック ・大規模システムの動作記述の手法
4週 レジスタ・トランスファ・ロジック ・レジスタ・トランスファ・ロジックから論理回路の合成
5週 データ・パス部の設計 ・バス構成
・レジスタ,メモリ
6週 データ・パス部の設計 ・セット・アップ・タイムとホールド・タイム
・データ・パス部の動作速度の決定要因と算出
7週 データ・パス部の設計 ・キャリー・セーブ・アダ-
・バレル・シフタ
8週 中間試験
2ndQ
9週 データ・パス部の設計 ・アレイ型乗算回路
10週 データ・パス部の設計 ・部分積累算型乗算回路
11週 データ・パス部の設計 ・ブースの乗算回路乗算回路
12週 制御部の設計 〜ランダム・ロジック制御〜 ・1状態1フリップフロップ法
・レジスタ・デコーダ法
13週 制御部の設計 〜ランダム・ロジック制御〜 ・カウンタ・デコーダ法
・ミーリー型とムーア型
・動作速度の決定要因と算出
14週 制御部の設計 〜PLA制御〜 ・基本構成
15週 制御部の設計 〜マイクロプログラム制御〜 ・基本構成
・水平型と垂直型
16週 制御部の設計 〜マイクロプログラム制御〜 ・パイプライン制御による高速化
・ディレイド・ブランチ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた簡単な組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3
与えられた簡単な順序回路の機能を説明することができる。3
簡単な順序回路を設計することができる。3

評価割合

試験課題・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050