電気回路

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気回路
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 2年時の電気回路と同じ教科書「電気回路入門Ⅰ:大豆生田 利章」を用いる
担当教員 大墳 聡

到達目標

2年次で学習した電気回路の基本事項に基づき、応用的な話題をいくつか紹介する。

1. 重ね合わせの理や鳳・テブナンの定理を理解し、電気回路の計算に用いることができる。
2. 相互インダクタンスを理解し、変成器を含む交流回路回の計算に用いることができる。
3. 二端子対網の表現方法を理解し交流回路回の計算に用いることができるとともに、定Kフィルタの原理・計算方法を説明できる。
4. 三相交流の原理を理解し、三相交流回路の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1重ね合わせの理や鳳・テブナンの定理を理解し、確実に電気回路の計算ができる。重ね合わせの理や鳳・テブナンの定理を理解できる。重ね合わせの理や鳳・テブナンの定理を理解できない。
評価項目2相互インダクタンスを理解し、変成器を含む交流回路の計算が確実にできる。相互インダクタンスを理解し、変成器を含む交流回路の計算ができる。変成器を含む交流回路の計算ができない。
評価項目3二端子対網の表現方法を理解し交流回路回の計算に用いることができるとともに、定Kフィルタの原理・計算方法を説明できる。二端子対網の表現方法を理解し定Kフィルタの原理がわかる二端子対網の表現方法や定Kフィルタの原理がわからない
評価項目4三相交流の原理を理解し、三相交流回路の計算が確実にできる。三相交流の原理がわかる。三相交流の原理がわからない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 B-2 説明 閉じる
準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
交流回路特有の諸定理、電磁誘導結合、二端子対網、三相交流などについて基本事項を理解し、計算する能力を身につける。
授業の進め方・方法:
授業と演習を組み合わせた形式で行う。毎回授業の始めで、前回の単元についての提出課題の演習を行う。
注意点:
提出課題については次の週に返却する。〇でないものについては、中間試験または期末試験までに提出して〇とすること。課題の総数に対する○の数で演習課題の評価を行う。中間試験または期末試験前の最後の講義を提出期限とするので、〇となっていない演習課題を貯めないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 3年時の電気回路の内容説明
2年時の電気回路の復習1
2年次の直流回路の範囲について思い出す
2週 2年時の電気回路の復習2 2年次の交流回路の範囲について思い出す
3週 重ね合わせの理 交流回路を含めた回路での重ね合わせの理を理解する
4週 鳳・テブナンの定理 交流回路を含めた回路での鳳・テブナンの定理を理解する
5週 補償の定理 補償の定理を理解する
6週 供給電力最大の定理 供給電力最大の定理を理解する
7週 演習 前期中間試験以前の単元について演習課題を通して理解を深める
8週 中間試験
2ndQ
9週 変成器の概要と相互インダクタンス 変成器と変成器の基礎式を理解する
10週 変成器を含む回路の計算 変成器を含む回路の回路方程式の解法を理解する
11週 密結合変成器 密結合変成器を理解する
12週 理想変成器 理想変成器を理解する
13週 変成器の範囲の新たな課題提示 前期中間試験以降の単元について演習課題を通して理解を深める
14週 演習 前期中間試験以降の単元について演習課題を通して理解を深める
15週 演習 前期中間試験以降の単元について演習課題を通して理解を深める
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 二端子対網の概要とインピーダンス行列 二端子対網の意味とインピーダンス行列を理解する
2週 アドミッタンス行列 アドミッタンス行列を理解する
3週 縦続行列・ハイブリッド行列 縦続行列・ハイブリッド行列を理解する
4週 入力インピーダンスと出力インピーダンス 二端子対網と入力インピーダンスと出力インピーダンスの関係を理解する
5週 反復インピーダンス 反復インピーダンスを理解する
6週 影像インピーダンス 影像インピーダンスを理解する
7週 演習 後期中間試験以前の単元について演習課題を通して理解を深める
8週 中間試験
4thQ
9週 フィルタの基礎 フィルタの概念を理解する
10週 定Kフィルタの概要 定Kフィルタの構成について理解する
11週 定Kフィルタの通過域・減衰域 定Kフィルタの通過域・減衰域について理解する
12週 三相交流回路の概要と平衡三相電源・平衡三相負荷 三相交流回路の概要と平衡三相電源および平衡三相負荷について理解する
13週 平衡三相回路 平衡三相回路の計算ができるようになる
14週 平衡三相回路の電力 平衡三相回路における電力の計算ができるようになる
15週 演習 後期中間試験以降の単元について演習課題を通して理解を深める
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。2
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000001050
専門的能力4000001050
分野横断的能力0000000