概要:
物質の成分を定性的,定量的に分析する際に必要な知識を理解し,分析を行うための前処理法、分析方法を提案できることを目的とする。
基礎となる部分については,説明後に演習問題を解きながら解説する。
授業の進め方・方法:
到達目標達成のため,授業概要に沿って行う。
注意点:
本科目は学習単位なので,授業時間30時間に加えて自学自習時間(60時間)が授業の前後に必要となります。
具体的な学修内容は授業時間に説明します。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
分析データの取扱い:有効数字,誤差,標準偏差 分析化学の基礎(1):濃度の表し方 |
有効数字と数値の取り扱いについて復習する。 種々の濃度の表し方について復習する。
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2週 |
分析化学の基礎(2):平衡,平衡の移動,平衡定数 |
化学平衡および平衡の移動について説明できる。 濃度平衡定数を式で表現できる。
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3週 |
酸塩基平衡(1):水の自己解離,pH,強酸/強塩基の電離平衡 |
酸塩基の各種定義,水の自己解離,pHについて理解する。 強酸/強塩基の電離平衡とそれらの水溶液のpH計算について理解する。
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4週 |
酸塩基平衡(2):弱酸/弱塩基の電離平衡,解離定数,塩の加水分解,緩衝溶液 |
弱酸/弱塩基の電離平衡とそれらの水溶液のpHの計算について理解する。 緩衝溶液について説明できる。
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5週 |
中和滴定:中和滴定曲線,酸塩基指示薬 |
中和反応を利用した定量分析法について理解する。 中和滴定の実用例や理論,計算方法について理解する。
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6週 |
錯生成平衡:キレート配位子,錯体の生成,錯生成定数 |
錯体の生成および錯生成定数について理解する。
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7週 |
キレート滴定:キレート試薬,キレート滴定 |
錯生成反応を利用した定量分析法について理解する。 キレート滴定の実用例や理論,計算方法について理解する。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
酸化還元平衡:酸化還元,イオン化傾向,酸化還元電位 |
酸化還元の概念,酸化還元平衡等について説明できる。
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10週 |
酸化還元滴定:酸化還元滴定指示薬,電位差滴定 |
酸化還元反応を利用した定量分析法について理解する。 酸化還元滴定の実用例や,計算方法について理解する。
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11週 |
沈殿平衡:溶解度積,イオンの系統分析 |
沈殿平衡と溶解度積について説明できる。 イオンの系統分析について説明できる。
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12週 |
分別沈殿と沈殿滴定:銀滴定,沈殿滴定指示薬,沈殿生成 |
沈殿による物質の分離方法について理解している。 代表的な沈殿滴定の例について知る。
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13週 |
溶媒抽出法とイオン交換法:分配平衡,イオン交換平衡,イオン交換樹脂 |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。
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14週 |
機器分析:吸光度法,無機物に対する機器分析法
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無機物に関する代表的な分析法等を知る。 吸光度分析について説明できる。
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15週 |
定期試験(後期末試験)
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16週 |
試験答案返却と解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | |
錯体の生成について説明できる。 | 4 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 4 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | |
化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | |