情報処理Ⅲ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報処理Ⅲ
科目番号 4K008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は特に指定せず、プリントを適宜配布する。
担当教員 中島 敏

到達目標

□ある目的を達するためのコンピュータ計算に適したアルゴリズムを理解することができるようになる。
□プログラミング言語として十進BASICを使用し、目的にそったアルゴリズムをプログラムソースの形で表現できるようになる。
□プログラムソースの実行にあたり、変数等がどのように変化しているかを理解することができるようになる。
□エクセルを使用し、目的に応じた表計算ができるようになる。
□十進BASICにおける繰り返し計算とエクセルにおける表計算の対応が理解できるようになる。
□十進BASICおよびエクセルにより、目的の計算結果やグラフ等を意図通りに出力できるようになる。
□化学や物理の問題を、十進BASICやエクセルを用いてシミュレートする方法について学び、簡単な問題を解けるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ある目的を達するためのコンピュータ計算に適したアルゴリズムを自分で書き下ろすことができる。標準的なアルゴリズムを理解できる。アルゴリズムがわからない。
評価項目2目的にそったアルゴリズムをプログラムソースの形で表現できる。基本的なアルゴリズムのプログラムソースを理解でき、短いものであれば自分で書くことができる。短いアルゴリズムであっても、プログラムソースの形で表現できない。
評価項目3プログラム中で使用されている全ての変数について、その見通しにも気を使いながら、役割を理解できる。主要な変数の変化を、プログラムの実行に沿って考えることができる。変数の変化をプログラムの実行に沿って追うことができない。
評価項目4標準的な関数や、セルの絶対指定、相対指定を用いた計算式により、エクセルの表計算を使いこなせる。簡単なエクセルの表計算であればできる。エクセルの表計算がわからない。
評価項目5ネスト構造を含む繰り返し計算を、エクセルとの対応で十進BASICで実装できる。簡単な繰り返し計算を、エクセルとの対応で十進BASICで実装できる。繰り返し計算を十進BASICで実装できない。
評価項目6エクセル、十進BASICのいずれを用いても、目的の計算結果やグラフ等を意図通りに出力できる。エクセル、十進BASICのいずかでは、目的の計算結果やグラフ等を意図通りに出力できる。エクセル、十進BASICのいずれを用いても、目的の計算結果やグラフ等を意図通りに出力できない。
評価項目7方程式や微分方程式の数値解を求める方法を用いて、化学や物理の問題をシミュレートしたり数値的に解いたりできる。化学や物理の問題をシミュレートしたり数値的に解いたりするための道筋を説明できる。化学や物理の問題をシミュレートしたり数値的に解いたりするための方法がわからない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 B-1 説明 閉じる
準学士課程 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本授業では、十進BASIC および エクセル を用い、以下の内容について概観する。
・測定値の扱いと推定値の誤差の見積もり
・グラフの描画
 van der Waals 状態方程式
・グラフと微分、積分の関係
・数値積分
・最小二乗法
 紫外可視吸収スペクトルとモル吸光係数
・方程式の解法
 二分法とニュートン法
 電解質溶液のpHと、滴定曲線のシミュレーション
・正規表現とマッチング
授業の進め方・方法:
パソコン室での実習を中心とする。
注意点:
毎回課題を課し、評価に加える。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス
PCの使い方について
PCの利用について
PC 利用宿題提出用のテンプレート(ワード)作成
エクセルや十進BASICで何ができるかの説明
2週 アルゴリズムの復習 構造化プログラミング
十進BASICにおける命令文、変数、関数の取り扱い、フローチャート
3週 アルゴリズムの復習
繰り返し処理
十進BASICを用いて九九表を作成
4週 繰り返し処理 エクセルを用いて九九表を作成
オートフィル、セルの相対指定と絶対指定、セルの表示形式
5週 グラフ作成 エクセル散布図を用いたグラフ作成
6週 グラフ作成 十進BASICを用いたグラフ作成
配列を用いたグラフの重ね合わせ
7週 数値データのグラフ化 十進BASIC、DATA文や外部ファイル(コンマ区切りテキスト)の読み込み
数値の微分処理によるグラフ追加
8週 中間試験
2ndQ
9週 数値データのグラフ化の実習 DMAの吸収スペクトルのグラフ化
検量線の作成とモル吸光係数の算出
10週 最小二乗法 直線近似
最小二乗法の原理
11週 誤差を含むデータの統計処理 模擬データの発生(十進BASIC)と、エクセルによる解析
 箱ひげ図、散布図
 ヒストグラムの作成
 エクセルのデータ分析ツールによる解析
12週 数値計算(方程式の数値解法) グラフと方程式の関係
二分法のアルゴリズムの確認
プログラミングと外部化
13週 数値計算(方程式の数値解法) 外部化した二分法による方程式数値解法をもちいた、酸塩基混合物の pH計算
中和滴定曲線のシミュレーション
14週 数値計算(微分方程式) 方向場
オイラー法による解析
15週 数値計算(微分方程式) オイラー法の改良
 ホイン法
 2次および4時のルンゲクッタ法
二階微分方程式の解法による重力シミュレーション
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題提出合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力3000002050
専門的能力3000002050
分野横断的能力0000000