有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 4K011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:ブルース 有機化学(上)(下)、第7版:大船泰史・香月勗・西郷和彦・富岡清 監訳:化学同人
担当教員 中島 敏,出口 米和

到達目標

□有機化合物の構造、反応、電子の非局在化と安定性を理解することができる。
□芳香族性を説明することができる。
□芳香族化合物の求電子置換反応と求核置換反応を理解することができる。
□カルボニル化合物の性質と反応を理解することができる。
□アミンの性質と反応を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1芳香族化合物の性質と反応について、十分に理解し、説明することができる。芳香族化合物の性質と反応について、理解することができる。芳香族化合物の性質と反応について、理解することができない。
評価項目2カルボニル化合物の性質と反応について、十分に理解し、説明することができる。カルボニル化合物の性質と反応について、理解することができる。カルボニル化合物の性質と反応について、理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化学Ⅱでは、教科書の8章の一部、16章、17章、19章、20章を主に学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
前期は、芳香族化合物の性質及び反応について学ぶ。
後期は、カルボニル化合物、アミンの性質及び反応について学ぶ。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 3年生までの復習 2-3年生で習得した有機化学の知識を整理し、説明できる。
2週 電子の非局在化 共鳴構造について説明できる。
3週 芳香族性、置換ベンゼンの命名法 芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。
4週 ベンゼンの反応(1) 芳香族求電子置換反応について、反応機構とともに理解できる。ベンゼンのハロゲン化、ニトロ化、スルホン化について説明できる。
5週 ベンゼンの反応(2) ベンゼンのFriedel-Craftsアシル化およびアルキル化について説明できる。
6週 ベンゼンの置換基効果(1) ベンゼンの反応性に及ぼす置換基効果について、誘起効果と共鳴効果に基づき説明できる。
7週 ベンゼンの置換基効果(2) ベンゼンの配向性に及ぼす置換基効果について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 ベンゼンの置換基効果(3) ベンゼンのpKaに及ぼす置換基効果について説明できる。
10週 アレーンジアゾニウム塩を用いる置換ベンゼンの合成 アレーンジアゾニウム塩を用いる反応について説明できる。
11週 芳香族求核置換反応 芳香族求核置換反応について、反応機構とともに理解し、説明できる。
12週 芳香族複素環化合物(1) 芳香族複素五員環化合物の性質と反応を理解できる。
13週 芳香族複素環化合物(2) 芳香族複素六員環化合物の性質と反応を理解できる。
14週 アルデヒド、ケトンの命名法、性質 アルデヒド、ケトンについて、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。カルボニル化合物の構造および性質が説明できる。
15週 期末試験
16週 アルデヒド、ケトンの反応(1) アルデヒド、ケトンの求核付加反応と求核付加-脱離反応について理解できる。アルデヒド、ケトンの反応性を比較できる。
後期
3rdQ
1週 アルデヒド、ケトンの反応(2) アルデヒド、ケトンとGrignard反応剤、アセチリドイオン、シアン化物イオンとの反応について説明できる。
2週 アルデヒド、ケトンの反応(3) アルデヒド、ケトンとヒドリドイオンの反応について説明できる。また、その他の還元反応について説明できる。
3週 アルデヒド、ケトンの反応(4) アルデヒド、ケトンとアミンの反応について説明できる。
4週 アルデヒド、ケトンの反応(5) アルデヒド、ケトンと水の反応について説明できる。
5週 アルデヒド、ケトンの反応(6) アルデヒド、ケトンとアルコール、チオールとの反応について説明できる。
6週 アルデヒド、ケトンの反応(7) アルデヒド、ケトンと過酸、ホスホニウムイリドとの反応について説明できる。
7週 アルデヒド、ケトンの反応(8) α,β-不飽和アルデヒド、ケトンの求核付加反応について説明できる。反応機構の観点から、速度支配・熱力学支配に基づき、生成物が予測できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 カルボン酸誘導体の命名法 カルボン酸誘導体について、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。
10週 カルボン酸誘導体の反応(1) カルボン酸誘導体の求核アシル置換反応について理解し、反応性を比較できる。
11週 カルボン酸誘導体の反応(2) 塩化アシル、エステルの反応について説明できる。
12週 カルボン酸誘導体の反応(3) カルボン酸、アミド、酸無水物の反応について説明できる。カルボン酸の活性化について説明できる。
13週 カルボン酸誘導体の反応(4) カルボン酸誘導体とGrignard反応剤、ヒドリドイオンとの反応について説明できる。
14週 アミンの性質と反応、合成 アミンの構造、性質および反応について説明できる。アミンの合成法を説明できる。
15週 期末試験
16週 アルデヒド、ケトンの合成 アルコールの酸化反応によるアルデヒド、ケトンの合成法について、反応機構とともに説明できる。

評価割合

前期確認テスト前期期末試験後期中間試験後期期末試験レポート・提出物合計
総合評価割合1520152030100
基礎的能力1520152030100
専門的能力000000