機器分析

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機器分析
科目番号 4K015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:基礎からわかる機器分析:加藤正直 他:森北出版株式会社:978-4-627-24561-7
担当教員 中島 敏

到達目標

□ 代表的な機器分析法について、その原理を説明できるようになる。
□ 代表的な機器分析法について、分析データの処理・解析を行い、実験結果を解釈できるようになる。
□ 目的に沿った情報を得るための分析測定系を設計できるようになる。
□ 測定により得られる数値を、精度や誤差を考慮して正しく扱い、処理できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的な機器分析法について、原理を分かりやすく説明することができる。代表的な機器分析法の原理をおよそ理解できている。機器分析法の原理が理解できていない。
評価項目2代表的な機器分析の測定結果から、信頼をもって結果を導きだすことができる。機器分析のデータの処理方法が説明できる。機器分析のデータの処理の方法が分からない。
評価項目3それぞれの機器分析の特徴を理解し、目的に応じた分析手段を自分で設計でき、第三者にきちんと説明することができる。目的に応じてどのような機器分析を用いればよいのかがおおよそわかる。目的に応じてどのような機器分析手段を用いるべきか、全く判断できない。
評価項目4誤差の伝播を考慮して正しい精度で数値を扱うことができる。指定された精度で、数値を正しく扱うことができる。誤差を含む数値を正しく扱うことができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本授業では、化学物質の同定や物性の測定に不可欠な、汎用性の高い分析手法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機器分析の概要
顕微鏡について
授業概要説明
種々の分析測定手法とそれにより得られる情報
顕微鏡電子顕微鏡の種類と特徴
測定原理
SEM(傾斜効果)
2週 測定値の取扱い数値の精度、標本標準偏差 推定値の誤差(標準誤差)
有効数字の扱い
計算における誤差の伝播
JIS丸め
3週 光と分子の相互作用 光と分子の相互作用
 分子内のエネルギー準位
 光の吸収、光等量則、垂直遷移
4週 紫外可視吸収 装置・原理・測定法
 定性・定量分析
  ランベルトベール則
 発色団と助色団
5週 蛍光・リン光 装置・原理・測定法
 ストークスシフト
 蛍光スペクトル
 励起スペクトル
 リン光
6週 原子吸光、ICP発光 原子吸光
 光源
 干渉
 標準添加法による検量線
原子発光分析
 ICP
7週 IR・ラマン 装置・原理・測定法
 フックの法則とバネ定数、換算質量
スペクトルの解釈
 官能基による特性吸収、指紋領域
レイリー散乱、ラマン散乱、共鳴ラマン
振動回転スペクトル
8週 中間試験
4thQ
9週 X線吸収、XAFS、X線構造解析 装置・原理・測定法
X線吸収分光とX線光電子分光
 特性X線と連続X線
 吸収端
x線構造解析
 粉末x線回折
 ブラッグの条件
10週 熱分析 熱重量測定
示差熱分析
11週 電気化学測定 ネルンストの式
電導度滴定
電量分析
電位差分析
サイクリックボルタンメトリ
12週 NMR 装置・原理・測定法
スペクトルの解釈
 ケミカルシフト
 スピン結合
13週 Mass 装置・原理・測定法
 代表的なイオン化法とその特徴
 分析原理(磁場、TOF)
スペクトルの解釈
 同位体ピーク
 フラグメント様式
14週 LC、GC 分配機構、分離の原理
クロマトグラムとピーク,
保持時間、分離係数、分離度,
理論段数
15週 まとめ 分析測定系の設計
電磁波の領域・相互作用の種類と、分析手法一覧
その他の分析手法
大学連携研究設備ネットワーク
share
授業で扱わなかった代表的分析手法についての概容
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題提出合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000