到達目標
□ 固体の結晶構造を対称性(点群・空間群)で分類できる。
□ 結晶の欠陥が材料の機械的性質にどう影響するのか説明できる。
□ 固体における化学結合について理解し、化学結合による結晶の分類ができる。
□ 固体結晶の合成,プロセッシング,製造法について例を示しその原理を説明できる。
□ 結晶学と回折法を理解し、XRDの結果から面間隔dを算出できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 結晶構造の点群・空間群による分類を説明できる。 | 結晶構造を考察するうえでの対称操作を理解し、ある構造がもつ対称性の種類を考察できる。 | 結晶構造と対称操作について説明できない。 |
評価項目2 | 結晶の欠陥が起因する、材料の機械的性質について説明できる。 | 結晶に生じる欠陥の種類を説明できる。 | 結晶の欠陥の種類や発生の原因を説明できない。 |
評価項目3 | それぞれの化学結合の原理とそれに起因する結晶の機械的性質について説明できる。 | 化学結合による結晶の分類とそれぞれについて代表的な物質を説明できる。 | 化学結合による結晶の分類ができない。 |
評価項目4 | 固体結晶の合成,プロセッシング,製造法について原理や性質を説明できる。 | 固体結晶の合成,プロセッシング,製造法について代表例を挙げられる。 | 固体結晶の合成,プロセッシング,製造法について例を挙げられない。 |
評価項目5 | XRDのデータよりサンプルの結晶構造を考察できる。 | 回折法の原理を説明できる。 | 回折法の原理を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
無機材料と呼ばれる範疇に入る材料は固体である場合が多いので,固体化学の理解は不可欠である。そこで固体化学
の観点から無機材料の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
結晶構造と結晶化学(単位格子と晶系,対称操作) |
結晶構造がもつ対称性を考察し、分類できる
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2週 |
結晶構造と結晶化学(格子,ブラベー格子,格子面とミラー指数) |
ミラー指数の導出方法を理解し、ミラー指数から面間隔を算出できる。
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3週 |
結晶構造と結晶化学(結晶構造の記述,主要な構造) |
主要な構造について、名称と代表的な結晶をあげられる。
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4週 |
結晶の欠陥,非化学量論性および固溶体(欠陥の型、転位と固体の機械的性質) |
欠陥の原因と型を説明できる。金属が持つ延性を転位を理解することで説明できる。
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5週 |
結晶の欠陥,非化学量論性および固溶体(固体状態の熱力学、固溶体) |
固溶体の例をあげ、どのような材料として実用されているか説明できる。
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6週 |
固体における化学結合(イオン結合,共有結合) |
イオン半径と安定構造の関係を説明できる。VB法、MO法により共有結合を説明できる。
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7週 |
固体における化学結合(金属結合,バンド構造) |
バンド理論を理解し、結晶の電気的性質を説明できる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
合成,プロセッシング,製造法 |
固相反応について代表例をあげ、原理と応用例を説明できる。
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10週 |
合成,プロセッシング,製造法 |
液相合成について代表例をあげ、原理と応用例を説明できる。
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11週 |
合成,プロセッシング,製造法 |
気相合成について代表例をあげ、原理と応用例を説明できる。
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12週 |
合成,プロセッシング,製造法 |
結晶成長を熱力学的視点から説明できる。
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13週 |
結晶学と回折法 |
X線回折法の原理と消滅則を理解し、実験データから結晶構造を考察できる。
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14週 |
結晶学と回折法 |
電子顕微鏡の技術と動作原理を理解し、目的に応じた構造解析方法を選べる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
答案返却 |
期末試験の解説とまとめ
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評価割合
| 試験 | レポート・演習 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 0 | 0 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |