錯体化学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 錯体化学
科目番号 4K019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 錯体化学 ―基礎から応用まで 講談社サイエンティフィック 長谷川靖哉 伊藤肇
担当教員 齋藤 雅和

到達目標

□ 錯体の配位子・配位数・配座・命名法ついて理解できる。
□ 金属錯体の結晶場理論・配位子場理論について理解できる。
□ 有機金属化合物の分子軌道理論・18電子則について理解できる。
□ 金属錯体および有機金属化合物の配位子置換反応について理解できる。
□ 金属錯体の光化学的性質について理解できる。
□ 色素増感太陽電池について理解できる。
□ 錯体の磁性について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1錯体の配位子・配位数・配座・命名法ついて十分に理解できる。錯体の配位子・配位数・配座・命名法ついておおよそ理解できる。錯体の配位子・配位数・配座・命名法ついて理解できない。
評価項目2金属錯体の結晶場理論・配位子場理論について十分に理解できる。金属錯体の結晶場理論・配位子場理論についておおよそ理解できる。金属錯体の結晶場理論・配位子場理論について理解できない。
評価項目3有機金属化合物の分子軌道理論・18電子則について十分に理解できる。有機金属化合物の分子軌道理論・18電子則についておおよそ理解できる。有機金属化合物の分子軌道理論・18電子則について理解できない。
評価項目4金属錯体および有機金属化合物の配位子置換反応について十分に理解できる。金属錯体および有機金属化合物の配位子置換反応についておおよそ理解できる。金属錯体および有機金属化合物の配位子置換反応について理解できない。
評価項目5金属錯体の光化学的性質について十分に理解できる。金属錯体の光化学的性質についておおよそ理解できる。金属錯体の光化学的性質について理解できない。
評価項目6色素増感太陽電池について十分に理解できる。色素増感太陽電池についておおよそ理解できる。色素増感太陽電池について理解できない。
評価項目7錯体の磁性について十分に理解できる。錯体の磁性についておおよそ理解できる。錯体の磁性について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目の総授業時間数は22.5時間である。
金属イオンと有機配位子によって構成される錯体は有機分子とは異なる物性および機能(光機能・電子機能・磁気機能・触媒機能・酵素活性など)を発現し、また構造や物性・機能は分子レベルで精密制御することができる。本講義では錯体の分類・理論を通して化学反応・光化学・電気的磁気的性質・触媒機能について学ぶ。
授業の進め方・方法:
学生参加型授業、テスト
注意点:
一般化学、無機化学、有機化学の内容を復習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
錯体化学とは
化学の中の錯体化学の位置づけが説明できる。
2週 錯体の分類・種類・命名法 錯体の分類・種類・命名法が説明できる。
3週 錯体の電子構造① 原子価結合論、結晶場理論、Jahn-Teller効果について説明できる。
4週 錯体の電子構造② 分子軌道理論、18電子則について説明できる。金属有機構造体について理解できる。
5週 溶液中での錯体の状態① 酸塩基の種類、キレート、HSAB則について説明できる。
6週 溶液中での錯体の状態② 配位子置換反応の種類について説明できる。
7週 中間テスト
8週 中間テストの解説
錯体化学後半の概要
4thQ
9週 錯体の光化学① スペクトルと色、Franck-Condonの原理について説明できる。
10週 錯体の光化学② Jablonski図、電子遷移、蛍光、リン光、重原子効果について説明できる。
11週 錯体の電気化学① サイクリックボルタンメトリー、色素増感太陽電池について説明できる。
12週 錯体の電気化学② 有機EL、電子移動反応の反応機構(内圏機構、外圏機構)について説明できる。
13週 錯体の磁性化学 磁性とESRの関係について説明できる。
14週 錯体触媒 有機金属化合物の基本反応について説明できる。
15週 希土類錯体 希土類錯体の遮蔽効果について説明できる。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合801000010100
基礎的能力405000550
専門的能力305000540
分野横断的能力100000010