到達目標
□ 電子メディア工学の成果が製品化されるにあたり、構造材や操作部材といった部分には機械工学的視点にもとづいた金属工学に関する知見が生かされていることが理解できる。
□ 電子情報工学はソフトウェアのように形のないものを対象とする比率が高いが、その成果が社会で運用されるにあたって形のある実体としての構造材や操作部材といった機械工学的対象が関わり、機械工学的視点からみた金属工学の知見が不可避的に活用されていることを理解できる。
□ 物質工学の成果はやがて形を持った製品の部材として使われることになるが、その際には多かれ少なかれ機械工学的視点による金属工学の知見が生かされていることを理解できる。
□ 金属工学の基本的概念の存在を知ることができる。
□ 広い意味での金属工学に関係した内容に関し、専門科目の隙間にあって未修得な事項を補足的に把握できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 機械工学的対象である金属工学の基本的内容のうち、特に合金の図と転位について概要をよく理解できる。 | 機械工学的対象である金属工学の基本的内容のうち、特に合金の図と転位について概要を理解できる。 | 機械工学的対象である金属工学の基本的内容のうち、特に合金の図と転位について概要を理解できない。 |
評価項目2 | 機械工学的対象である金属工学の基礎として、結晶における熱や波動に関する基礎的事項をよく理解できる。 | 機械工学的対象である金属工学の基礎として、結晶における熱や波動に関する基礎的事項を理解できる。 | 機械工学的対象である金属工学の基礎として、結晶における熱や波動に関する基礎的事項を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
・機械工学的視点も考慮しつつ広範囲にわたる金属工学から、重要事項を選択して教授する。
・金属材料の性質を把握する際に基礎となる相図と合金の関係および欠陥や転位と材料強度の関係に関する
学習をおこなう。
・金属工学の物理的背景を把握することを目的とし、結晶に付随した熱および波動に関する学習をおこなう。
・広い意味での機械工学に関連した内容として、放射線が物質に与える影響を学習する。
・広い意味での機械工学に関連した内容として、放射線による材料開発などについて学習する。
授業の進め方・方法:
教科書指定は特にありません。授業時に参考資料を提示します。
注意点:
板書を用いた授業のほか、パワーポイントを用いる授業もあります。
また、授業内容と関連の深い実験を併用します。
実験室その他の理由により日程は変更になることがあります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
金属工学の基本知識 :結晶構造 |
基本的な結晶構造を理解する
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2週 |
状態図1 |
状態図の基礎的知識を理解する
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3週 |
状態図2 |
状態図を読むことができる
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4週 |
欠陥と転位1 |
欠陥を理解する
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5週 |
欠陥と転位2 |
転位による材料の変形を理解する
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6週 |
金属の熱処理を体験(実験) |
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7週 |
鉄鋼材料と非鉄金属材料(アルミ、銅) |
鉄鋼材料や非鉄金属材料の実例を知る
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
テスト返却 と 逆格子とブリルアンゾーン1 |
代表的な逆格子の例を知ることができる
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10週 |
逆格子とブリルアンゾーン2 |
逆格子に関する数学的演算をおこなうことができる
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11週 |
逆格子とブリルアンゾーン3 |
逆格子の概念の必要性を理解できる
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12週 |
格子振動1 |
格子振動とはなにかを理解できる
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13週 |
格子振動2 |
格子振動の分散関係とブリルアンゾーンの関係を説明することができる
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14週 |
格子振動に関する実験 |
格子振動と物質の性質との関連性を理解できる
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
理解度 | 40 | 60 | 100 |