触媒化学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 触媒化学
科目番号 5K014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 触媒化学 基礎から応用まで/田中 庸裕、山下 弘巳 編者
担当教員 齋藤 雅和

到達目標

□触媒の定義、機能、分類、構成、プロセスについて理解できる。
□触媒反応の反応機構、反応速度論について理解できる。
□触媒反応と吸着の関係、表面積の求め方、火山型序列について理解できる。
□工業的に使用されている触媒反応について理解できる。
□光触媒、色素増感太陽電池について理解できる。
□触媒のキャラクタリゼーションの方法について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1触媒の定義, 機能, 分類, 構成, プロセスについて十分に説明できる。触媒の定義, 機能, 分類, 構成, プロセスについておおむね説明できる。触媒の定義, 機能, 分類, 構成, プロセスについて説明できない。
評価項目2触媒反応の反応機構, 反応速度論について十分に説明できる。触媒反応の反応機構, 反応速度論についておおむね説明できる。触媒反応の反応機構, 反応速度論について説明できない。
評価項目3触媒反応と吸着の関係、表面積の求め方、火山型序列について十分に説明できる。触媒反応と吸着の関係、表面積の求め方、火山型序列についておおむね説明できる。触媒反応と吸着の関係、表面積の求め方、火山型序列について説明できない。
評価項目4工業的に使用されている触媒反応について十分に説明できる。工業的に使用されている触媒反応についておおむね説明できる。工業的に使用されている触媒反応について説明できない。
評価項目5光触媒、色素増感太陽電池について十分に説明できる。光触媒、色素増感太陽電池についておおむね説明できる。光触媒、色素増感太陽電池について説明できない。
評価項目6触媒のキャラクタリゼーションの方法について十分に説明できる。触媒のキャラクタリゼーションの方法についておおむね説明できる。触媒のキャラクタリゼーションの方法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
触媒化学は触媒の活性成分やナノサイズの活性部位を特定し、その活性部位上で起こる反応のメカニズムと活性発現の原因を解明する学問である(教科書まえがきより抜粋)。本授業では触媒の構成、分類、反応機構について学ぶとともに、工業的に既に応用されている触媒例や触媒のキャラクタリゼーションの方法についても学ぶ
授業の進め方・方法:
学生参加型授業、テスト
注意点:
これまで学習した物理化学・無機化学・有機化学・錯体化学・化学工学・機器分析・分析化学の基礎知識が必要

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 触媒とは、身のまわりで活躍する触媒、触媒の分類 触媒の定義、三大機能、身近な触媒利用例について説明ができる。
2週 触媒の構成・分類・形態
触媒の調製方法
触媒の構成、分類、形態について説明ができる。触媒の調製方法について説明できる。
3週 触媒プロセスと反応器、触媒毒 典型的な3種類の反応器の特徴、触媒毒の種類について説明できる。
4週 触媒反応の反応速度論
固体触媒表面上の反応機構
アレーニウスプロットを用いて活性化エネルギーと頻度因子を求めることができる。L-H機構、E-R機構について説明できる。
5週 物理吸着と化学吸着
吸着等温線
主な分子の吸着・配位
触媒反応と吸着の関係を理解できる。表面積の求め方を説明できる。分子による吸着機構の大まかな違いを説明できる。
6週 レドックス機構、火山型序列
アンサンブル効果、リガンド効果
触媒レドックス機構から反応性が火山型序列になることを理解できる。
アンサンブル効果、リガンド効果
について説明できる。
7週 中間試験
8週 中間試験の解説
石油精製プロセス、石油化学プロセス
石油精製プロセス、石油化学プロセスに関して説明できる。
2ndQ
9週 工業触媒、水素の製造、アンモニア合成、C1化学 水素の製造反応、アンモニア合成反応について説明できる。C1反応について説明できる。
10週 ファインケミカルズ合成触媒 ワッカー法、クロスカップリング反応、メタセシス反応について説明できる。
11週 不斉触媒、高分子触媒 不斉触媒、高分子触媒の特徴について説明できる。
12週 自動車触媒 三元触媒、酸素吸蔵、NOx吸蔵について説明できる。
13週 光触媒、色素増感太陽電池 光触媒の反応機構について説明できる。色素増感太陽電池の発電機構について説明できる。
14週 触媒のキャラクタリゼーション
反応機構の解析
各種分光法を用いた触媒の同定方法について説明できる。重元素を用いた反応機構の解析方法について説明できる。
15週 まとめ 本授業で学んだ触媒化学に関して説明できる。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力5000001060
分野横断的能力3000001040