天然物有機化学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 天然物有機化学
科目番号 5K020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ブルース 有機化学:大船 泰史・香月 勗・西郷 和彦・富岡 清 監訳:化学同人
ヴォート生化学:田宮・村松・八木・吉田・遠藤 訳:東京化学同人
生物有機化学–生物活性物質を中心に–:長澤 寛道 著:東京化学同人
担当教員 友坂 秀之

到達目標

□生物活性物質として抗生物質などをを理解できる。
□フラボノイドを理解できる。
□香料と芳香化合物を説明できる。
□植物ホルモンおよび昆虫のホルモンとフェロモンを理解できる。
□単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について理解できる。
□グリコシド結合を説明でき、また多糖の例を説明できる。
□脂質の機能を複数あげることができる。
□テルペノイドとステロイドの構造を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1具体例を挙げ、生物活性物質として抗生物質などを説明できる。生物活性物質として抗生物質などを理解できる。左記に達していない。
評価項目2具体例を挙げ、フラボノイドを説明できる。フラボノイドを理解できる。左記に達していない。
評価項目3具体例を挙げ、香料と芳香化合物を説明できる。香料と芳香化合物を説明できる。左記に達していない。
評価項目4具体例を挙げ、植物ホルモンおよび昆虫のホルモンとフェロモンを説明できる。植物ホルモンおよび昆虫のホルモンとフェロモンを理解できる。左記に達していない。
評価項目5単糖について具体的な構造を示し説明でき、具体例を挙げ各種の異性体を説明できる。単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について理解できる。左記に達していない。
評価項目6具体的な構造を示し、グリコシド結合と多糖を説明できる。グリコシド結合を説明でき、また多糖の例を説明できる。左記に達していない。
評価項目7具体的な構造を示し、脂質の機能を複数あげることができる。脂質の機能を複数あげることができる。左記に達していない。
評価項目8具体例を挙げ、テルペノイドとステロイドの構造を説明できる。テルペノイドとステロイドの基本的な構造を説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 有機化学的な学習を通し、生物そのものや生物が作り出す現象についての基礎知識を得る。
 生体では、有機化合物の官能基や立体構造が非常に重要な役割を果たしている。これまでに学んできた有機化学や生化学を基礎とし、生物機能化学物質、炭水化物や脂質などの性質およびその生体での働きを学ぶ。
授業の進め方・方法:
 授業計画を参照のこと。
注意点:
 本科目は学修単位のため、授業時間30時間に加えて自学自習時間(60時間)が授業の前後に必要となる。
 具体的な学修内容は授業時間に説明する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生物活性物質 抗生物質の発見と選択性を理解できる。
β-ラクタム系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、ポリケチド系抗生物質、およびその他の抗生物質を理解できる。
2週 生物活性物質 抗がん抗生物質と農業用抗生物質を理解できる。
その他の薬理学的活性を有する微生物産物と生理活性海洋天然物を理解できる。
3週 フラボノイド フラボノイドと植物色素を理解できる。
4週 香料と芳香化合物 香料と芳香化合物を理解できる。
5週 植物ホルモン オーキシン、サイトカイニン、エチレン、およびジベレリンを理解できる。
6週 植物ホルモン アブシジン酸、ストリゴラクトン、ブラシノステロイド、ジャスモン酸、およびサリチル酸を理解できる。
7週 昆虫のホルモンとフェロモン 昆虫のホルモンとフェロモンを理解できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 炭水化物 炭水化物の一般的な性質と構造(分類、Fischer投影式)を理解できる。
単糖の反応(エピマー化、エンジオール転位、還元、酸化)を理解できる。
10週 炭水化物 単糖の反応(炭素鎖の伸長、炭素鎖の短縮、グルコースの立体化学、環状ヘミアセタールの生成)を理解できる。
グリコシド、炭水化物由来の天然物、細胞表面の炭水化物、および合成甘味料を理解できる。
11週 脂質 単純脂質と複合脂質を理解できる。
油脂を理解できる。
脂質集合体の性質を理解できる。
12週 テルペノイド メバロン酸経路とモノテルペンを理解できる。
セスキテルペンとジテルペンを理解できる。
13週 テルペノイド セスタテルペンとトリテルペンを理解できる。
カロテノイドを理解できる。
14週 ステロイド ステロイドの構造を理解できる。
ステロールを理解できる。
15週 後期定期試験
16週 まとめ 課題問題の解答を作成できる。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000