分離工学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分離工学
科目番号 5K023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作プリント
担当教員 橋本 修一,羽切 正英

到達目標

化学プロセスおよび生物反応プロセスなどにおいて重要な、各種分離操作を理解する。
□ 相変化を利用しての分離方法を理解でき、応用できる。
□ 化学的親和力を利用した分離方法を理解でき、応用できる。
□ クロマトグラフィーを利用した分離方法を理解でき、応用できる。
□ 種々の膜の透過機構を理解でき、応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1相変化を利用しての分離方法を理解でき、十分応用できる。 基本的相変化を利用しての分離方法を理解でき、応用できる。 基本的相変化を利用しての分離方法を理解、応用できない。
評価項目2化学的親和力を利用した分離方法を理解でき、十分応用できる。化学的親和力を利用しての基本的分離方法を理解でき、応用できる。化学的親和力を利用しての基本的分離方法を理解、応用できない。
評価項目3クロマトグラフィーを利用した分離方法を理解でき、十分応用できる。クロマトグラフィーを利用しての基本的分離方法を理解でき、応用できるクロマトグラフィーを利用しての基本的分離方法を理解、応用できない。
評価項目4種々の膜の透過機構を理解でき、十分応用できる。種々の膜の透過機構を基本を理解でき、応用できる。種々の膜の透過機構を理解、応用できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
気相、液相、および固相状態にある混合物を、いかなる力や性質の差を利用して分離精製するか、その基本原理と応用について解説する。
授業の進め方・方法:
関数機能付き電卓を用意すること。PCを用いたグラフ作成、発表を行う。
注意点:
課題レポートは全員異なったテーマで設定する予定である。レポートは印刷し配布するので、必ず指定日に提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 分離工学のめざすもの 化学工学における分離工学の位置づけ、身近な分離技術としての遠心分離、電気泳動および透析の原理と応用を理解して説明できる。
2週 クロマトグラフィーの定義と原理 分離技術におけるクロマトグラフィーの位置づけ、原理を理解して説明できる。
3週 種々のクロマトグラフィー技術 吸着平衡、サイズ排除、イオン交換、結合親和性などの種々のクロマトグラフィーの違いを理解して説明できる。
4週 相転移とこれを利用した分離技術(1) 相平衡および相転移について復習し、これを利用した分離技術を理解し、説明できる。超臨界流体についても説明できる。
5週 相転移とこれを利用した分離技術(2) 帯域溶融法および分別結晶法の原理と応用技術を説明できる。
6週 結晶成長の理論と応用 ナノ粒子結晶作製法の論文を読んで、結晶成長の理論を適用して理解し説明できる。
7週 核生成・結晶成長の実験観察法 古典的核生成理論、ラメール理論、オストワルド熟成などの核生成・結晶成長の基本概念を説明ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 キャピラリー電気泳動 キャピラリー電気泳動の原理を理解し、分離に使えるようになる。
10週 光を用いた分離技術 光ピンセットの原理で粒子を人為的に分離できるようになる。フローサイトメトリーによる血液中の細胞分離法を理解して説明できる。
11週 動的光散乱 動的光散乱によって液中をランダムに運動する粒子の粒形を求める原理を説明できるようにする。粒形の異なる粒子混合物の粒形を求めることができる。
12週 膜を利用した分離技術(1) 膜を用いた分離技術の原理と特徴を説明できる。膜分離工学の基本的な用語について理解する。
13週 膜を利用した分離技術(2) 精密ろ過膜、逆浸透膜、限外ろ過膜および分子ふるいについて、これらの特徴と製造方法について説明できるようになる。
14週 吸着および吸着剤 シリカゲル、活性炭、ゼオライトなどの吸着材の吸着原理および分離法への応用について説明できる。
15週 定期試験
16週 試験答案返却 答案の不正解ヵ所を修正し正答できる 。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力1020000030
専門的能力600000060
分野横断的能力100000010