物理化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理化学Ⅰ
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 :物理化学要論第6版 アトキンス 東京化学同人
担当教員 田部井 康一

到達目標

□分子運動論を理解し、気体分子の飛行速度、衝突速度、衝突頻度、および平均自由行程が計算できる。
□化学反応速度式を表すことができ、積分型速度式も導くことができる。
□定常状態近似法を用いて、反応機構を表すことができる。
□仕事、内部エネルギー、エンタルピー、エントロピーを計算できる。
□カルノーサイクルを理解し、自由(断熱)膨張(圧縮)におけるエントロピーと仕事量を計算できる。
□自由エネルギー、平衡定数を理解し、両者の関係式を導き、計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分子運動論を理解し、気体分子の飛行速度、衝突速度、衝突頻度、および平均自由行程が計算できる分子運動論を理解し、基礎的な気体分子の飛行速度、衝突速度、衝突頻度、および平均自由行程が計算できる分子運動論を理解できず、気体分子の飛行速度、衝突速度、衝突頻度、および平均自由行程が計算できない
評価項目2化学反応速度式を表すことができ、積分型速度式も導くことができる。化学反応速度式を表すことができ、基礎的な積分型速度式も導くことができる。化学反応速度式を表すこと、積分型速度式も導くことができない。
評価項目3定常状態近似法を用いて、反応機構を表すことができる。定常状態近似法を用いて、基本的反応機構を表すことができる。定常状態近似法を用いて、反応機構を表すことができない。
評価項目4仕事、内部エネルギー、エンタルピー、エントロピーを計算できる。基礎的な仕事、内部エネルギー、エンタルピー、エントロピーを計算できる。仕事、内部エネルギー、エンタルピー、エントロピーを計算できない。
評価項目5カルノーサイクルを理解し、自由(断熱)膨張(圧縮)におけるエントロピーと仕事量を計算できる。カルノーサイクルを理解し、基礎的な自由(断熱)膨張(圧縮)におけるエントロピーと仕事量を計算できる。カルノーサイクルを理解し、自由(断熱)膨張(圧縮)におけるエントロピーと仕事量を計算できない。
評価項目 自由エネルギー、平衡定数を理解し、両者の関係式を導き、計算できる。自由エネルギー、平衡定数を理解し、両者の関係式を導き、基礎的な計算できる。自由エネルギー、平衡定数を理解し、両者の関係式を導き、計算できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
気体分子運動論、化学反応速度論、熱力学および化学熱力学について講義する。
授業の進め方・方法:
関数機能付き電卓
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 理想気体(完全気体)の状態方程式 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。
2週 気体の運動モデル 気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。
3週 壁や表面との衝突 気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。
4週 気体の各種平均運動速度 気体分子の速度、衝突数が計算できる。
5週 完全気体の流出速度
ファン・デル・ワールスの状態方程式
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。
6週 拡散方程式 拡散現象を説明できる。
7週 中間試験
8週 化学反応
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。
2ndQ
9週 種々の反応 種々な反応速度式を式かできる。
10週 化学反応と衝突理論 衝突説を理解し、説明できる。
11週 化学反応と活性錯合体理論 律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。
12週 アレニウスの式 アレニウスプロットを説明でき
13週 単分子分解反応 律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用でき
14週 酵素反応機構 律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用でき
15週 連鎖反応機構 律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用でき
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 積分形反応速度式(1) 0,1,2次反応の計算が出来る。
2週 積分形反応速度式(2) 逐次反応、可逆反応の計算が出来る。
3週 反応速度追跡法:微分法、積分法、全圧法、半減期法 積分法を用い、データから次数と速度定数が計算できる。
4週 熱力学第一法則 熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。
5週 熱力学第二法則( 1) 熱力学の第二・三法則の定義と適用方法を説明できる。
6週 熱力学第二法則( 2) 純物質の絶対エントロピーを計算できる。
7週 エントロピー 化学反応でのエントロピー変化を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 気体の膨張 等温可逆変化、断熱非可逆変化、断熱可逆変化を説明できる。
10週 カルノーサイクル カルノーサイクルを説明でき、仕事を計算できる。
11週 自由エネルギー  ギブスとヘルムホルツの自由エネルギーを説明できる。
12週 化学変化と自由エネルギー 反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。
13週 平衡と自由エネルギー(1) 反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。
14週 平衡と自由エネルギー(2) 反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。
15週 平衡の温度依存性 平衡定数の温度依存性を計算できる。
16週 期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力1000002030
専門的能力600000060
分野横断的能力100000010