科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 古典
科目番号 2A045 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教育 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新訂国語総合古典編(第一学習社)/新訂総合国語便覧(第一学習社)
担当教員 大島 由紀夫

到達目標

古典を読解・鑑賞する能力を伸ばすとともに、ものの見方や考え方を豊かにし、日本文化に対する理解を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得し、活用することができる。古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得することができる。古典の読解・鑑賞に必要な基礎的知識を習得できない。
評価項目2文意をふまえつつ、古文・漢文の音読に習熟し、リズムを味わうことができる。文意をふまえて古文・漢文を音読することができる。文意をふまえて古文・漢文を音読することができない。
評価項目3教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを含めて作品の意義を考えることができる。教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを理解することができる。教材としてとりあげた作品について、文学史における位置づけを理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年次既習「古典」の学習成果に基づき、基礎的な古典文法や古典常識を現代のそれと比較しつつ古典を読解・鑑賞して、古典作品の現代的意義について考察を深める。
古文教材においては、歴史・文化等の作品成立背景を理解しながら、『古今和歌集』『平家物語』をとりあげて読解・鑑賞し、現代と対照しつつ日本文化の諸相を概観する。
漢文教材においては、訓読法の基礎学習から始発し、故事・唐詩・『十八史略』をとりあげて読解・鑑賞し、中国の思想や文化が日本の文化に及ぼした影響について考える。
授業の進め方・方法:
講義講読と演習とを融合した形式で授業を展開する。必要に応じて視聴覚教材を使用する。
注意点:
〈声に出して読むこと〉〈辞書をひいて調べること〉を大切にしてください。また、ノートは「板書を写すもの」ではなく、「自らがつくるもの」であることに留意してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の目標と概要を理解する。
これまでの古典学習の成果を確認する。
2週 日本語の表記と発音(1) 日本語の表記方法の成り立ちについて概要を理解する。
3週 日本語の表記と発音(2) 日本語の発音の変遷について概要を理解する。
4週 日本語の表記と発音(3) 日本語の表記方法の変遷について概要を理解する。
5週 古今和歌集(1) 韻文表現の史的展開について概要を理解する。
集の概要・文学史上での位置づけを理解する。
6週 古今和歌集(2) 仮名序の冒頭部を読解する。
読解に必要な文法を理解する。
7週 古今和歌集(3) 所収歌を読解・鑑賞する。
読解に必要な和歌の修辞・技巧を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 古今和歌集(4) 所収歌を読解・鑑賞する。
各歌の特色をふまえて感想をまとめる。
10週 平家物語(1) 作品の概要・文学史上での位置づけを理解する。
11週 平家物語(2) 巻九「木曾の最期」を読解・鑑賞する。
文体の特色を理解し、音読に習熟する。
12週 平家物語(3) 巻九「木曾の最期」を読解・鑑賞する。
敬語表現を理解する。
13週 平家物語(4) 巻九「木曾の最期」を読解・鑑賞する。
頻出助動詞の用法を理解する。
14週 平家物語(5) 巻九「木曾の最期」を読解・鑑賞する。
当代「武士の世界」について理解を深める。
15週 平家物語(6) 巻九「木曾の最期」を読解・鑑賞する。
現代語訳の作成に習熟する。
16週 平家物語(7) 読解・鑑賞の成果をまとめる。
音読テストに合格する。
後期
3rdQ
1週 漢文入門(1) 訓読法の基礎を理解する。
2週 漢文入門(2) 訓点に従って短い漢文を訓読できる。
3週 漢文入門(3) 再読文字や助字の用法を理解する。
4週 故事成語(1) 故事を記す文章を読解・鑑賞する。
訓点に従って文章を訓読できる。
5週 故事成語(2) 故事を記す文章を読解・鑑賞する。
書き下し文を作成することができる。
6週 故事成語(3) 故事を記す文章を読解・鑑賞する。
語法等を理解して現代語に訳すことができる。
7週 故事成語(4) 故事成語のいわれや意味について調べ、理解する。
8週 中間試験
4thQ
9週 漢詩(1) 近体詩の特徴を理解し、唐詩数編を読解・鑑賞する。
10週 漢詩(2) 近体詩の特徴を理解し、唐詩数編を読解・鑑賞する。
11週 漢詩(3) 李白・杜甫など、代表的な詩人について調べ、文学史上での位置づけを理解する。
12週 十八史略(1) 作品の概要・文学史上での位置づけを理解する。
13週 十八史略(2) 「臥薪嘗胆」を読解・鑑賞する。
訓点に従って訓読することができる。
14週 十八史略(3) 「臥薪嘗胆」を読解・鑑賞する。
書き下し文を作成することができる。
15週 十八史略(4) 「臥薪嘗胆」を読解・鑑賞する。
読解に必要な語法をふまえて現代語に訳すことができる。
16週 十八史略(5) 時代背景をふまえつつ、「臥薪嘗胆」の内容を理解する。
音読テストに合格する。

評価割合

試験課題・ノート小テスト合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000