応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 3C010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 力学 (物理入門コース 新装版) :戸田 盛和:岩波書店:978-4000298612
担当教員 宇治野 秀晃

到達目標

□ベクトルの内積,外積,微積分の計算ができる.
□ベクトルとその直交座標,極座標による表示を用いて,慣性系だけでなく運動座標系においても,運動方程式を微分方程式の形に書き下すことができる.
□簡単な微分方程式で記述された問題の初期値問題を解くことができる.
□エネルギー,運動量,角運動量の保存則を活用することができる.
□1体問題だけでなく,質点系や剛体に関する典型的な問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物体の運動方程式を立て、応用的な初期値問題を解くことができる物体の運動方程式を立て、基本的な初期値問題を解くことができる物体の運動方程式が立てられない
評価項目2各種保存則を用いる応用問題を解くことができる各種保存則を用いる基本問題を解くことができる各種保存則の理解に不備がある
評価項目3多体系や剛体に関する応用問題を解くことができる多体系や剛体に関する基本問題を解くことができる多体系や剛体の運動方程式を立てることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微積分を使わない高校物理で学んだ力学を微積分を用いて定式化し直し,すでに学んだ簡単な質点の運動だけではな
く,微積分や線形代数などを用いて初めて取り扱うことの出来る質点,質点系および剛体の運動の初期値問題の解法
などを通じて,大学教養程度の基本的な力学を学ぶ.
授業の進め方・方法:
座学
注意点:
力学基礎の内容の総復習を勧める.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典力学における時空(1) ・デカルト座標での位置・変位ベクトルの計算ができる
・速度・加速度ベクトルの微分を用いた計算ができる
2週 古典力学における時空(2) ・運動の3法則について説明できる
・運動方程式を微分方程式の形で書くことができる
3週 様々な運動(1) ・自由落下・鉛直投げ上げに関する運動方程式を解くことができる
4週 様々な運動(2) ・放物運動に関する運動方程式を解くことができる
5週 様々な運動(3) ・速度に比例する抵抗力が働く場合の落下運動に関する運動方程式を解くことができる
6週 様々な運動(4) ・単振動の運動方程式を解くことができる
7週 様々な運動(5) ・静止摩擦・動摩擦力が含まれる運動方程式を解くことができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 仕事とエネルギー(1) ・仕事について理解し、計算ができる
・運動エネルギーについて理解し、計算することができる
10週 仕事とエネルギー(2) ・ポテンシャルエネルギーを理解し、計算することができる
・力学的エネルギー保存則を導き、説明することができる
11週 質点の回転運動(1) ・平面極座標について理解し、極座標での運動方程式を立てることができる
12週 質点の回転運動(2) ・等速円運動や円錐振り子の運動を理解することができる
13週 角運動量と力のモーメント(1) ・ベクトル積の計算ができる
・力のモーメントの計算ができる
・角運動量の計算ができる
14週 角運動量と力のモーメント(2) ・角運動量を用いて,運動方程式たてることができる
・角運動量を用いて,質点の運動方程式を解くことができる
15週 角運動量と力のモーメント(3) ・角運動量保存則を導出することができる
・角運動量保存則を用いる問題を解くことができる
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 質点系の運動(1) ・重心座標と相対座標について理解し、計算することができる
2週 質点系の運動(2) ・重心運動と相対運動の運動方程式を立て、二体問題を解くことができる
3週 質点系の運動(3) ・力積と運動量の関係を理解し、計算することができる
・運動量保存則を導き、それを用いて衝突問題を解くことができる
4週 剛体の運動(1) ・剛体のつりあい条件を導くことができる
・剛体のつりあいの問題を解くことができる.
5週 剛体の運動(2) ・剛体の回転運動の運動方程式を立てることができる
・剛体の慣性モーメントを理解し、計算することができる
6週 剛体の運動(3) ・剛体の並進運動と回転運動のエネルギーを計算することができる
7週 剛体の運動(4) ・固定軸を持つ剛体の運動方程式を解くことができる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 剛体の運動(5) ・剛体の平面運動の方程式を立て、解くことができる
10週 座標変換と慣性力(1) ・ガリレイ変換について理解することができる
・慣性力を導くことができる
11週 座標変換と慣性力(2) ・回転座標系での遠心力を計算することができる
12週 座標変換と慣性力(3) ・回転座標系でのコリオリ力を計算することができる
13週 万有引力による運動(1) ・ケプラーの3法則を理解することができる
・万有引力の法則を理解することができる
14週 万有引力による運動(2) ケプラーの3法則から万有引力の法則を導くことができる
15週 万有引力による運動(3) ・万有引力の法則からケプラーの3法則を導くことができる
16週 後期定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000002040
専門的能力500000050
分野横断的能力100000010