環境都市工学実験実習

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 環境都市工学実験実習
科目番号 3C018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材
担当教員 田中 英紀,森田 年一,堀尾 明宏,宮里 直樹

到達目標

1.コンクリート実験(田中)
□コンクリートの物理的性質や力学的性質を実験を通して確認することができる。
□コンクリートの物理的性質や力学的性質について理解を深め、物理的・力学的事項を定量的に算出することができる。
□所定の性質を備えたコンクリートを造ることができるような技術的な能力を身につけることができる。
2.土質実験(森田・堀尾)
□含水比試験・土粒子の密度試験を行い、土の含水比・土粒子の密度を求めることができる。
□土の粒度試験を行い、粒径加積曲線を描くとともに粒度分布の良否について判定できる。
□液性・塑性限界試験を行い、液性限界と塑性限界を測定し塑性指数を求めることができる。
□一面せん断試験・一軸圧縮試験を行い、粘着力・内部摩擦角・一軸圧縮強度を求めることができる。
3.測量実習(宮里・井上)
□1,2年の測量学や実習で学んだことを活かし、測量実習を通して測定データの処理についての基礎知識を身につけることができる。
□測量実習を通して実務に対応できる測量技術を習得することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自然科学、基礎工学、専門工学の知識を用いて、現実の技術的課題を理解し、それを解決するための工夫ができる自然科学、基礎工学、専門工学の知識を用いて、現実の技術的課題を理解し、それを解決するための工夫ができる自然科学、基礎工学、専門工学の知識を用いて、現実の技術的課題を理解し、それを解決するための工夫ができない
評価項目2実験・実習科目の修得を通じて、自主的、継続的に学習できる能力を身に付ける実験・実習科目の修得を通じて、自主的、継続的に学習できる能力を身に付ける実験・実習科目の修得を通じて、自主的、継続的に学習できる能力を身に付けれない
評価項目3設定された目標に対し、互いに連携を図りながら目標達成に向かった行動ができる設定された目標に対し、互いに連携を図りながら目標達成に向かった行動ができる設定された目標に対し、互いに連携を図りながら目標達成に向かった行動ができない。器具を使って実験できない。計算問題ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.コンクリート実験
・コンクリートの配合設計と作製、流動性や空気量、各種の強度や変形などについて実験し、算定や考察を行う。各実験とも事前に算定等の演習を行う。モデルコアカリキュラム(MCC)では、器具を使って実験できることを最低限の到達目標にしている。欠席・欠課はこれを満たさず不合格となる可能性があるので注意すること。
2.土質実験
・地盤の性質は、場所が少し離れただけで大きく変化してしまう。このため、物理的性質や力学的性質を把握するた
めには、土質試験が必須となっている。物理的性質を把握するための代表的な試験方法として、含水比試験、土粒子
の密度試験、粒度試験、コンシステンシー限界試験がある。また、力学的性質を把握するための代表的な試験方法と
して、せん断試験(一面せん断試験、一軸圧縮試験)がある。本授業では、これらの土質試験を実際に行い、実験目
的、実験方法、実験結果、結果に対する考察(座学で修得した知識・能力を最大に発揮する)をレポートにまとめ、
指定期日に提出する必要がある。
3.測量実習
・応用測量の一つである路線測量について、設計条件で路線を設計し、これを屋外に設置する方法を身につける。測量データの処理に用いる最小二乗法について学ぶ。写真測量の基本的考え方および図解射線法等について実習し、空中写真を利用し写真測量の手法を身につける。さらに、GISによるデータの作成方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
◯教科書・教材・参考書など
1.教科書:3年環境工学実験実習指導書(コンクリート編)
3.教科書:3年環境都市工学実験実習指導書(測量実習):環境都市工学科
3.教科書:測量:浅野繁喜・伊庭仁嗣他:実教出版
1.参考書:コンクリ-ト工学(I)施工新版:村田二郎、国府勝郎、辻幸和:彰国社:4-395-41090-1-3
3.参考書:新版 測量学(上)(増補:丸安隆和:コロナ社:978-4-339-05008-0
3.参考書:測量学(下)(増補):丸安隆和:コロナ社:978-4-339-05008-0
2.教科書:土質試験(基本と手引き):地盤工学会:978-4-886-44084-6
◯その他
1.教材:プリント類を使用する
2.プリント類の配布
3.そのほか、適宜、プリント類を配布する。
注意点:
この実験実習は「コンクリート実験(15回)」「土質実験(15回)」「測量実習(15回)」で構成されます。
各実験の成績はコンクリート実験(100点満点)、土質実験(100点満点)、測量実習(100点満点)でつけて、その平均をこの科目の成績とします。
レポートの提出期限を厳守すること。期限に間に合わない場合のレポートは0点として採点する。
コンクリート実験、土質実験、測量実習の各実験15回において欠席時間数が1/4を上回った場合(4回以上休んだ場合)は,その実験の100点満点の成績を0点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 <コンクリート>1.ガイダンス コンクリートの各材料の計算を行う。
2週 <コンクリート>2.コンクリートの流動性の実験 コンクリ-トの流動性を理解する。
3週 <コンクリート>3.レポート作成・提出 コンクリ-トの各材料計算と流動性に関するレポートを時間内に提出する。
4週 <コンクリート>4.高性能AE減水剤の実験・コンクリートの配合設計 コンクリ-トの配合設計ができ、混和剤の特徴を理解する。
5週 <コンクリート>5.コンクリ-トの配合設計 目標設計値を満たすコンクリ-トの配合設計ができる。
6週 <コンクリート>6.配合設計したコンクリートの製作 配合設計したコンクリ-トを製造し、目標のフレッシュ性状を確認することができる。
7週 <コンクリート>7.配合設計したコンクリ-トの型枠外し、できあがり確認 試験体の型枠外しと出来上がりの確認をし、配合通りに試験体製作できていることを確認する。
8週 <コンクリート>8.配合設計したコンクリ-トの圧縮強度試験・非破壊試験 圧縮強度試験の実施方法を理解し、非破壊試験の実施方法も理解する。
2ndQ
9週 <コンクリート>9.応力-ひずみの実験・レポート作成 応力-ひずみ曲線を作成し、割線断線係数とポアソン比を理解できる。
10週 <コンクリート>10.レポート作成・提出 高性能AE減水剤から圧縮強度・非破壊試験までのレポートをまとめて時間内に提出する。
11週 <コンクリート>11.超速硬セメントの実験・コンクリートの修正配合 超速硬セメントの特徴を理解し、コンクリ-トの修正配合ができる。
12週 <コンクリート>12.修正配合したコンクリ-トの製造 修正配合したコンクリ-トを製造し、そのフレッシュ性状を前回製造時と比較する。
13週 <コンクリート>13.修正配合したコンクリートの圧縮強度の測定 修正配合したコンクリ-トの圧縮強度を計測することができる
14週 <コンクリート>14.レポート作成・提出その1 超速硬セメントから修正配合したコンクリ-トのフレッシュ性状および圧縮強度の測定までのレポートを時間内に提出することができる。
15週 <コンクリート>15.レポート作成・提出その2 超速硬セメントから修正配合したコンクリ-トのフレッシュ性状および圧縮強度の測定までのレポートを時間内に提出することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 <土質>2-1.土質実験ガイダンス
<測量>3-1.測量実習ガイダンス、路線計算(1)
<測量>3-1.測量実習について、実習用の路線計算ができる。
2週 <土質>2-2.含水比試験
<測量>3-1.路線計算(2)
<測量>3-1.実習用の路線計算ができる。
3週 <土質>2-3.土粒子の密度試験
<測量>3-1.路線測量実習(1)
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-1.屋外での路線設定ができる。
4週 <土質>2-4.粒度試験
<測量>3-1.路線測量実習(2)
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-1.屋外での路線設定ができる。
5週 <土質>2-5.粒度試験
<測量>3-1.路線測量実習(3)
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-1.屋外での路線設定ができる。
6週 <土質>2-6.液性・塑性限界試験(1)
<測量>3-1.路線測量実習(4)
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-1.屋外での路線設定ができる。
7週 <土質>2-7.液性・塑性限界試験(2)
<測量>3-2.誤差関連実習(1)
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-2.水平角の観測、誤差処理ができる。
8週 <土質>2-8.締固め試験(1)
<測量>3-2.誤差関連実習(2)
突固めによる土の締め固め試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-2.水準環の観測、誤差処理ができる。
4thQ
9週 <土質>2-9.締固め試験(2)
<測量>3-2.誤差関連実習(3)
突固めによる土の締め固め試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-2.長方形(矩形)の観測、誤差処理ができる。
10週 <土質>2-10.定水位透水試験
<測量>3-2.誤差処理
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-2.観測値の整理ができる。
11週 <土質>2-11.一面せん断試験(1)
<測量>3-3.写真測量(1)
一面せん断試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-3.比高測定、空中写真の判読ができる。
12週 <土質>2-12.一面せん断試験(2)
<測量>3-3.写真測量(2)
一面せん断試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-3.比高測定、空中写真の判読ができる。
13週 <土質>2-13.一軸圧縮試験(1)
<測量>3-4.GIS(1)
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-4.GIS によるデータの取得ができる。
14週 <土質>2-14.一軸圧縮試験(2)
<測量>3-4.GIS(2)
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。
<測量>3-4.GIS によるデータの作成ができる。
15週 <土質>2-15.まとめ
<測量>4.まとめ
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00010090100
基礎的能力0000000
専門的能力00010090100
分野横断的能力0000000