構造力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 構造力学Ⅲ
科目番号 5C007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 教科書 構造力学(不静定編) 崎元達郎 森北出版 問題集 構造力学問題集 赤木知之、色部 誠 森北出版
担当教員 木村 清和

到達目標

これまでの構造力学に関する科目のほとんどが力の釣り合い条件を用いて解析を行ったのに対し、本科目では仕事
(エネルギー)の概念を導入して、不静定構造物(梁、トラス、ラーメン等すべて含む)の解析手法を理解すること
を目的とする。
本科目の授業目標は以下となる。
□構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を理解し活用できる
□仮想仕事の原理を用いた静定・不静定構造物を解くことができる
□カスティリアノの定理を用いて静定・不静定構造物を解くことができる
□最小仕事の原理を活用して静定・不静定構造物を解くことができる
□相反作用の定理を理解し活用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を理解し変形を求められる構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を理解し活用できる構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を説明できない
評価項目2仮想仕事の原理を用いて静定・不静定構造物を解くことができる仮想仕事の原理を用いて静定構造物を解くことができる仮想仕事の原理を用いて静定構造物を解くことができない
評価項目3カスティリアノの定理を用いてf複雑な荷重をうける静定構造物を解くことができるカスティリアノの定理を用いて静定構造物を解くことができる カスティリアノの定理を用いて静定構造物を解くことができない
評価項目4最小仕事の原理を活用して不静定構造物を解くことができる最小仕事の原理を活用して静定構造物を解くことができる最小仕事の原理を活用して静定構造物を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造力学I は,軸力・せん断力・曲げモーメント等,構造物に作用する「力」に関する力学であり,釣り合い条件の
みで解くことのできる静定構造物の力学であった.
これに対し,構造力学II は,構造物の変形を扱う力学であり,力の釣り合いだけでは解析できない不静定構造物の

学である.
構造力学III ではエネルギーの概念を利用してI とII で学んだ静定構造物と不静定構造物の解析を行う。エネルギ
ーの
概念を利用するとせん断変形や温度の影響が考慮した解析が可能で、より実際の変形に近い解析ができることを学習
できる。
講義内容は大きく分けて以下の2 つである。
(1)弾性変形に関する定理
(2)弾性変形の定理による不静定構造物の解法
授業の進め方・方法:
講義・演習を主体とした座学方式
注意点:
本科目は学修単位のため,授業時間15時間に加えて,自学自習時間30時間が授業の前後に必要となる.
具体的な学修内容は講義資料に沿った学習になる.課題提出または小テストを実施する.
2 年から学習してきた構造力学をまったく違った視点で解く事を学習します。
授業時に学習した問題と類似の問題を問題集より取り組むことが重要です。
授業で問題のポイントと解く流れをつかみ、自宅で問題集で復習することで実力が付きます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギーとは
外力仕事・内力仕事
弾性変形に関する定理、外力仕事
軸力によるひずみエネルギー
2週 内力仕事
エネルギー不変の法則とその応用
せん断力と曲げモーメントによるひずみエネルギーが求められる
内力仕事=外力仕事により変形が求められる
3週 仮想仕事の原理(トラスと梁) 単位荷重法によりトラスとはりの変形が求められる
4週 相反作用の定理(ベッティの定理,マックスウェルの定理)
たわみの影響線
相反作用を理解できる
相反作用と影響線の共通点を理解できる
5週 カスティリアノの定理 カスティリアノの定理を説明できる
カスティリアノの定理をもちいてはりの変形を求められる。
6週 カスティリアノの定理 カスティリアノの定理をもちいてラーメンの変形を求められる。
7週 最小仕事の原理 最小仕事の原理を説明できる
最小仕事を用いて不静定ばりの変形を求めることができる
8週 最小仕事の原理 最小仕事を用いて不静定ラーメンの変形を求めることができる
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000