量子力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 量子力学Ⅱ
科目番号 21 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎量子力学:猪木慶治、川合 光:講談社:9784061532403
担当教員 高橋 徹

到達目標

水素原子、スピン、摂動論について学習し、次のことをできるようにする。
 □角運動量とその固有値、固有関数の性質を理解できる。
 □球面調和関数と方向量子化について理解できる。
 □中心力場における動径波動関数がみたす方程式が理解できる。
 □水素原子のエネルギー固有関数とエネルギー固有値の性質が理解できる。
 □一般の角運動量のもつ性質を理解できる。
 □スピンと統計の関係が理解できる。
 □縮退のない定常状態の摂動論を用いて典型的な問題を解くことができる。
 □縮退のある定常状態の摂動論を用いて典型的な問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1極座標系のシュレーディンガー方程式を十分に理解している。極座標系のシュレーディンガー方程式を理解している。極座標系のシュレーディンガー方程式が理解できていない。
評価項目2一般の角運動量の持つ性質を十分に理解している。一般の角運動量の持つ性質を理解している。一般の角運動量の持つ性質を理解できていない。
評価項目3縮退のない定常状態の摂動論を用いて典型的な問題を解くことが出来る。縮退のない定常状態の摂動論を用いた1次摂動と2次摂動の基本計算ができる。縮退のない定常状態の摂動論を用いた1次摂動と2次摂動の基本計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
量子力学I に引き続き, 量子力学の基本的考え方を学ぶ。
本授業は中心力場におけるシュレーディンガー方程式の考え方、角運動量とスピンの考え方、応用上重要な摂動論に関して学習する。
授業の進め方・方法:
座学等
注意点:
量子力学I が多少理解不足でもついていけるように配慮しますが、量子力学I を受講したことは仮定します。
また、線形代数関連の講義のいずれかの履修を推奨します。
量子力学は特殊関数とも関係するので合わせて選択すると理解が深まると思います。
材料系・物質系・物理系の人にとって量子力学は大切な素養の一つです。 そういう分野に関心のある人は積極的に選択して下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 中心力場の問題1 極座標によるシュレーディンガー方程式、動径変数と角度変数による変数分離
2週 中心力場の問題2 軌道角運動量演算子とルジャンドルの多項式
3週 中心力場の問題3 球面調和関数
4週 中心力場の問題4 動径シュレーディンガー方程式
5週 中心力場の問題5 水素原子のシュレーディンガー方程式
6週 中心力場の問題6 水素原子のエネルギー準位と波動関数
7週 角運動量とスピン1 一般の角運動量と昇降演算子
8週 角運動量とスピン2 一般の角運動量の固有値、固有関数
4thQ
9週 角運動量とスピン3 電子のスピン、粒子の同等性
10週 角運動量とスピン4 スピンの行列表示
11週 角運動量とスピン5 角運動量の合成
12週 近似法1 定常状態の摂動論(縮退なし)1
13週 近似法2 定常状態の摂動論(縮退なし)2
14週 近似法3 定常状態の摂動論(縮退あり)1
15週 近似法4 定常状態の摂動論(縮退あり)2
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000