流体力学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 流体力学
科目番号 43 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 JSME テキストシリーズ「流体力学」:日本機械学会:丸善:978-4888981194
担当教員 矢口 久雄

到達目標

□ 流れを記述する数学的手法を理解し,連続の式やベルヌーイの式を用いた解析ができる.
□ ストークス近似を用いて,球に働く抗力を求めることができる.
□ 圧縮性流体の支配方程式や音速の式について説明できる.
□ 物体まわりやノズル内の圧縮性流れに関する解析ができる.
□ 衝撃波についてランキン・ユゴニオの式を用いた解析ができる.
□ レイノルズ平均や渦粘性の概念を説明できる.
□ 圧力方程式について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流れを記述するための概念および数学的方法を用いた応用的な計算ができる.流れを記述するための概念および数学的方法を用いた基礎的な計算ができる.流れを記述するための概念および数学的方法を用いた基礎的な計算ができない.
評価項目2ナビエ・ストークス方程式を導出でき,各項の物理的な意味を説明できる.ナビエ・ストークス方程式の導出過程について基礎的な説明ができる.ナビエ・ストークス方程式の導出過程について全く説明ができない.
評価項目3ストークス近似を十分に理解し,球に働く抗力などを計算できる.ストークス近似について説明できる.ストークス近似について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流体の運動方程式であるナビエ・ストークス方程式の導出とストークス近似について学ぶ.
授業の進め方・方法:
流体の性質や運動に対する基本的な理解,さらに,それらに対する数学的手法についての基礎を身につけていることを前提として講義を進める.
注意点:
本科目は学修単位科目のため,授業時間30時間に加えて自学自習時間60時間が必要となります.自学自習時間には以下の「事前に行う準備学習」のほか,レポート作成や試験勉強の時間も含まれます.

【事前に行う準備学習】指定した教科書や関連する専門書を用いて授業内容の予習・復習を行い,基礎的な理解を深めておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 流れの基礎 ・ラグランジュ表示とオイラー表示の違いについて説明できる.
・連続の式を一般的な形で導出できる.
・非圧縮性流れにおける連続の式を導出できる.
2週 流体の変形 ・伸びひずみ速度とせん断ひずみ速度の定義を説明できる.
3週 流体の回転 ・渦度の定義を説明できる.
・流速から渦度を求める計算ができる.
・剛体渦の角速度と渦度の関係を説明できる.
4週 速度勾配テンソル ・速度勾配テンソルについて説明できる.
・速度勾配テンソルを変形と回転を表すテンソルに分解できる.
5週 応力テンソル ・応力テンソルの定義と性質について説明できる.
6週 速度勾配テンソルと応力テンソルの関係 ・ニュートン流体の仮定から速度勾配テンソルと応力テンソルの関係を導出できる.
7週 任意の面に作用する応力ベクトル ・応力テンソルを用いて任意の面に作用する応力ベクトルを求められる.
8週 中間試験
4thQ
9週 ナヴィエ・ストークス方程式の導出(1) ・伸びひずみ速度,せん断ひずみ速度,渦度を用いて応力テンソルの各成分を表すことができる.
・ナヴィエ・ストークス方程式の導出について説明できる.
10週 ナヴィエ・ストークス方程式の導出(2) ・ナヴィエ・ストークス方程式のベクトル表示を成分表示に直すことができる.
・ナヴィエ・ストークス方程式からオイラーの平衡方程式を導出できる.
・ナヴィエ・ストークス方程式からオイラーの運動方程式を導出できる.
・非圧縮性流れにおけるナヴィエ・ストークス方程式を説明できる.
11週 ストークス近似(1) ・ストークス近似における運動方程式を説明できる.
12週 ストークス近似(2) ・ストークスの抵抗法則を導出できる.
13週 ストークス近似(3) ・空気抵抗を受ける球の運動の解析ができる.
・終端速度の概念を説明できる.
14週 ストークス近似(4) ・水中を落下する球の運動の解析ができる.
15週 まとめ ・講義のまとめ
・授業アンケート
16週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000