到達目標
技術が社会および自然に及ぼす影響を考慮し、技術者として社会および自然に対する責任を自覚する能力(技術者倫理)が要求される。グループ討議を通して自分の意見をわかりやすく説明し、他者の意見に対するコメント、同調等を涵養する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | プラスとマイナス面を複数考え、技術者としての責任を負える。 | プラス面とマイナス面を考えることができる。 | 複眼的な見方ができない。 |
評価項目2 | 各人の特別研究を技術者倫理の観点から説明できる。 | 各人の特別研究をわかりやすく説明できる。 | 特別研究の意義や倫理的な側面を理解できない |
評価項目3 | 議事録やパワーポイントをわかりやすくまとめる。 | 議事録や書類をまとめることができる。 | 決められた書式に沿って報告書をまとめることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
オムニバス形式とし、3名の教員で各5回担当する。内容は、原因、責任の所在、社会への影響、自然への影響、考えられる未然処置等、学生が技術に関して多面的に考察できるように、次のテーマについて倫理基礎を学習する。テーマは、組織とエンジニア、企業の社会的責任、安全性と設計、事故調査、製造物責任、知的財産、施工管理、工程管理、維持管理、企業秘密、内部告発、専門的知識の研鑽、専門家の誇り、システム設計の難しさ等である。
授業の進め方・方法:
発表形式の授業で、学生を班分けし、班別に1テーマを担当する。各班は1回の講義を担当し、講義前までにテーマの調査、発表内容を相談し、発表要旨を作成して当日配布する。問題提起を含め担当学生がプレゼンを行い、その後質疑応答を受けて、複数のグループに分かれた学生同士で討議する。時間内に各グループごとのまとめを行って発表する。討議内容は各グループの書記がまとめる。
注意点:
主題に沿った事例があるので、事例を基に概要調査、背景、原因、責任所在、問題提起(討議すべき課題)を明確にして、プレゼン資料や発表要旨を作成すること。主題からずれた問題提起は行わないようにすること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1.ガイダンス |
学習目標、講義の進め方、評価方法、技術者倫理の基礎を説明し、それぞれを理解する。
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2週 |
2.企業の社会的責任 |
フォードピント事件を題材に主題を理解する。
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3週 |
3.事故調査 |
日航機ニアミス、または設樂高原鉄道事故を題材として主題を理解する。
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4週 |
4.製造物責任 |
三菱自動車リコール隠し、または六本木ヒルズ回転ドアを題材として主題を理解する。 安全について小テストで内容を理解する。
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5週 |
5.安全性と設計 |
豊洲新市場土壌汚染を題材として主題を理解する。 知的財産に関する小テストで内容を理解する。
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6週 |
6.維持管理 |
笹子トンネル事故を題材として主題を理解する。 製造物責任に関する小テストで内容を理解する。
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7週 |
7.知的財産権 |
遺伝子スパイ事件、または青色発光ダイオード裁判を題材として主題を理解する。 ビジネス倫理についての小テストで内容を理解する。
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8週 |
8.施工管理 |
原発コンクリ-ト大量加水事件、または欠陥住宅を題材として主題を理科する。 倫理要綱についての小テストで内容を理解する。
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4thQ |
9週 |
9.工程管理 |
雪印乳業集団食中毒、またはJOC臨界事故を題材として主題を理解する。 応用倫理についての小テストで内容を理解する。
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10週 |
10.システム設計の難しさ |
みずほのシステムトラブル、または小惑星探査機はやぶさを題材として主題を理解する。 倫理概念についての小テストで内容を理解する。
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11週 |
11.組織とエンジニア |
チャレンジャー号事件を題材として主題を理解する。 工学の倫理概念についての小テストで内容を理解する。
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12週 |
12.企業秘密を守る |
転職のモラル、新潟鐵工事件、またはIBMさん豪スパイを題材として主題を理解する。
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13週 |
13.内部告発 |
キルベイン・ゴールド、または日本における内部告発の事例を題材として主題を理解する。
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14週 |
14.専門的知識の研鑽 |
無駄な開発、または耐震偽造事件を題材として主題を理解する。
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15週 |
15.専門家の誇り |
材料特性(鋼材強度)偽装問題を題材として主題を理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 40 | 0 | 20 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 0 | 0 | 0 | 20 | 40 |
専門的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 0 | 20 | 0 | 0 | 30 |