到達目標
建設材料として主に利用されるコンクリ-トおよび鋼材の材料特性を理解し、両者を用いた鉄筋コンクリ-ト部材の力学特性を設計手法と併せて習得する。さらに、鉄筋コンクリ-ト部材の経時劣化を評価できる解析または、数学モデルを理解し、ライフサイクルコストを考慮した耐久性・耐荷性設計の基本を身に着ける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | コンクリートと鋼材の基本る気迫特性を理解する。 | 構成則を理解できる。 | 基本力学特性が理解できない。 |
評価項目2 | コンクリ-トの劣化原因とその解析モデルが理解できる、 | 塩害、中性化の予測する数学モデルが理解できる、 | 経時劣化を予測するモデルが理解できない。 |
評価項目3 | 最新の補修・補強の定義が理解でき、主な施工方法が理解できる。 | 補修・補強の定義と施工方法が理解できる。 | 補修および補強の意図が理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンクリ-トと鋼材の基本力学特性を復習し、鉄筋コンクリ-ト部材耐力、塩害、中性化、アルカリ骨材反応を中心とした経時劣化現象を概説し、その数学モデルを利用して劣化予測を理解する。さらに、これらの劣化に対する補修および補強工法を説明し、環境負荷低減技術と併せて実務の基礎を理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式で、隔年開講する。本科目は学修単位科目であるので、授業以外に各自で予習復習が必要である。毎講義後にリフレクションシートに記入して提出することが必須である。
注意点:
本科目は、授業時間30時間に加えて、自学自習時間60時間が授業の前後に必要になります。具体的には、鋼材およびコンクリートの構成則を含む力学特性、塩害・中性化の数学モデルと計算、塩害・中性化・アルカリ骨材反応等のメカニズムと抑制対策、水和熱による温度応力の評価(支配方程式と数値解析を含む)、建設材料の疲労特性(損傷力学によるモデルも含む)、補修・補強と劣化測定技術を予習・復習すること。なお、最終評価点等に関する個人的な問い合わせには応じません。
評価は、定期末試験とリフレクションシート(課題も含む)で行います。
コンクリ-ト工学およびコンクリ-ト構造学を履修していること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.概要 |
講義の概要、建設材料の特性
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2週 |
2.材料特性1 |
応力-ひすみ関係、ポアソン比、弾性係数等の復習を行う。
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3週 |
3.材料特性2 |
公称応力-公称ひずみ、真応力-真ひずみ、一般化弾性テンソル、弾性と塑性、降伏関数、材料非線形と幾何学的非線形
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4週 |
4.ひび割れ |
主応力とモールの応力円、曲げひび割れとせん断ひび割れ
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5週 |
5.部材に耐力 |
曲げ耐力とせん断耐力、軸力と曲げの相互作用
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6週 |
6.耐久性1 |
水和熱による温度応力、ひび割れ指数、非定常熱伝導解析、ひび割れ低減技術
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7週 |
7.耐久性2 |
凍害と塩害、腐食のメカニズム、塩化物イオンの浸透予測解析、対策
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8週 |
8.耐久性3 |
アルカリ骨材反応、硫化水素による劣化、対策
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2ndQ |
9週 |
9.耐久性4 |
コンクリ-トと鋼材の疲労、S-N曲線、線形累積損傷、損傷力学
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10週 |
10.劣化診断技術 |
非破壊試験、反発硬度法、コア採取、SEM,弾性法、電磁波レーダ-法
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11週 |
11.補修と補強1 |
補修と補強の定義、各種補修工法
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12週 |
12.補修と補強2 |
各種補強工法、ライフサイクル
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13週 |
13.環境との調和1 |
環境負荷低減技術その1
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14週 |
14.環境との調和2 |
環境負荷低減技術その2
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15週 |
15.総まとめ |
建設材料の特性の総まとめ
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16週 |
16.定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | リフレクションシート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |