物理化学特論Ⅲ

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理化学特論Ⅲ
科目番号 68 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:物理化学(上):マッカーリ・サイモン:東京化学同人 参考書:基礎量子化学:小尾欣一、渋谷一彦:化学同人 参考書:分子の対称と群論:中崎昌雄:東京化学同人 参考書:現代物理化学:寺嶋正秀・馬場正昭・松本吉泰:化学同人
担当教員 辻 和秀

到達目標

単純な系へ摂動法や変分法を適用できる
点群について理解でき、群論の数式が使える
群論を単純な分子の振動分光へ応用できる
群論を単純な分子の分子軌道法へ応用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単純な系へ摂動法や変分法を正しく適用できる単純な系へ摂動法や変分法を適用できる単純な系へ摂動法や変分法を適用できない
評価項目2点群について正しく理解でき、群論の数式が充分使える点群について理解でき、群論の数式が使える点群について理解できず、群論の数式が使えない
評価項目3群論を単純な分子の振動分光へ充分応用できる群論を単純な分子の振動分光へ応用できる群論を単純な分子の振動分光へ応用できない
評価項目4群論を単純な分子の分子軌道法へ充分応用できる群論を単純な分子の分子軌道法へ応用できる群論を単純な分子の分子軌道法へ応用できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
量子化学の基礎(変分法、摂動法、角運動量)
群論(群、点群、規約表現)
光吸収と摂動法、振動分光法への群論の応用
分子軌道法への群論の応用
授業の進め方・方法:
講義中心の授業であるが、演習を交えながら進める。
注意点:
本科目は、授業時間30時間に加えて、自学自習時間60時間が授業の前後に必要となります。具体的な学修内容は以下の通りです。授業への準備として、授業内容の背景にある、量子化学の内容をしっかりと復習して望んでください。課題も多めですが、授業内容を復習しつつしっかりと取り組んでください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 量子化学の基礎1 シュレディンガー方程式や波動関数の性質について理解し、BO近似について理解する
2週 量子化学の基礎2 角運動量について理解する
3週 量子化学の基礎3 角運動量の合成と多電子原子の項記号について理解する
4週 量子化学の基礎4 定常状態の摂動法および変分法について理解する
5週 量子化学の基礎5 時間依存の摂動法について理解し、光の吸収放出の量子力学的取り扱いについて理解する
6週 群論入門1 分子の点群について理解する。また、群論の数式について理解する
7週 群論入門2 対称操作の表現について理解し、可約表現、既約表現について理解する
8週 群論入門3 指標と指標表について理解し、可約表現の簡約について理解する
2ndQ
9週 群論の分光学への応用1 二原子分子の振動について理解する
10週 群論の分光学への応用2 多電子分子の基準振動について理解する
11週 群論の分光学への応用3 赤外吸収およびラマン散乱の選択則について理解する
12週 群論の分子軌道法への応用1 分子軌道法の特徴について理解する
13週 群論の分子軌道法への応用2 Walsh Diagramについて理解する
14週 群論の分子軌道法への応用3 分子軌道法への群論の応用について理解する
15週 群論の分子軌道法への応用4 SALCについて理解する
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000