建設材料特論

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建設材料特論
科目番号 79 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 コンクリ-ト構造工学、弾塑性力学、コクリート技術の要点
担当教員 田中 英紀

到達目標

建設材料として主に利用されるコンクリ-トおよび鋼材の材料特性を理解し、両者を用いた鉄筋コンクリ-ト部材の力学特性を設計手法と併せて習得する。さらに、鉄筋コンクリ-ト部材の経時劣化を評価できる解析または、数学モデルを理解し、ライフサイクルコストを考慮した耐久性・耐荷性設計の基本を身に着ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンクリートと鋼材の基本る気迫特性を理解する。構成則を理解できる。基本力学特性が理解できない。
評価項目2コンクリ-トの劣化原因とその解析モデルが理解できる、塩害、中性化の予測する数学モデルが理解できる、経時劣化を予測するモデルが理解できない。
評価項目3最新の補修・補強の定義が理解でき、主な施工方法が理解できる。補修・補強の定義と施工方法が理解できる。補修および補強の意図が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンクリ-トと鋼材の基本力学特性を復習し、鉄筋コンクリ-ト部材耐力、塩害、中性化、アルカリ骨材反応を中心とした経時劣化現象を概説し、その数学モデルを利用して劣化予測を理解する。さらに、これらの劣化に対する補修および補強工法を説明し、環境負荷低減技術と併せて実務の基礎を理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式で、隔年開講する。本科目は学修単位科目であるので、授業以外に各自で予習復習が必要である。毎講義後にリフレクションシートに記入して提出することが必須である。
注意点:
本科目は、授業時間30時間に加えて、自学自習時間60時間が授業の前後に必要になります。具体的には、鋼材およびコンクリートの構成則を含む力学特性、塩害・中性化の数学モデルと計算、塩害・中性化・アルカリ骨材反応等のメカニズムと抑制対策、水和熱による温度応力の評価(支配方程式と数値解析を含む)、建設材料の疲労特性(損傷力学によるモデルも含む)、補修・補強と劣化測定技術を予習・復習すること。なお、最終評価点等に関する個人的な問い合わせには応じません。
評価は、定期末試験とリフレクションシート(課題も含む)で行います。
コンクリ-ト工学およびコンクリ-ト構造学を履修していること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.概要 講義の概要、建設材料の特性
2週 2.材料特性1 応力-ひすみ関係、ポアソン比、弾性係数等の復習を行う。
3週 3.材料特性2 公称応力-公称ひずみ、真応力-真ひずみ、一般化弾性テンソル、弾性と塑性、降伏関数、材料非線形と幾何学的非線形
4週 4.ひび割れ 主応力とモールの応力円、曲げひび割れとせん断ひび割れ
5週 5.部材に耐力 曲げ耐力とせん断耐力、軸力と曲げの相互作用
6週 6.耐久性1 水和熱による温度応力、ひび割れ指数、非定常熱伝導解析、ひび割れ低減技術
7週 7.耐久性2 凍害と塩害、腐食のメカニズム、塩化物イオンの浸透予測解析、対策
8週 8.耐久性3 アルカリ骨材反応、硫化水素による劣化、対策
2ndQ
9週 9.耐久性4 コンクリ-トと鋼材の疲労、S-N曲線、線形累積損傷、損傷力学
10週 10.劣化診断技術 非破壊試験、反発硬度法、コア採取、SEM,弾性法、電磁波レーダ-法
11週 11.補修と補強1 補修と補強の定義、各種補修工法
12週 12.補修と補強2 各種補強工法、ライフサイクル
13週 13.環境との調和1 環境負荷低減技術その1
14週 14.環境との調和2 環境負荷低減技術その2
15週 15.総まとめ 建設材料の特性の総まとめ
16週 16.定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオリフレクションシート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力100000010
専門的能力7000002090
分野横断的能力0000000