建設材料特論

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 建設材料特論
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 コンクリート構造:角田忍他:コロナ社、コンクリ-ト診断技術:日本コンクリ-ト工学協会
担当教員 田中 英紀

到達目標

①建設材料の力学特性
□応力ーひずみ曲線が説明できる。
□弾性係数、ポアソン比が説明できる。
□主応力とひび割れが説明できる。
②鉄筋コンクリ-ト部材の設計
□曲げ耐力と曲げひび割れが説明できる。
□せん断耐力が説明できる。
□軸力と曲げの相互作用が説明できる。
③コンクリ-トの耐久性
□塩害と凍害の説明ができる。
□アルカリ骨材反応が説明できる。
□疲労破壊とS-N曲線が説明できる。
④補修・補強
□診断技術が説明できる。
□補修・補強方法が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計計算に必要な応力やひずみの計算ができる。具体的な降伏強度、引張強度、破断強度等を計算できる。降伏強度、引張強度等が計算できないり
評価項目2コンクリ-トの劣化メカニズムを説明できる。コンクリ-トの3大劣化の要因とその対策が説明できる。コンクリ-トの3大劣化の要因と対策の説明ができない。
評価項目3補修・補強の目安となる根拠を理解し、各種工法の選定ができる。補修・補強工法の特徴と適用性が理解できる。補修・補強工法の特徴や適用性を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンクリ-トおよび鋼材の基本力学特性を理解し、鉄筋コンクリ-ト部材の構造耐力を概説する。また、耐久性に影響する劣化原因(塩害、中性化、アルカリ骨材反応)を説明し、その対策工を紹介する。最後に経時劣化に対する補修・補強工法の特徴と診断技術等を説明する。
授業の進め方・方法:
写真や技術報告書等から具体的な例を紹介して講義を進める。設計計算などを盛り込んで実務的な内容を取り込んで行う。
注意点:
評価は試験のみとなる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要 講義内容の理解
2週 材料特性(1) 応力・ひずみ曲線の理解
弾性係数ポアソン比の理解
3週 材料特性(2) 公称応力公称ひずみと真応力しんひずみの理解
弾性と塑性の理解
4週 ひび割れ 主応力とモールの応力円の理解
曲げおよびせん断ひび割れの理解
5週 部材の耐力(1) 鉄筋コンクリ-トの曲げとせん断耐力
6週 部材の耐力(2) 軸耐力の理解
軸力と曲げの相互作用の理解
7週 耐久性(1) 水和熱による温度応力の理解
熱伝導方程式の基礎の理解
ひび割れ指数と発生確率の理解
温度応力低減技術の理解
8週 耐久性(2) 凍害と塩害の理解
鋼材の腐食メカニズムの理解
塩化物イオン濃度の拡散予測式の理解
2ndQ
9週 耐久性(3) アルカリ骨材反応と硫化水素劣化の理解
対策工の理解
10週 耐久性(4) 疲労特性の理解
S-N曲線の理解
マイナ-則の理解
11週 劣化診断技術(1) 反発硬度法の理解
採取したコアによる各種試験の理解
走査型電子顕微鏡の理解
12週 劣化診断技術(2) 弾性波電磁波による診断技術の理解
ドローンを使った調査方法の理解
13週 補修と補強(1) 補修および補強の定義の理解
各種補修工法の理解
14週 補修と補強(2) 各種補強工法の理解
ライフサイクルコストの考え方
15週 環境との調和 環境負荷低減技術の理解
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力350000035
専門的能力450000045
分野横断的能力200000020