製作実習I

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 製作実習I
科目番号 ma560 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 『新版機械実習1』『新版機械実習2』、実教出版、各1714円+税(1年次に購入)
担当教員 石出 忠輝

到達目標

評価項目1.各種計測機器の使い方を理解し,計測できる.
評価項目2.各種工具を用いた手仕上げ加工ができる.
評価項目3.アーク溶接の原理を理解し、溶接の基本作業ができる.
評価項目4.旋盤、フライス盤、ボール盤の基本操作を習得し、切削作業ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1,3溶接の基本をよく理解し、手順書を参考に自らアーク溶接を行うことができる。溶接の基本を理解し、指示を受けながら簡単なアーク溶接を行うことができる。溶接の基本を理解できず、指示を受けても簡単なアーク溶接を行うことができない。
評価項目1,2,4基本加工をよく理解し、手順書を参考に自らけがき、穴あけ、切断、やすり仕上げ、ネジ立て等の作業を行うことができる。基本加工を理解し、指示を受けながらけがき、穴あけ、切断、やすり仕上げ、ネジ立て等の作業を行うことができる。基本加工を理解できず、けがき、穴あけ、切断、やすり仕上げ、ネジ立て等の作業を行うことができない。
評価項目1,2鋳造の基本をよく理解し、手順書を参考に砂型製作とアルミの鋳込み作業を行うことができる。鋳造の基本を理解し、指示を受けながら砂型製作とアルミの鋳込み作業を行うことができる。鋳造の基本を理解できず、指示を受けても砂型製作とアルミの鋳込み作業を正しく行うことができない。
評価項目1,4旋盤加工の基本をよく理解し、手順書を参考に自らねじ部品を製作することができる。旋盤加工の基本を理解し、指示を受けながらねじ部品を製作することができる。旋盤加工の基本を理解できず、指示を受けてもねじ部品を製作することができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R6) 6A 各機械工学分野基礎科目の修得

教育方法等

概要:
実習工場において、ものづくりに必要な鋳造、溶接、旋盤加工、基本加工の初歩を学ぶ。合わせて安全確保およびレポートについても学ぶ。
授業の進め方・方法:
クラスを4班に分け、次の4工作をそれぞれ3週間かけて実習する。
【各工作のインストラクタ】
第1工作(溶  接)小林裕一郎
第2工作(基本加工)藤井亮
第3工作(鋳  造)清水牧夫
第4工作(旋盤加工)金綱正司
班によって実施順が異なるので、一例を「授業計画」に示す。
注意点:
1.全テーマの報告書を提出しないと単位が修得できない.
2.報告書は「①PDF形式の電子データ」と「②紙に印刷した物」の両方を提出すること.
3.製作物を撮影した画像データも提出すること.
4.報告書は体裁を整えて記述すること.
5.報告書は他人に情報を伝えるものであるから,分かりやすく記述すること.
6.報告書が締切日までに提出されなかった場合は,減点することもある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 溶接(1) アークの発生,維持ができる。直線でビード(ストリンガビード)を置くことができる。
2週 溶接(2) 一定の速度でストリンガビードを行える。ウィービングビードを行える。下向きすみ肉溶接を行える。
3週 溶接(3) 水平すみ肉溶接・多層盛りが行える。
4週 基本加工(1) 正確なけがき作業を行うことができる。
シャーリングマシンを使用して,板材の部品取りができる。
帯鋸盤を使用して,材料の部品取りができる。
5週 基本加工(2) やすりを使用して,材料の面取りや加工ができる。
ボール盤を使用して,穴あけができる。
6週 基本加工(3) タップを使用して,ネジ立て作業ができる。
完成した部品を組み立てることができる。
ノギス,マイクロメータを使用して,全長を測定できる。
7週 鋳造(1) 主な鋳造概要を説明でき,基本的な生型造形作業ができる。
8週 鋳造(2) 基本的な生型造形作業,鋳込み方法とその安全について説明でき,アルミ熔解から鋳込み作業,型バラシ作業を行うことができる。
4thQ
9週 鋳造(3) 鋳物砂再生,道具整備を行うことができ,鋳物砂試験より主な砂の性質を説明できる。
10週 旋盤加工(1) 旋盤主要部の構造と扱い方を説明でき,旋盤作業における安全管理ができる。
バイトが使用して,端面切削ができる。
ノギスを使用して,全長を測定できる。
11週 旋盤加工(2) バイトを使用して,外径切削,段付削り,自動送り切削ができる。
ノギスを使用して,外径を測定できる。
12週 旋盤加工(3) バイトを使用して,溝入れ,テーパ削りができる。
ドリルを使用して,穴あけ作業ができる。
タップを使用して,ネジ立て作業ができる。
ノギスを使用して,溝径,溝幅,穴深さを測定できる。
13週 レポート提出
実習全体のまとめと説明
実習を振り返って、学んだことおよび今後の課題を整理する。
14週 安全管理(1) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどのように行動するかを考える。
15週 安全管理(2) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどのように行動するかを考える。
16週 安全管理(3) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどのように行動するかを考える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)各種計測機器の使い方を理解し、計測できる。2後14,後15,後16
各種工具を用いた手仕上げ加工ができる。2
アーク溶接の原理を理解し、溶接の基本作業ができる。2後4,後5,後6,後8
旋盤、フライス盤、ボール盤の基本操作を習得し、切削作業ができる。2

評価割合

試験発表レポート実習スキル製作物のできばえその他合計
総合評価割合00605350100
基礎的能力00605350100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000