応用物理実験

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用物理実験
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:実験指導書を実験テーマごとに配布する / 参考図書:原康夫著『第4版物理学基礎』学術図書,2010年,2592円(税込)(3年次購入)
担当教員 高谷 博史,福地 健一

到達目標

 応用物理実験は,研究的態度の習慣を身につけることが第一の目的である。さらに基礎的な実験器具の取扱に慣れ,各テーマの物理的な意味を理解するとともにその実験方法に精通し,測定技術や実験計画の立て方等を体得して,研究実験も行うことができる素地を固めることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各実験テーマに関する基礎的な測定原理を自らの言葉で事前レポートとして正確にまとめることができる。各実験テーマに関する手引書に従って基礎的な測定原理を事前レポートとしてまとめることができる。各実験テーマに関する手引書に従って基礎的な測定原理を事前レポートとしてまとめることができない。
評価項目2マニュアルを読みながら自ら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができる。指導者の指示を受けながら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができる。指導者の指示を受けながら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができない。
評価項目3基準値(理論値の場合もある)の±5%の精度で諸定数を求めることができる。基準値(理論値の場合もある)の概ね±10%の精度で諸定数を求めることができる。基準値(理論値の場合もある)の±10%を大幅に超える精度でしか諸定数を求めることがでない。
評価項目4マニュアルを読みながら自ら測定器具,測定装置を正しく取り扱うことができる。指導者の指示を受けながら測定器具,測定装置を正しく取り扱うことができる。測定器具,測定装置を正しく取り扱うことが全くできない。
評価項目5実験中の危険性を自ら予測し、安全を確保して実験を行うことができる。指導者の指示に従って、安全を確保しながら実験を行うことができる。安全を確保しながら実験を行うことができない。
評価項目6得られた実験結果から諸量の関係性や物理的性質について考察することができ、それらが応用されている事例についても示すことができる。得られた実験結果から諸量の関係性や物理的性質について考察することができる。得られた実験結果から諸量の関係性や物理的性質について考察することができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる
準学士課程 2(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用物理実験は,ガイダンス,グラフ演習及び12週の実験で構成される。ガイダンス及びグラフ演習は教室で行う。実験は物理第1実験室及び物理第2実験室で行う。
ガイダンスでは,実験を行う上での心構え,諸注意,持ち物などを資料をもとに説明する。
グラフ演習では,方眼用紙、片対数グラフ用紙,両対数グラフ用紙等を用いて,与えられた測定データをグラフ上にプロットし,最小二乗法等によって近似式を求める練習を行う。
実験では,次の「授業の進め方と授業内容・方法」に示す21のテーマより指導者が割り振った5ないし6のテーマを1名あるいは2名のグループに分かれて実施する。
評価は実験レポート80%及び実験状況20%で行う。その上で,レポートの「提出遅延」や「未完成のままでの提出」等履修上の注意に対して不履行があった場合,相応の減点を行う。また,実験において欠席(大幅な遅刻を含む)があった場合,所定の手続きに基づいて補講を行わない限り,単位認定は行わない(評点60点未満とする)。
授業の進め方・方法:
実験テーマは以下の21テーマである。それぞれ2週間ないし3週間で実施する。
1)重力加速度の測定 2)針金の剛性率測定 3)線膨張率の測定 4)ヤング率の測定 5)固体の比重・液体の密度 6)ジュール熱の測定 7)固体の比熱 8)アボガドロ数の測定 9)ニュートンリングによる曲率半径測定 10)レンズの焦点距離・電球の光度測定 11)旋光計
12)レーザーによる回折・干渉 13)分光計 14)液体の抵抗測定 15)金属の電気抵抗 16)オシロスコープ(オペアンプの特性) 17)電子の比電荷測定 18)熱電対の校正 19)GM管による放射線の計測 20)霧箱によるα・β粒子の飛跡 21)目測系列と推計学(物理統計)
注意点:
1)止むを得ない理由(病欠及び公欠相当の理由)で欠席した場合のみ補講を行う。ただし,病欠の場合は必ず医師の診察を受け,レシート(診断書は不要)の写しを提出すること。
2)実験レポートは必ず完成させ,提出期限までに提出すること。
3)ガイダンスで説明する「実験の心構え」および「実験上の注意」を遵守し、安全を確保して実験に取り組むこと。
4)実験室内には放射線源及び劇物があるので,絶対に飲食(ガムを含む)しないこと。また,実験室内では携帯電話等でのメール,通話はしないこと。
5)実験結果等の記録に必要なノート(実験ノート),グラフ用紙(1mm方眼,片対数,両対数等),定規,ハサミ,ホチキス等は必要に応じて各自で用意すること。
※その他注意点の詳細は,初回のガイダンス時に資料を配布して,説明する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験を行う際の心構え,諸注意,実験の進め方を正しく理解できる。
2週 グラフ演習 データを線形・対数グラフに正しくプロットできる。
最小二乗法による直線回帰ができる。
グラフより実験式を求めることができる。
3週 実験1週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
4週 実験2週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
5週 実験3週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
6週 実験4週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
7週 実験5週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
8週 後期中間試験日程
4thQ
9週 実験6週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
10週 実験7週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
11週 実験8週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
12週 実験9週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
13週 実験10週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
14週 実験11週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。
15週 後期定期試験日程
16週 実験12週目 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
有効数字を考慮して、データを集計することができる。
実験報告書を決められた形式で作成できる。

評価割合

実験レポート実験状況相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000