数値計算法

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 2016
授業科目 数値計算法
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 栗原正仁著「わかりやすい数値計算入門 第2版」ムイスリ出版、2,430円(税8%込み)
担当教員 丸岡 邦明

到達目標

・非線形方程式の3つの解法(反復法、ニュートン法、2分法)のうち、1つ以上のアルゴリズムを理解し、簡単な問題を紙上で解くことができる。
・数値積分(台形法、シンプソン法)のアルゴリズムを理解し、簡単な問題を紙上で解くことができる。
・連立方程式の解法(ガウス・ジョルダン法)のアルゴリズムを理解し、簡単な問題を紙上で解くことができる。
・回帰曲線を求める数値計算法(最小二乗法)のアルゴリズムを理解し、簡単な問題を紙上で解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
非線形方程式/反復法、ニュートン法、二分法少なくとも1つのプログラム言語で演習問題を解くプログラムを書くことができる。アルゴリズムが理解できており、それを使って、演習問題を紙上(電卓またはExcelを使って)で解くことができる。該当するアルゴリズムを説明できない。
数値積分/台形公式・シンプソンの公式少なくとも1つのプログラム言語で演習問題を解くプログラムを書くことができる。アルゴリズムが理解できており、それを使って、演習問題を紙上(電卓またはExcelを使って)で解くことができる。該当するアルゴリズムを説明できない。
連立1次方程式/掃出し法少なくとも1つのプログラム言語で演習問題を解くプログラムを書くことができる。アルゴリズムが理解できており、それを使って、演習問題を紙上(電卓またはExcelを使って)で解くことができる。該当するアルゴリズムを説明できない。
関数近似/最小二乗法少なくとも1つのプログラム言語で演習問題を解くプログラムを書くことができる。アルゴリズムが理解できており、それを使って、演習問題を紙上(電卓またはExcelを使って)で解くことができる。該当するアルゴリズムを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-2 説明 閉じる
準学士課程 2(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数値解析の入門である。非線形方程式、数値積分、連立1次方程式、関数近似の4つを取り上げ、代表的なアルゴリズムを学ぶ。多くの手法を少しずつかじるよりは、最も代表的な手法を演習を多用しつつじっくり理解することを重視する。プログラミングは行わないが、取り上げた手法についてはすぐプログラムを書き始めることができるようプログラミングとの接続を配慮している。こうすることにより、勉強のための勉強でなく、プログラミングに役立つ授業となるよう心がけている。
授業の進め方・方法:
講義と演習とを併用する。講義の時間を控えめにし、演習を積み重ねるに従って理解が進むように構成されている。非線形方程式(1次方程式以外の方程式)の近似解を求める方法として、反復法、ニュートン法、2分法を学ぶ。定積分を数値計算で求める方法として、台形公式およびシンプソンの公式を学ぶ。連立1次方程式の数値解法として、掃き出し法(ガウス・ジョルダン法)を学ぶ。関数をn次多項式で近似する方法として、最小二乗法を学ぶ。
注意点:
(1) 1年および2年で学んだ関連科目(情報処理I、情報処理II、基礎数学I、基礎数学II、基礎数学III、代数幾何、解析Ⅰ)の知識を前提として授業を進める。したがって、時間外学習として関連科目を復習しておくことが必要である。
(2) 配付物は次回以降も使うことが多いので、配付物をすべてファイルして毎回持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の目的・内容・方法を把握する。
2週 非線形方程式/反復法・ニュートン法・割線法 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
3週 数値積分/台形公式 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
4週 数値積分/シンプソンの公式 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
5週 数値積分/台形公式の漸増計算(1) 台形公式の漸増計算がなぜ数値積分のアルゴリズムとして優れるかを説明することができる。
6週 数値積分/台形公式の漸増計算(2) 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
7週 連立1次方程式/掃出し法のアルゴリズム(1) 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 連立1次方程式/掃出し法のアルゴリズム(2) 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
10週 連立1次方程式/掃出し法の行列表現 例題の3元連立方程式の掃出し法を行列で表現することができる。
11週 連立1次方程式/掃出し法の行列表現の一般化 任意の3元連立方程式の掃出し法を行列で表現することができる。
12週 連立1次方程式/掃出し法の行列表現をn元に拡張 n元連立方程式の掃出し法を行列で表現することができる。
13週 連立1次方程式/まとめの演習 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
14週 関数近似/最小二乗法 当該アルゴリズムを使って演習問題を解くことができる。
15週 関数近似/最小二乗法/グループ学習 ディスカッションを通じて、最小二乗法について理解を深めることができる。
16週 定期試験

評価割合

試験提出物相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000