到達目標
1.物造りの学問である工学の基礎となる熱力学、機械力学、座標系と運動方程式、機械要素、(機構学)を理解している。
2.工業製品である自動車を構成する個々の構造と技術また運動を今までに学んだ基礎学問を応用・活用し理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 物造りの学問である工学の基礎となる熱力学、機械力学、座標系と運動方程式、機械要素、(機構学)を理解している。 | 物造りの学問である工学の基礎となる熱力学、機械力学、座標系と運動方程式、機械要素、(機構学)を部分的に理解している。 | 物造りの学問である工学の基礎となる熱力学、機械力学、座標系と運動方程式、機械要素、(機構学)を理解していない。 |
評価項目2 | 工業製品である自動車を構成する個々の構造と技術また運動を今までに学んだ基礎学問を応用・活用し理解できる。 | 工業製品である自動車を構成する個々の構造と技術また運動を今までに学んだ基礎学問を部分的に応用・活用できる。 | 工業製品である自動車を構成する個々の構造と技術また運動を今までに学んだ基礎学問を応用・活用できない。 |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
工業製品としての自動車に関する工学と技術を講義する。自動車に要求される機能を、(1)動力を発生する(原動機)、(2)動く(動力性能と動力伝達)、(3)止まる(制動)、(4)曲がる(運動性能)、(5)支える(懸架装置) にわけ、各々についての基礎理論と基本構造を知り、工学的な理解と知識を得るように講義する。
授業の進め方・方法:
事前に配布する講義資料をもとに講義を進める.前記(1)~(5)の個々の技術分野を理解するために必要な主要基礎学問を各章の初めに復習し、その後にこの基礎学問を応用しながら工学的理解を深める。
注意点:
工業製品に用いられている技術を工学的に理解するため、今までに学んだ基礎学問(熱力学、機械力学、座標変換と運動方程式、ばねの力学等)を活用する事を主眼とする。そのための工業製品として自動車を取り上げ、基礎学問を活用して構成する技術を理解する。機構の名称や働きを覚える事が工学では無い事に注意する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
自動車と社会の関係および自動車工学の概要 |
講義の進め方,評価方法を理解し,工業製品である自動車の社会との関わりを理解する。
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2週 |
自動車用エンジンと熱サイクルの基礎(1):熱力学第一法則と第二法則の復習 |
熱力学第一法則と第二法則を理解する。
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3週 |
自動車用エンジンと熱サイクルの基礎(2):各種の熱サイクルと熱効率 |
熱力学第一法則と第二法則を用いて熱サイクルの熱効率の導き方を理解する。
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4週 |
自動車用エンジンの性能基礎と構造(1):ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違い、仕事率等 |
熱力学第一法則と第二法則を用いて自動車用エンジンの熱効率の導き方を理解する。
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5週 |
自動車用エンジンの性能基礎と構造(2):エンジンの性能に影響を及ぼす因子の例 |
自動車用エンジンの熱効率に影響を与える因子を第四週に学んだ項目に適用し変化する要因を理解する。
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6週 |
自動車用エンジンの性能基礎と構造(3):後処理装置、過給器の基礎とEGR |
自動車用エンジンの排気ガス低減技術を理解する。
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7週 |
自動車用エンジンの構造と燃料と燃焼方式:エンジン部品の運動力学と燃料、新燃焼方式。動力性能 |
自動車用エンジンの燃料とCO2の関係、熱効率向上の燃焼方式、自動車の動力性能を理解する。
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8週 |
中間試験 |
試験実施
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2ndQ |
9週 |
中間試験答案返却・解説 動力伝達機構の解説と基本設計要件(1) |
答案の返却および解説 :発信装置、変速機の構造、補助変速装置
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10週 |
動力伝達機構の解説と基本設計要件(2):推進軸と作動装置、終減速機 |
推進軸の考え方と基本構造および差動装置と終減速機の構造と働きを理解する。
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11週 |
制動性能:制動力学と制動機構 |
自動車の制動を力学的観点、人間工学的観点から理解する。
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12週 |
運動性能(タイヤ外力と自動車の運動力学-1):タイヤ座標系と六分力 |
自動車の運動性能を左右するタイヤに働く外力を理解する。
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13週 |
運動性能(タイヤ外力と自動車の運動力学-2):自動車の座標系、運動方程式と運動性能(旋回性能) |
自動車に座標系原点を置く相対座標系で自動車の運動方程式をたて、式から運動性能を理解する。
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14週 |
懸架装置(サスペンション):ばねの力学、構造と運動性能に与える影響 |
サスペンションとステアリングの構造を理解し、ばねの力学から車体の運動性に与える影響を理解する。
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15週 |
期末試験 |
試験実施
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16週 |
答案返却 |
答案の返却および解説 基礎学問の工学への応用についてまとめる。
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |