製作実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 製作実習Ⅰ
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 『新版機械実習1』『新版機械実習2』、実教出版、各1714円+税(1年次に購入)
担当教員 高橋 秀雄

到達目標

・ 鋳造の基本を理解し、砂型製作とアルミの鋳込み作業を行うことができる。
・ 溶接の基本を理解し、簡単なアーク溶接を行うことができる。
・ 旋盤加工の基本を理解し、ねじ部品を製作することができる。
・ けがき、穴あけ、切断、ヤスリ仕上げとネジ立て等の作業を通じて、金属加工の基本を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋳造の基本をよく理解し、手順書を参考に砂型製作とアルミの鋳込み作業を行うことができる。鋳造の基本を理解し、指示を受けながら砂型製作とアルミの鋳込み作業を行うことができる。鋳造の基本を理解できず、指示を受けても砂型製作とアルミの鋳込み作業を正しく行うことができない。
評価項目2溶接の基本をよく理解し、手順書を参考に自らアーク溶接を行うことができる。溶接の基本を理解し、指示を受けながら簡単なアーク溶接を行うことができる。溶接の基本を理解できず、指示を受けても簡単なアーク溶接を行うことができない。
評価項目3旋盤加工の基本をよく理解し、手順書を参考に自らねじ部品を製作することができる。旋盤加工の基本を理解し、指示を受けながらねじ部品を製作することができる。旋盤加工の基本を理解できず、指示を受けてもねじ部品を製作することができない。
評価項目4始めに指示を受ければ、あとは自らけがき、穴あけ、切断、ヤスリ仕上げとネジ立て等の作業を行うことができる。指示を受けながら、けがき、穴あけ、切断、ヤスリ仕上げとネジ立て等の作業を行うことができる。指示を逐一受けても、けがき、穴あけ、切断、ヤスリ仕上げとネジ立て等の作業を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実習工場において、ものづくりに必要な鋳造、溶接、旋盤加工、基本加工の初歩を学ぶ。合わせて安全確保およびレポートについても学ぶ。
授業の進め方・方法:
クラスを4班に分け、次の4工作をそれぞれ6週間かけて学ぶ。半期で2工作、通年で4工作すべてを学ぶことになる。
【各工作のインストラクター】
第1工作(旋盤加工)金綱正司
第2工作(基本加工)湯田雅紀
第3工作(溶  接)小林裕一郎
第4工作(鋳  造)清水牧夫
班によって授業計画が異なるので、一例を「授業計画」に示す。
注意点:
基礎的な作業は比較的単純な作業が多いが、それこそが加工方法の本質を見極めるために重要な作業である。したがって、単に作業をするだけでなく、一つ一つの加工工程をよく観察することが理解につながる。また、安全はすべての基盤である。体調管理、適切な服装、念入りな準備・予習、整理整頓、指差し確認、声出し確認、一仕事一片づけなど安全な作業習慣を身につける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 旋盤加工(1) 旋盤主要部の構造と扱い方を説明でき,旋盤作業における安全管理ができる。
バイトが使用して,端面切削ができる。
ノギスを使用して,全長を測定できる。
2週 旋盤加工(2) バイトを使用して,外径切削,段付削り,自動送り切削ができる。
ノギスを使用して,外径を測定できる。
3週 旋盤加工(3) バイトを使用して,溝入れ,テーパ削りができる。
ドリルを使用して,穴あけ作業ができる。
タップを使用して,ネジ立て作業ができる。
ノギスを使用して,溝径,溝幅,穴深さを測定できる。
4週 基本加工(1) ノギスを使用して、部品の寸法を正確に測定できる。
シャーリングを使用して、板材の正確な部品取りができる。
やすりを使って、材料の面取りや調整ができる。
5週 基本加工(2) フライス盤にて、材料の基準面出しができる。
6週 基本加工(3) ボール盤を使用して正確な穴あけができる。
できあがった各部品の組み立てと調整ができる。
7週 溶接(1) アークの発生,維持ができる。直線でビード置く(ストリンガビード)ことができる。
8週 溶接(2) 一定の速度でストリンガビードを行える。ウィービングビードを行える。下向きすみ肉溶接を行える。
4thQ
9週 溶接(3) 水平すみ肉溶接・多層盛りが行える。
10週 鋳造(1) 主な鋳造概要を説明でき,基本的な生型造形作業ができる。
11週 鋳造(2) 基本的な生型造形作業,鋳込み方法とその安全について説明でき,アルミ熔解から鋳込み作業,型バラシ作業を行うことができる。
12週 鋳造(3) 鋳物砂再生,道具整備を行うことができ,鋳物砂試験より主な砂の性質を説明できる。
13週 レポート提出
実習全体のまとめと説明
実習を振り返って、学んだことおよび今後の課題を整理する。
14週 安全管理(1) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどうするかを考える。
15週 安全管理(2) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどうするかを考える。
16週 安全管理(3) 事故事例から、類似災害を防ぐために自分はどうするかを考える。

評価割合

試験発表レポート態度製作物のできばえその他合計
総合評価割合004040200100
基礎的能力004040200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000