材料力学Ⅱ(前期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 材料力学Ⅱ(前期)
科目番号 0067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 深澤 泰晴ほか著、『材料力学入門』、パワー社、2002年、3000円(+税)
担当教員 高橋 秀雄

到達目標

・はりの曲げ応力とたわみを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1やや複雑な形状のはりの応力、たわみを計算できる。簡単なはりの応力、たわみを計算できる。簡単なはりの応力、たわみを計算できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 専門分野の知識と能力
準学士課程 2(3) ものづくりに必要な力
専攻科課程 B-2 専門分野の知識と能力
JABEE B-2 専門分野の知識と能力

教育方法等

概要:
この科目は企業で自動車のトランスミッションの設計を担当していた教員が、その経験を活かし、実際の設計で用いる際の注意事項や実例を紹介しながら講義形式で授業を行うものである。
構造物に外力が働くとき、その部材あるいは全体がその荷重に耐えられるかどうかは、部材に生じる応力や変位量で決まる。材料力学では、応力とひずみの概念を理解し、荷重と応力およびひずみの関係を計算する手法を学び、それを機械設計に応用する考え方を身に着けることを目指す。
授業の進め方・方法:
教科書に従って講義を進める。本文の理論的な解説および例題による計算例等を示した後、質疑応答を行う。学生は、これらを行った後に練習問題と取り組むことによって内容の理解を深める。
学習単位であるため、授業時間数と同時間数の予習と復習をすること。内容確認の課題も出す。
注意点:
実際の物を想像しつつ問題に取り組むことが重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はりの曲げ応力と断面二次モーメント1 簡単な荷重条件のはりのせん断力図、曲げモーメント図が理解でき、式で表せることができる。
2週 はりの曲げ応力と断面二次モーメント2 やや複雑な荷重条件のはりのせん断力図、曲げモーメント図が理解でき、式で表せることができる。
3週 はりの曲げ応力と断面二次モーメント3 断面二次モーメントと断面係数の定義を理解し、計算できる。
4週 はりの曲げ応力と断面二次モーメント4 やや複雑な断面の断面二次モーメントと断面係数を計算できる。
5週 代表的な荷重条件によるはりの曲げ応力1 片持ちはりに作用する代表的な荷重条件での曲げ応力を計算できる。
6週 代表的な荷重条件によるはりの曲げ応力2 単純支持はりに作用する代表的な荷重条件での曲げ応力を計算できる。
7週 代表的な荷重条件によるはりの曲げ応力3 やや複雑な形状のはりに作用する代表的な荷重条件での曲げ応力を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答
曲げにおけるせん断応力分布
理解不足部分を解消する。はりが曲げられたときの断面上せん断応力分布が理解できる。
10週 平等強さのはり 曲げ応力が均等となるはりの形状について理解できる。
11週 はりのたわみ方程式 はりのたわみ方程式の物理的意味を理解できる。
12週 はりのたわみ1 片持ちはりに作用する代表的な荷重条件でのたわみ量を計算できる。
13週 はりのたわみ2 単純支持はりに作用する代表的な荷重条件でのたわみ量を計算できる。
14週 はりのたわみ3 やや複雑な形状のはりに作用する代表的な荷重条件でのたわみ量を計算できる。
15週 前期期末試験
16週 試験返却・解答 試験問題の解説に基づき、理解不足な部分を解消することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
熱流体水の等圧蒸発過程を説明できる。3
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。3
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。3
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。3
熱力学の第一法則を説明できる。3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。3
熱の有効エネルギーを説明できる。3
熱力学の第二法則を説明できる。3
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。3
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。3
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。3
サイクルをT-s線図で表現できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計合計
総合評価割合90000010100200
基礎的能力00000000
専門的能力90000010100200
分野横断的能力000000