概要:
機械系の技術者になるためには,座学で学ぶ基礎的な専門知識を有していることだけでなく,自身の有する豊かな創造力,チームワーク力を発揮し,設計開発や生産技術などの現場で即戦力となることが求められている。設計製図Ⅱでは,これまでに修得した機械工学の専門知識を活用し与えられた課題の解決を行います.これによって各自の創造力を鍛え,チームワーク力を発揮しながら技術者の資質を涵養します。
【前期】図学製図,材料力学,機械工作法,製作実習などの機械工学の専門知識を活用して設計製図を体得し,専門知識を融合させた応用力を養う。
【後期】制約条件下で,要求仕様を満たすための設計プロセスおよびその評価方法を,からくり機構の設計を通して習得し,あわせてチームワーク力や各自の意見やアイデアのすり合わせ力を身につける。
授業の進め方・方法:
設計計算に必要な基礎的事項を講義し,各自に与えられた仕様について演習形式で設計を進める.自らの設計仕様に従った計画図を作製し,計画図をもとに部品図と組立図を作成する.
注意点:
前期の装置設計においては全ての分野の専門知識が要求されるので、既習得関連科目の復習と、必要な知識が不十分な場合は、その都度調査する姿勢が肝要である。
後期の創作課題では、身の回りの工業製品に用いられている機構に注目し、自分の課題に応用できないか知恵をしぼることが大切である。また、グループでの創作作業となるため、ディスカッションを通じて他者との協働や協調、他グループとの調整、調和などを経験し、チームワーク力を身に付けることを期待する。
前期および後期とも課題の成績により前期50%,後期50%で評価する.
ただし,出席状況や授業態度によっては,これらの状況を減算したものが,最終的な評価となる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
歯車減速装置の設計仕様の解説 |
歯車減速装置の設計仕様の解説を行い、各自理解する。
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2週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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3週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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4週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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5週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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6週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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7週 |
主要部の設計 |
各自の設計仕様を満足するように、速度伝達比、軸径、歯車歯部、歯車細部を設計する。
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8週 |
計画図の作成 |
設計仕様を元におおよその計画図を作成する
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2ndQ |
9週 |
計画図の作成 |
設計仕様を元におおよその計画図を作成する
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10週 |
組立図 |
計画図を元に減速装置の組立図を作成する。
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11週 |
組立図 |
計画図を元に減速装置の組立図を作成する。
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12週 |
組立図 |
計画図を元に減速装置の組立図を作成する。
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13週 |
部品図 |
組立図を元に部品図を作成する。
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14週 |
部品図 |
組立図を元に部品図を作成する。
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15週 |
部品図 |
組立図を元に部品図を作成する。
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16週 |
評価 |
課題の提出
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後期 |
3rdQ |
1週 |
創作課題の解説およびグループ分け |
創作課題の設計仕様の解説を行い、4名程度の製作グループに分かれる。以降はグループでの作業となる。ただし,提出物は各自1部ずつ提出する.
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2週 |
アイデア図 |
設計仕様を満足するアイデア図を作成する。
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3週 |
アイデア図 |
設計仕様を満足するアイデア図を作成する。
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4週 |
アイデア図 |
設計仕様を満足するアイデア図を作成する。
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5週 |
アイデア図 |
設計仕様を満足するアイデア図を作成する。
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6週 |
組立図 |
アイデア図を基に設計および組立図を作成する。
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7週 |
組立図 |
アイデア図を基に設計および組立図を作成する。
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8週 |
組立図 |
アイデア図を基に設計および組立図を作成する。
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4thQ |
9週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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10週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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11週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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12週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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13週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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14週 |
部品図 |
アイデア図、組立図を基に設計および部品図を作成する。
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15週 |
部品一覧表 |
組立図、部品図を基に部品一覧表を作成する。
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16週 |
評価 |
課題の提出
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。 | 3 | |
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。 | 3 | |
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。 | 3 | |
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。 | 3 | |
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。 | 3 | |
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。 | 3 | |
分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 4 | |
製図用具を正しく使うことができる。 | 4 | |
線の種類と用途を説明できる。 | 4 | |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 4 | |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 4 | |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 4 | |
部品のスケッチ図を書くことができる。 | 4 | |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 4 | |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 4 | |
機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 4 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 4 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 4 | |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 4 | |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 4 | |
キーの強度を計算できる。 | 4 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 4 | |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 4 | |
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | |
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。 | 4 | |