材料学Ⅱ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 材料学Ⅱ
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 打越二彌著「図解 機械材料 第3版」、東京電機大学出版局、3,240円(税8%込)
担当教員 青葉 知弥

到達目標

・合金の特性と代表的状態図における相変化を説明することができる。
・鋼の分類、Fe-C状態図、共析鋼等代表鋼の組織を説明できる。
・鋼の熱処理により生成されるベイナイトやマルテンサイト等変態組織を基礎的に理解し、それらと機械的性質との関係を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1鋼の分類を理解し、具体例を挙げて、説明できる。鋼の分類を理解し、教科書などの資料を基にして、説明できる。鋼の分類の基礎的な知識を問う質問に対して、半分以上、正しく答えられない。
評価項目2Fe-C状態図を代表とする平衡状態図を理解し、資料を用いずに、説明できる。Fe-C状態図を代表とする平衡状態図を理解し、教科書などの資料を基にして、説明できる。Fe-C状態図を代表とする平衡状態図について基礎的な知識を問う質問に対して、半分以上、正しく答えられない。
評価項目3共析鋼等代表鋼の組織を理解し、資料を用いずに、説明できる。共析鋼等代表鋼の組織を理解し、教科書などの資料を基にして、説明できる。共析鋼等代表鋼の組織の基礎的な知識を問う質問に対して、半分以上、正しく答えられない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 説明 閉じる
準学士課程 2(3) 説明 閉じる
専攻科課程 B-2 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
あらゆる工業において、材料は必須であり、機械設計のためには、適した材料を選択する必要がある。また、安全に使
用するためには、使用環境中の経時変化を理解し、保守する必要もある。材料を製造する機械を設計する場合にも材料
学の知識は不可欠である。これらに必要な材料学の基礎を学ぶ。予備知識として材料学(Ⅰ)を受講していることを前提として授業を行う。
授業の進め方・方法:
教科書に示された図や記述の行間の解説を受け、理解する授業形式とする。質疑応答のやりとりを行うとともに、適宜演習課題を配布して理解度を確認する。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを実施する。
注意点:
復習を十分に行うことが必要である。不明な点は随時積極的に質問すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 金属材料の基本的な強化方法 金属の主な強化機構を簡単に説明できる。
2週 鋼の分類 鋼の代表的な分類名を理解することができ、それらの相互関係を簡単に説明できる。
3週 Fe-C系状態図の読み方 Fe-C系状態図について、専門用語を理解することができ、温度および組成に対応する平衡相を簡単に説明できる。
4週 共析鋼の冷却過程におけるミクロ組織の変化 共析鋼の冷却過程におけるミクロ組織変化について、パーライト変態などの専門用語を理解することができ、模式図を描いて説明することができる。
5週 亜共析鋼と過共析鋼の冷却過程におけるミクロ組織の変化 亜共析鋼と過共析鋼の冷却過程におけるミクロ組織変化について、専門用語を理解することができ、模式図を描いて説明することができる。
6週 鋼のミクロ組織と機械的性質との関係及びそれらに対する合金元素の影響 鋼のミクロ組織と機械的性質との関係及びそれらに対する合金元素の影響を簡単に説明できる。
7週 鋼の代表的な熱処理 鋼の代表的な熱処理における組織の変化と材質の改善を簡単に説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 等温保持における変態過程を示すTTT曲線の理解と活用方法 過冷オーステナイトの等温保持中に起こる代表的な変態を簡単に説明でき、それらとTTT曲線との関係を簡単に説明できる。
11週 連続冷却における変態過程を示すCCT曲線の理解と活用方法 鋼の連続冷却中に起こる代表的な変態を簡単に説明でき、それらとCCT曲線との関係を簡単に説明できる。
12週 ベイナイト変態の機構と組織特性 ベイナイト変態の機構を簡単に説明できる。またベイナイト組織の名称、模式図、特徴の関係を簡単に説明できる。
13週 マルテンサイト組織の諸特性 マルテンサイト変態の定義、特徴、マルテンサイト相の性質を簡単に説明できる。
14週 鋼の代表的な焼入性評価方法 焼入性の支配因子および評価方法を簡単に説明できる。
15週 定期試験
16週 定期試験の返却と解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000