機械力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械力学Ⅰ
科目番号 m0100 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 山田伸志監修「振動工学入門(改訂版)」(パワー社)
担当教員 板垣 貴喜

到達目標

1. 一自由度振動系の自由振動について、運動方程式の導出、固有振動数を算出することができる。(不減衰系、減衰系)
2. 一自由度振動系の解の導出および運動を説明できる。(不減衰系、減衰系)
3. 一自由度振動系の強制振動を運動方程式で表し、解の導出および振動系の運動を説明できる。(調和外力、調和変位)
4. 一自由度強制振動の共振現象および周波数特性について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11自由度振動系の自由振動について、運動方程式の導出、固有振動数を算出することができる。関連する問題を解くことができる。1自由度振動系の自由振動について、運動方程式の導出、固有振動数を説明することができる。関連する基礎的な問題を解くことができる。1自由度振動系の自由振動について、運動方程式の導出、固有振動数を説明・算出することができない。関連する問題を解くことができない。
評価項目21自由度強制振動の共振現象および周波数特性について説明できる。関連する問題を解くことができる。1自由度強制振動の共振現象および周波数特性についておおよそ説明できる。関連する基礎的な問題を解くことができる。1自由度強制振動の共振現象および周波数特性について説明できない。関連する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 説明 閉じる
専攻科課程 B-2 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械力学Iでは振動現象について学びます。1自由度の振動系を対象として、その自由振動と強制振動の解析方法について学習します。いずれの章でも次のような内容を学習します。
1. 対象となる振動系の振動モデルを考え、自由体図(フリーボディダイヤグラム)を描くこと。
2. 自由体図から運動方程式を導出すること。
3. 運動方程式の解法
4. 運動方程式の解を解釈し、振動現象を理解する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、課題演習等で理解を深める。
この科目は学修単位科目のため,事前/事後学習として,
①授業90分に対して教科書で予習,復習をそれぞれ90分以上(合計180分)行うこと.
②試験毎に1350分程のレポートを2回課すので予習,復習に役立てること.
注意点:
運動方程式の誘導方法は不明な点がないよう各自しっかり復習し、演習問題を多くこなす事が肝要である。力および力のモーメントの釣り合い、三角関数、行列および2階線形常微分方程式の解法など必要な基礎知識が不足する場合は、過去に修得した科目で使用した教科書を見直して充足することが必要である。
【主な関連科目】物理学,微分積分,三角関数etcに関する教科
①力の釣り合いや運動:基礎科学(1前),物理学Ⅰ(1後),物理学Ⅲ(3前)
②三角関数:基礎数学Ⅱ(1後)
③微分方程式の解法:微分積分Ⅲ(3後)
④単振動・減衰振動:物理学ⅡA(2前),物理学Ⅳ(3後)
⑤振動現象の観察:工学実験ⅡB(機械力学実験:2後)

【成績の算出方法】
中間試験および定期試験を実施し、試験成績(試験の平均点)を80%,課題内容の平均点を20%として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 振動の基礎事項 低学年での物理に関する復習と振動に関する基礎事項・専門用語などについて理解する。(MCC)
ニュートンの運動の法則および運動方程式を理解し、簡単な運動のモデル化ができる。(MCC)
2週 1自由度非減衰振動 (非減衰自由振動)振動モデルに対して自由体図(フリーボディダイヤグラム)を図示し、運動方程式が導出できる。(MCC)
3週 1自由度非減衰振動 振動系の固有振動数や運動方程式の解を導出できる。(MCC)
4週 1自由度非減衰振動 振動系の固有振動数や運動方程式の解から自由振動の特徴を説明できる。(MCC)
5週 1自由度非減衰振動 (非減衰自由振動)振動モデルに対して力学的エネルギ保存則を用いて運動方程式および固有角振動数を導くことができる。(MCC)
6週 1自由度減衰振動 (減衰自由振動)振動モデルに対して自由体図(フリーボディダイヤグラム)を図示し、運動方程式が導出できる。(MCC)
7週 1自由度減衰振動 振動系の減衰固有振動数や運動方程式の解を導出できる。(MCC)
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説 これまでの学習内容の振り返り。今後に向けてを考える。
10週 1自由度減衰振動 運動方程式の解より、減衰の種類を理解し、減衰比などの各パラメータの意味を説明できる。(MCC)
11週 1自由度強制振動 (力による強制振動)振動モデルに対して自由体図(フリーボディダイヤグラム)を図示し、運動方程式が導出できる。(MCC)
12週 1自由度強制振動 運動方程式の定常解を求め、共振現象について説明できる。(MCC)
13週 1自由度強制振動 (変位による強制振動)振動モデルに対して自由体図(フリーボディダイヤグラム)を図示し、運動方程式が導出できる。(MCC)
14週 1自由度強制振動 運動方程式の定常解を求め、共振現象について説明できる。(MCC)
15週 期末試験
16週 期末試験の返却と解説 学習内容の振り返り。次年度に向けて考える。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000